*VP70 [#xefe913e]
#ref(vp70.jpg,center,通常時)
#ref(vp70_2.jpg,center,ストック装着時)
|~全長(ストック付)|206(546)mm|~重量|947g|~口径|9mmx19|~総弾数|18+1|~発射形式|S/3|~製造国|ドイツ|
#author("2024-01-12T09:22:41+09:00","default:user","user")
*H&K VP70 【自動拳銃】 [#xefe913e]
#ref(vp70.jpg,center,70%,H&K VP70:通常時)
#ref(vp70_2.jpg,center,H&K VP70M:ストック装着時)
|全長(ストック付)|重量(ストック付)|口径|装弾数|発射形式|製造国|h
|206(546)mm|947(1380)g|[[9mm×19>9mmパラベラム弾]]|18+1|S(/3)|ドイツ|

 第二次大戦中末期。物資欠乏気味となったドイツ軍は、生産数不足を補うため数社に依頼して、 工作技術が低くても大量生産が可能な単純安価な銃の制作を依頼した。 その銃――VOLKS PISTOLE(国民拳銃)――は、数種の試作品が作られたものの生産に入る前に戦争が終結したため日の目を見ることは無かったが、 その設計思想を元にして、H&K社が1970年代に第三国向けの安価な銃としてリメイクした物がVP70である。
 材質の一部にプラスチックを採用することで、鋳造技術が低くても製作可能かつコストを抑える事に成功し、後のプラスチックを採用した拳銃達の先駆けとなった。 もっとも肝心の射撃性能はと云うと''「サイズが大きすぎ、重すぎ、ダブルアクション限定かつトリガーが重く命中率が悪い」''と評判は芳しくなく、軍隊や警察の一部が採用したのみで商業的には成功とは云えなかった様である。
 [[H&K>ヘックラー ウント コッホ]]社が開発した[[自動拳銃]]。専用[[ストック>銃床]]を取り付けることによって[[3点バースト>バースト]]射撃が可能な[[機関拳銃]]にもなり、内部は銃を収納する[[ホルスター]]となっている。
 第二次大戦末期のドイツでは兵力・火器不足を補うため、容易に大量生産可能で国民全員を武装させられる「国民拳銃(Volks­pistole)」の構想を持っていた。1960年代、H&K社がこのVolks­pistoleの設計思想を元にして開発した自動拳銃がVP70である。

 なおこのVP70には厳密に云うと2つのモデルがあり、ホルスターが装着する事で3点バースト射撃が可能な「VP70」と、 ホルスター装着部分を無くしてバースト機能を廃止し、セミオートのみに制限した「VP70Z」がある。
 H&K社のマーケティングディレクター、スティーヴ・ギャロウェイが語るところのVP70は「レジスタンスのための銃」であるという。冷戦時代、ソ連とその共産圏国家の矢面にあった西ドイツがいざ制圧されたときには、抵抗する意思を残した市民がVP70を取って戦うことを想定したものだと述べている(([[The HK VP70 The First Polymer Framed Pistol>https://www.guns.com/news/2012/08/28/the-hk-vp70-the-first-polymer-framed-pistol]]))。こうした背景からか入手や製造の容易な比較的安価で簡素な拳銃となっており、技術や資金に乏しい第三国への輸出をも視野に入れていた。
 生産性をあげるため、部品点数の多い[[ショートリコイル]]ではなく、[[ストレートブローバック>ブローバック]]方式を採用している。またフレームの材質にプラスチック素材を採用することでコストを抑える事に成功し、後の[[ポリマーフレーム]]拳銃の先駆けとなった。[[マガジン]]容量も通常サイズで18+1発と、当時の[[9mm>9mmパラベラム弾]]拳銃としては飛び抜けた容量を持つ。
 外観上の特徴の一つとなっている大型のスライドは、薬室の開放を遅らせるべく重量を稼ぐためのものである。また、ポリゴナルバレルの[[ライフリング]]をわざと深く彫り込んで、その隙間から発射ガスの一部を逃がすことで腔圧を下げる設計とされた。本来、シンプルなブローバック作動の自動拳銃で大口径の9mmパラベラム弾を発射するのは銃本体への負荷が大きいことから、これらの工夫が採り入れられた。
 もっとも、マズルの隙間からガスが漏れる構造のため銃口初速が低く、トリガーも[[ダブルアクション]]オンリーで操作性は悪かったようだ。このためせっかくのバースト射撃機構もそれほど効果的ではなかった。結局、モロッコをはじめアフリカや南米の数カ国の軍・警察がわずかに採用したのみで、商業的には失敗に終わった。
 アメリカ軍制式拳銃トライアルにも参加したものの、もともと高圧カートリッジに向かないストレートブローバック機構と、+P+クラスに分類される米軍の強力なM882 9mm強装弾との相性は非常に悪く、およそ5発に1回((771発中137回))[[ジャム]]を起こしている。

