*H&K P7 【自動拳銃】 [#v21be3be]
#ref(p7m13.jpg,center,nolink,H&K P7M13)
|モデル|全長|重量|口径|装弾数|製造国|h
|~P7M8|171mm|780g|[[9mm×19>口径]]|8+1|ドイツ|
|~P7M10|175mm|1210g|[[.40 S&W>口径]]|10+1|~|
|~P7M13|175mm|805g|[[9mm×19>口径]]|13+1|~|

 1970年代後半に、[[H&K>ヘックラー ウント コッホ]]社が、警察用ピストルとして開発した小型[[自動拳銃]]。当初、「PSP(Polizei Selbstlade Pistole/警察用セミオートマチックピストル)」の名で完成したが、当時の西ドイツ警察の新型制式ピストルトライアルへの提出時に「P7」(([[ワルサー P38]]がP1、[[シグ P210]]がP2、[[アストラ600/43>アストラ M1921]]がP3、ワルサー P4、及び[[ワルサー P5]]がそのまま、[[シグザウエル P225>自動拳銃/P225]]がP6。))の仮番号が与えられて、そのまま制式名となった。

 本銃の大きな特徴の一つが[[ガスディレードブローバック>ブローバック]]、又はガスロックという機構である。[[ガスオペレーション]]が発射ガスの圧力を利用してチャンバーの「開放」を行うのに対し、ガスディレードブローバックはスライドを「閉鎖(ロック)」して、後退を遅らせる仕組みである。
 もう一つは、スクイズコックと云う機能。グリップ前部が稼動し撃針と連動する[[コッキング]]・レバーとなっており、これを押し込む事で撃針がコックされ、緩めるだけで、コック状態の撃針がふたたび[[デコッキング]]される仕組みである。これにより、携帯時に引き金が引っかかり暴発する危険性が無くなり、銃を取り出し構えるだけで射撃が可能となる。元々は警察用を念頭に開発されたため、安全性と即応性を両立させるべく、この様な仕組みが考え出された。しかし、スクイズコックを固定するために他の銃では使わない筋肉を使用する為、銃の保持バランスが崩れてしまい、何かと使いづらいと不評であった。[[GSG9]]ではP7を装備していた当時、隊員に対して徹底的な取り扱い訓練を課していたようだ。
 [[マガジンリリース>マガジンキャッチ]]は初期型ではグリップ底部、マガジンハウジングの後方に設けられていた(ボトム・キャッチ式)が、マイナーチェンジ型のP7M8、M13では、コッキング・レバー直上(上掲画像)に移設され、[[アンビ]]となり、グリップハンドでの操作も可能になった。トリガー後部の左側面には、スクイズコックと連動する[[スライドキャッチ・レバー>スライドストップ]]が配されており、コッキング・レバーを握れば、後退位置でホールドされたスライドがリリースされて、即発射可能となる。また、スライドキャッチ・レバーのみを操作することも可能だ。
 機構上、[[マニュアルセフティ>安全装置]]はなく((メキシコ軍で採用されたライセンス生産モデルの"P7M13S"を除く。))、グリップ後部のフレーム左サイドに配された丸いボタンはスライドリテイナーという部品で、通常分解のさいに使用するボタンである。スライドを僅かに引いた状態でこれを押すことで、スライドを取り外すことが出来る。

 P7はガスディレードブローバック用のシリンダーをスライド下に持っているが、初期型ではここが過熱して射手の指を焼いてしまう欠点があったため、これを耐熱樹脂でカバーし、同時に[[トリガーガード]]を大型化したP7M8が作られた。
 また、P7M8をベースに弾倉を[[ダブルカラム]]化したP7M13、[[.40S&W>.40SW弾]]仕様のP7M10などが開発された。P7M10は1991年からアメリカ市場向けに生産・販売されたもので、アメリカのシューター達の間では『[[ジャム]]無し、リコイル軽い、よく当たる』と隠れ(?)ファンが居ると言われる。

 ドイツ国内を始め、19か国で警察・軍用として採用され、ギリシャやメキシコではライセンス生産も行われた。2008年にはH&K本社での製造は終了しており、採用組織の大半はそれまでに同社の[[USP>HK USP]]で置換している。
2007年には最終モデルが25周年記念の特別仕様で500挺限定で販売された。P7M8の木製グリップパネルモデルをベースに設計者の名前とシリアルナンバーの刻印が施されており、表面に「P7」のロゴと精緻なP7のモチーフが裏面に彫刻された記念コインが付属した((http://lundestudio.com/HKP7M8JubileeFAQ/II/2.html))



