#author("2021-05-17T18:47:59+09:00","default:user","user") #author("2022-08-02T11:03:16+09:00","default:user","user") *コルト特許火器 / Colt's Patent Firearms Manufacturing Company [#sa93735e] 西部開拓時代から人気があったアメリカの銃器メーカー。[[S&W>スミス アンド ウェッソン]]社と[[ダブルアクション]][[リボルバー>回転式拳銃]]で長らく市場を二分したライバル的関係にあったことも有名。 [[シングルアクション]][[リボルバー>回転式拳銃]]を世界で初めて実用化したサミュエル・コルト(Samuel Colt)が1836年に創業した。老舗中の老舗であり、銃器の歴史、そして銃器という存在そのものを語る時に必ずその名が出るほど有名な銃器メーカーである。 コルト社の歴史は創業者のサミュエル自身が開発したシングルアクションリボルバーでである[[コルト パターソン>回転式拳銃/コルト パターソン]]に端を発するが、当時としてはかなり先進的かつ高い性能を持ちながら、パターソンは充分な収益をあげることが出来ず、コルト社は一度倒産している。 その後、以前にパターソンを購入し、実際に多大な戦果を上げたサミュエル・ウォーカー大尉を始めとするユーザーの声を背景に復活し、[[M1851>コルト M1851]]のような成功作を生み出すに至る。金属薬莢の時代に入ると[[SAA>コルト SAA]]がアメリカ陸軍の制式拳銃の座に就き、[[ダブルアクション]]リボルバーやサイドスイング式リボルバーの製造・販売に先鞭をつけるなど、19世紀末時点での業績は順調そのものだった。 コルト社の歴史は創業者のサミュエル自身が開発したシングルアクションリボルバーである[[コルト パターソン>回転式拳銃/コルト パターソン]]に端を発するが、当時としてはかなり先進的かつ高い性能を持ちながら、パターソンは充分な収益をあげることが出来ず、コルト社は一度倒産している。 その後、以前にパターソンを購入し、実際に多大な戦果を上げたサミュエル・ウォーカー大尉を始めとするユーザーの声を背景に復活し、[[M1851>コルト M1851]]のような成功作を生み出すに至る。金属薬莢の時代に入ると[[SAA>コルト SAA]]が[[アメリカ陸軍]]の制式拳銃の座に就き、[[ダブルアクション]]リボルバーやサイドスイング式リボルバーの製造・販売に先鞭をつけるなど、19世紀末時点での業績は順調そのものだった。 20世紀初頭に入ると、[[ジョン・モーゼス・ブローニング]]の設計をもとに[[M1911>コルト ガバメント]]を生み出した。その功績はアメリカ軍主力拳銃の座を1911年から70年以上保持し続けるなど、計り知れない。現在は既にコルトの持つパテントは失効してしまったが、それを機に数多くのガンメーカーがM1911を元にした派生型を生み出しており、「.45オート」の流れは途絶えていない。 しかし、コルトの苦難はその後からであった。米軍制式拳銃であったM1911の後継を決めるトライアルにおいて[[ベレッタ M92]]に惨敗を喫し、それまで[[回転式拳銃]]が主流であった警察等の組織や民間市場においてもヨーロッパ製の自動拳銃が席巻し始めていた。その上ライバルのS&Wにもシェア面で大きく水をあけられており、コルトは拳銃の生産からほぼ撤退せざるを得なかった。末期の品質の低下は著しく、自社内での開発体制も弱体化し、新モデルの設計も外部に委託しなければならない有様であった。2000年代前半までには[[ダブルアクション]]・[[リボルバー>回転式拳銃]]の生産からも完全に撤退している。 経営の傾いた90年代からコルトは経営再編を始め、カナダで[[AR15>コルト AR15A2]]のライセンス生産を行っていたディマコ社を買収し、「コルト・カナダ」と社名を変更。2002年には軍需・官需向けの「コルト・ディフェンス」と、民間向けの「CMC(Colt's Manufacturing Company)」の二つに分かれている。コルト・ディフェンスの方は[[M4カービン>コルト M4]]の軍契約打ち切りによって経営が悪化。2015年に「米連邦破産法11条(日本で言えば民事再生法)」を申請した。 現在でもCMCの方は経営を続けており、長らく手を引いていたDAリボルバーの生産を再開している。まず初めに2017年に[[コブラ>コルト ディテクティヴスペシャル]]がリニューアル復活。続いて2019年に[[キングコブラ>コルト キングコブラ]]、そして2020年には名銃[[パイソン>コルト パイソン]]も復活している。 2021年、チェコの[[CZ]]グループに買収されることが発表された。北米および軍・法執行機関に強いコルトと欧州および民間に強いCZがお互いに補完することを目的としている。CZの子会社にはなるものの、事業転換や工場閉鎖等は行われず、現状の経営方針のまま事業を継続するとされている。今後、コルトの余剰生産力を使ってCZ製品を製造する計画があるという。長らく停滞していたコルト社の新製品開発もCZの支援を受け行われる予定である。([[CZ]]の項目も参照)((https://www.thefirearmblog.com/blog/2021/02/15/cz-buys-colt/))。 ちなみに、コルトではS&Wと同様にリボルバーのフレームサイズに規格を定めているのだが、顧客向けのカタログ上には記載されず、あくまで社内向けの分類であった。 [[フレーム規格(コルト社)]]も参照。 ---- #contents ***回転式拳銃 [#pafe1353] [[コルト SAA]] [[コルト M1851]] [[コルト M1872>回転式拳銃/コルト M1872]] [[コルト M1877]] [[コルト M1917>US M1917リボルバー]] [[コルト ウォーカー>回転式拳銃/コルト ウォーカー]] [[コルト オフィシャルポリス>回転式拳銃/コルト オフィシャルポリス]] [[コルト キングコブラ]] [[コルト ディテクティヴスペシャル]] [[コルト ドラグーン>回転式拳銃/コルト ドラグーン]] [[コルト トルーパー]] [[コルト ニューサービス>回転式拳銃/コルト ニューサービス]] [[コルト パイソン]] [[コルト パターソン>回転式拳銃/コルト パターソン]](パテント・アームズ・カンパニー時代) [[コルト ポリスポジティブ>回転式拳銃/コルト ポリスポジティブ]] [[コルト ローマン]] ***自動拳銃 [#jd51b2cb] [[コルト M1900>自動拳銃/コルト M1900]] [[コルト M1903&br;コルト M1908>コルト ポケット]] [[コルト M1908 ベストポケット>FN M1906]] [[コルト ウッズマン]] [[コルト ガバメント]] [[コルト ジュニア]] [[コルト ダブルイーグル>自動拳銃/コルト ダブルイーグル]] [[コルト デルタエリート]] [[コルト M45A1]] コルト オールアメリカン2000 ***小銃 [#pa285063] [[コルト M1855>小銃/コルト M1855]] ***突撃銃 [#udeca261] [[コルト AR15]] [[コルト AR15A2]] [[コルト CM901]] [[コルト M4]] [[コルト M727]] [[コルト XM177]] ***擲弾発射器 [#c5da0e67] [[コルト M79]] [[コルト M203]] **外部リンク [#u9db4ecd] ・[[Colt Defence>http://www.colt.com/]] ・[[Colt Canada>http://www.coltcanada.com/]] ・[[Colt's Manufacturing Company LLC>http://www.coltsmfg.com/]] ---- #pcomment