#br
 VP70のバリエーションには、バースト機能を廃止し、[[セミオート]]のみに制限した民間向けモデルの「VP70Z((『Z』は"Zivil(英:Civilian)"の略で民間用の意。))」があり、米国向けとして9mm×21弾仕様のモデルも、400挺のみ生産されている。軍・警察機構向けのモデルには、のちに「VP70M((『M』は軍用を示す"Militär(英:Military)"のイニシャル。))」というマイナーチェンジモデル(画像下)が登場している。

|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|エイリアン2|映画|ゴーマン中尉|−|
|ガンスミスキャッツ|OVA|ナスターシャ ラディノフ|VP70|
|ガンスリンガー・ガール|漫画|クラエス|VP70|
|ガンヘッド|映画|ニム軍曹|−|
|キノの旅|小説|イーニッド|3巻『終わってしまった話』|
|刑事ニコ/法の死角|映画|ニコ トスカーニ|終盤で使用|
|奪還-DAKKAN-|映画|テロリストのリーダー|−|
|[[バイオハザード]]|−|−|項目参照|

|Dr.スランプ|漫画|ビスナ|「駆けずりまわる青春の巻」|
|[[イノセント・ヴィーナス]]|−|−|項目参照|
|[[エイリアン]]|−|−|項目参照|
|ガンスミスキャッツ|アニメ|ナスターシャ・ラディノフ|VP70|
|[[ガンスミスキャッツ]]|−|−|項目参照|
|[[ガンスリンガー・ガール]]|−|−|項目参照|
|ガンヘッド|映画|ニム軍曹|[[ダットサイト]]付|
|[[キノの旅]]|−|−|項目参照|
|[[クライオブフィアー]]|−|−|項目参照|
|[[ケネディ空港着陸不能>ダイ・ハード]]|−|−|項目参照|
|[[攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX>攻殻機動隊#m886eaa9]]|−|−|項目参照|
|[[ジオブリーダーズ>ダイナマイトが百五拾屯 雑魚キャラコーナー]]|−|−|項目参照|
|[[進め!! 聖学電脳研究部]]|−|−|項目参照|
|[[ストリートファイター]]|−|−|項目参照|
|[[砂ぼうず]]|−|−|項目参照|
|[[ゼイリブ]]|−|−|項目参照|
|[[ゼロイン>ゼロイン(作品名)]]|−|−|項目参照|
|[[続新ワイルド7 野獣の紋章>ワイルド7]]|−|−|項目参照|
|[[ダイナマイト刑事(PS2版)>ダイナマイト刑事]]|−|−|項目参照|
|[[奪還 DAKKAN -アルカトラズ-]]|−|−|項目参照|
|[[とある魔術の禁書目録]]|−|−|項目参照|
|[[ドールズフロントライン]]|−|−|項目参照|
|[[バイオハザード(映画)]]|−|−|項目参照|
|[[バイオハザード2]]|−|−|項目参照|
|[[バイオハザード4]]|−|−|項目参照|
|[[バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ]]|−|−|項目参照|
|[[バイオハザード アンブレラコア]]|−|−|項目参照|
|[[バイオハザード オペレーション・ラクーンシティ]]|−|−|項目参照|
|[[バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D]]|−|−|項目参照|
|[[バイオハザード ダークサイド・クロニクルズ]]|−|−|項目参照|
|[[緋弾のアリア]]|−|−|項目参照|
|[[ポリス・ストーリー3>ポリスストーリー 香港国際警察]]|−|−|項目参照|
|[[マトリックス]]|−|−|項目参照|
|[[女神異聞録 ペルソナ>女神転生]]|−|−|項目参照|
|[[闇のイージス]]|−|−|項目参照|
|[[裸者と裸者]]|−|−|項目参照|
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CENTER:画像"vp70.jpg","vp70_2.jpg"はコピーレフト画像です。
CENTER:転載に関しては、「[[転載に関して]]」に従って行ってください。
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***外部リンク [#kjfs25op]
・[[H&K VP70 ムービー>http://www.nazarian.no/wep.asp?id=47&group_id=1&country_id=21&lang=0&p=8]]
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