#author("2020-09-11T03:52:32+09:00","default:user","user")
#author("2021-04-22T23:15:27+09:00","default:user","user")
*スコープ(照準眼鏡) / Telescopic sight [#j17721d9]

 対象の光像を拡大して、肉眼による照準では困難な遠距離目標への精密射撃を可能とする最も一般的な[[光学照準器>照準器]]。スコープ内にはレティクル(Reticle)と呼ばれる十字線や点などの模様が描かれており、この模様から目標との距離や着弾点を見定めて照準を行う。
 [[小銃]]に装着するのが一般的だが、製品によっては[[機関銃]]や[[拳銃]]に装着可能なものもある。
 スコープ単体ではただの単眼鏡であり、スコープを銃に固定するスコープマウントが必須となる。かつては銃ごとの専用マウントが使われていたが、後に汎用性を持つ[[レールマウント>マウントレール]]とマウントリングを介して装着するようになる。マウントリングは汎用的にスコープをマウントレールに取りつけることのできる器具である((マウントリングなしで直接装着するスコープもある。))。

 過去の戦場においては、射撃に長けた者や専門の訓練を受けた[[スナイパー>狙撃手]]だけが持つ[[狙撃銃]]や、射撃による制圧効果を向上させる為に[[重機関銃]]へ用いられていた装備だったが、近年は、[[トリジコン ACOG]]などの小型低倍率の近中距離用スコープを一般の兵士たちのライフルに遍く装備させるケースが増えている。70年代、80年代には、もともと[[アイアンサイト>オープンサイト]]での照準に不安のある[[ブルパップ]]式の軍用銃で見られたケースだったが、精密射撃はもちろん、錯綜した地形で遮蔽物に身を隠した目標を索敵するのにも効果を発揮するため、近年は[[ダットサイト]]と並んで標準装備とする軍が増えている。
 過去には、[[狙撃銃]]や、射撃による制圧効果を向上させる為に[[重機関銃]]へ用いられていた装備だったが、近年は、[[トリジコン ACOG]]などの小型低倍率の近中距離用スコープを主力歩兵銃に遍く装備させるケースが増えている。70年代、80年代には、もともと[[アイアンサイト>オープンサイト]]での照準に不安のある[[ブルパップ]]式の軍用銃で見られたケースだったが、精密射撃はもちろん、錯綜した地形で遮蔽物に身を隠した目標を索敵するのにも効果を発揮するため、近年は[[ダットサイト]]と並んで標準装備とする軍が増えている。

 主に「大型の可変・高倍率(MAXが6倍以上)」の物と「小型の固定・低倍率(1.5-6倍)」の物に分かれる。前者はより長距離での精度を重視する狩猟・狙撃向け、後者は軽さや照準速度の速さの点から軍用ライフルで主に用いられる。小型電球やLEDあるいはトリチウムでレティクルを発光させるものもある((ただし電池式の場合はダットサイトと同様に電池切れという問題が、トリチウムの場合は放射線物質に関する法規制や、半減期による光量の低下といった問題が付きまとう))。

 スコープはズームする特性上視野が狭まり、またアイボックスを持つため覗き込める角度やアイレリーフに制約が生じ、近距離での照準が難しい。このため、近年の小型軽量化の進んだダットサイトをスコープと平行に装備し、遠近両方に対応できるものも登場している((スコープ破損に対するバックアップの意味合いもある))。
 主な例としてはドイツ連邦軍で使用されている[[G36>HK G36]]のヘンゾルト製光学サイト&コリメーターサイトや米英軍のミニダットサイト((米軍特殊部隊や海兵隊はノブレックス社製DOCTERサイトやトリジコン社製RMRサイト等、DOCTERサイトは英軍も使用。))付きACOG等が挙げられる。スコープ用マウントリングに専用のボルトオンマウントや[[ピカティニーレール]]を備え、ダットサイトを装着可能としたものもある。
 欠点としては、追加したマウントとダットサイトのぶん重くなることと、スコープ上部にマウントした場合、ダットサイト側の照準線が高くなることが挙げられる。銃身を軸として斜めにオフセットして装備し、照準するさいは銃を斜めに傾けて使用する例もあるが、この方法なら照準線は低く保てるものの、スイッチング(持ち手の入れ替え)は困難になる。

 近年はLPVO(Low Power Variable Optic=低倍率可変スコープ)と呼ばれる遠近両用スコープも登場している。倍率は最大で4~8倍だが等倍視があるのが特徴で、近距離では等倍でダットサイトのように素早く照準し、遠距離では高倍側で精密な射撃をすることができるため、最大3倍程度のマグニファイヤ併用ダットサイトに比べて、一本で多様な場面に対応可能である。欠点としてはACOGのような倍率固定スコープより大きく、ダットサイトに比べて重いこと、最低倍率で等倍といえスコープであるために前述したアイボックスの存在がつきまとうこと、低価格品だとコストカットの為に最低倍率が1倍ではなく1.2倍など若干の倍率を持っている製品があることが挙げられる。
 
 狙撃手にとってはほぼ必須の装備である一方、環境によってはレンズの反射によって位置を知らせてしまうという危険性もある。メディア作品でもスナイパーに狙われている演出として「スコープの反射光」がよく使われる。
 このため、現実の狙撃手はスコープ上にカバーや布を被せたり、より進んだ装備としてARD(アンチリフレクションデバイス、反射防止装置)((ハチの巣のようなハニカム構造を対物レンズの先に取り付ける事で光の反射を防ぐ装置。エイムポイント社のキルフラッシュなど))や反射防止コーティングを施したレンズなどを用いる。

----
#pcomment

トップ   編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS