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*ドラムマガジン / Drum magazine [#h82aa9bd]

 多数の弾薬を収める円筒型[[マガジン]]の総称。

 弾薬を銃へと送り込む動力源となるバネには、通常の[[箱型マガジン>マガジン]]ではコイルスプリングを用いているのに対し、ドラムマガジンの多くではゼンマイを用いている。
 動力を溜める為のゼンマイの機構や巻くタイミング、弾の込め方には製品により違いがあり、主な方式としては以下の4種類がある。
#ref(CHG000-2.jpg,right,nolink,around,50%,Cマグ)
・Beta社のCマグ(画像参照)のように弾薬を込めると共にゼンマイも弾に押し下げられて巻き上げられる方式。
・[[スオミ M1931>短機関銃/スオミ M1931]]のように弾を込める前にゼンマイを全て巻く方式。
・[[トンプソン>短機関銃/オートオードナンス トンプソン]]のように全ての弾を込めてからゼンマイを巻く方式。
・[[RPK>USSR RPK]]のように数発分ずつゼンマイを巻いて弾を込めていく方式。

 構造としては部品点数が箱型マガジンよりも多く、構造の複雑さに加えて小さな部品もありがちで整備性が悪く、製造コストも高い。また組立時や装填時にゼンマイの巻きが規定よりも弱過ぎたり強過ぎたりすると給弾不良の原因となる為、扱いにも注意を要する。

 形状そのものも、大きく幅を取るためにかさばって運搬や保持に支障があるため、軽便さが売りの[[拳銃]]や[[短機関銃]]などにはほとんど用いられなくなった。
 しかし、高さに限ればドラムマガジンは大容量にも関わらず、同じ銃に使用できる標準的な容量の箱型マガジンと比べてさえも同程度、あるいは小さくできるため、伏射を多用する[[軽機関銃]]では射撃姿勢を低くできるメリットがある。

 こういった扱いの不便さもあって現在、軍や警察でドラムマガジンを多用しているのは中国のみで、その他多くの国ではその重量や容積によって携行可能な弾薬数そのものが減っては本末転倒であること、そもそもそれほど大量の弾薬を安定して射撃可能な、あるいはそういった運用方法を必要とするマガジン給弾式火器がほとんどないことから、[[軽機関銃]]など一部の銃で採用しているか、特殊部隊などで限定的に用いているのみとなっている。

 代表的なものはフィンランドの[[スオミ M1931>短機関銃/スオミ M1931]]、アメリカの[[トンプソン M1921,M1928>短機関銃/オートオードナンス トンプソン]]、ソ連の[[PPSh41>短機関銃/USSR PPSh41]]、ドイツの[[ルガー P08]]、[[ベルグマン MP18>短機関銃/ベルグマン MP18]](スネイルマガジン)など。
 近年の製品では、シンガポールの[[ウルティマックス100>CIS ウルティマックス100]]が、60連と100連のドラムマガジンを採用している。最近の潮流からは逆行しているが、このマガジンは「使い捨て」前提として軽量化されているのが特徴で、ウルティマックス自体の軽量化にも一役買っている。

 また現代でもドラムマガジンの採用例が多い中国では、[[湖南軽武器研究所>中国北方工業公司]]が開発したLR2という[[ブルパップ]]型[[ボルトアクション]]方式[[対物狙撃銃>対物火器]]にまで装弾数5発のドラムマガジンを採用している。これは大口径で嵩張る[[12.7mm口径弾薬>口径]]を収めたマガジンがブルパップ銃の下方に突出する事で射撃姿勢に制約が生じてしまうのを、ドラムマガジンを採用する事でマガジンを小型化して抑制するのが目的としており、嵩張る代わりに大容量を得る事が目的として採用される事が多いドラムマガジンの採用例としては極めて希な例である。

 なお一部の[[軽機関銃]]で採用された円盤型のものは、パン(平鍋)マガジンと呼ばれるもので、これには給弾に用いる駆動力を銃側から受けるものと、内蔵するゼンマイ等で駆動するものの二種類がある。前者の例はアメリカの[[ルイス機関銃>BSA ルイスMkI]]で、銃のボルトの前後動に伴いカム機構とラチェットによって容器が回転しつつ、内部のスロープによって弾薬を機関部に送るようになっている。後者の例はソ連の[[DP機関銃>USSR DP]]などで、マガジン中央部に内蔵したゼンマイにより上蓋が回転し、上蓋の内側に並ぶ爪が弾を送り出すようになっている。

 発展形として、[[PP19ビゾン>短機関銃/イジェマッシュ ビゾン]]や[[PP90M1>短機関銃/KBP PP-90M1]]、[[キャリコシリーズ>短機関銃/キャリコ M900]]などが採用している、ヘリカル(らせん状)に弾薬を装填するヘリカルマガジンが存在する。ドラムマガジンと比べて、マガジン内の弾薬以外のパーツが占める空間が少なく体積あたりの容量が大きいほか、細長く比較的かさばらないため、銃の保持や携行が容易な点で優れている。しかし、マガジンのサイズそのものは、20連30連の従来のボックスマガジンに比べれば大きいため、大量に携行するには向かない点はドラムマガジンと同様である。また、ヘリカルマガジンのバネは手巻き式になっており、使用前にバネを巻く必要がある。

 なお、ドイツの[[MG34>ラインメタル/マウザー MG34]]や[[MG42/MG3>グロスフス MG42]]などに付属しているのは、しばしば混同されるがドラム状の弾薬ベルトコンテナである。一方、MG34で使用される75連サドルドラムマガジンは給弾機構を内蔵する「マガジン」である。
 なお、ドイツの[[MG34>ラインメタル/マウザー MG34]]や[[MG42/MG3>グロスフス MG42]]などに付属しているのは、しばしば混同されるがドラム状の[[弾薬ベルト>弾帯]]コンテナである。一方、MG34で使用される75連サドルドラムマガジンは給弾機構を内蔵する「マガジン」である。
//↑余談的な内容かつ自明ですので、上記説明については簡略化し末尾に移動しました。

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CENTER:このページの画像は[[Beta社>http://www.betaco.com/]]から転載しています。
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