***各種バリエーション
|モデル|解説|h
|~P7M13S|P7M13にフレーム右側面にマニュアル・セイフティが追加されたモデル。メキシコでライセンス生産され、同国軍で配備された|
|~P7M8SD&br;P7M13SD|銃口部に[[サプレッサー>減音器]]が取り付け可能なモデル|
|~P7K3|バレルとマガジンを交換することで.22LR弾、[[.32ACP弾]]、[[.380ACP弾]]の3つの口径が使用できる。&br;また、.22LR弾用バレルには低い腔圧でスライドが作動するためにフローティング・チャンバーが装備されている|
|~P7M7|[[.45ACP弾]]を使用するモデル。6挺製造された後、開発が中止された|
#br
|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|[[0011ナポレオン・ソロ]]|−|−|項目参照|
|[[007]]|−|−|項目参照|
|[[20世紀少年]]|−|−|項目参照|
|[[24 -TWENTY FOUR-]]|−|−|項目参照|
|[[Angel Beats!]]|−|−|項目参照|
|B-DASH|漫画|−|タナトスの密輸品|
|CARRIER|ゲーム|ジェシファー・マニング|ゲーム内名称「ガジェット1」&br;シルバーモデル|
|I/O|ゲーム|イシュタル|−|
|[[Mr.&Mrs. スミス]]|−|−|項目参照|
|[[アイアンマン3>アイアンマン]]|−|−|項目参照|
|アルマゲドン|映画|ウィーリー・シャープ大佐|シルバーモデル|
|イエスタデイ 沈黙の刻印|映画|拉致犯の一人|警察庁長官誘拐時に使用&br;[[サプレッサー>減音器]]装着|
|[[イレイザー]]|−|−|項目参照|
|[[いばらの王]]|−|−|項目参照|
|[[エイブル]]|−|−|項目参照|
|[[エンド・オブ・デイズ]]|−|−|項目参照|
|[[オペレーションG.G.]]|−|−|項目参照|
|[[ガングレイヴ]]|−|−|項目参照|
|[[ガンスミスキャッツ]]|−|−|項目参照|
|[[ガンスリンガー・ガール]]|−|−|項目参照|
|[[キック・アス]]|−|−|項目参照|
|[[キラー・エリート(2011年)]]|−|−|項目参照|
|[[劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語>魔法少女まどか☆マギカ]]|−|−|項目参照|
|[[攻殻機動隊ARISE>攻殻機動隊]]|−|−|項目参照|
|合法都市|漫画|盤流源一郎|[[エングレーブ]]&br;拳銃型のライター|
|[[ゴルゴ13]]|−|−|項目参照|
|[[ザ・マジックアワー]]|−|−|項目参照|
|シークレットゲーム&br;-KILLER QUEEN-|ゲーム|麻生 真奈美|回想シーン|
|~|~|北条 かりん|発砲無し|
|地雷震|漫画|飯田 響也|−|
|[[スワガー・サーガ]]|−|−|項目参照|
|[[ゼロイン>ゼロイン(作品名)]]|−|−|項目参照|
|戦闘メカ ザブングル|アニメ|ラグ・ウラロ|−|
|戦闘妖精・雪風|小説|深井零|FAF(フェアリイ空軍)工廠製P7M13&br;ローラーロッキング(架空銃?)|
|[[続新ワイルド7>ワイルド7]]|−|−|項目参照|
|[[ダイ・ハード]]|−|−|項目参照|
|小類人|漫画|淵島病院の職員|発砲はせず|
|[[沈黙の戦艦>沈黙シリーズ]]|−|−|項目参照|
|つり球|アニメ|アキラ・アガルカール・山田|−|
|[[トゥルーライズ]]|−|−|項目参照|
|[[ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌]]|−|−|項目参照|
|[[ハンニバル・レクター・シリーズ]]|−|−|項目参照|
|[[ビバリーヒルズ・コップ2>ビバリーヒルズ・コップ]]|−|−|項目参照|
|[[ファントム オブ インフェルノ]]|−|−|項目参照|
|ブルーゲイル|漫画|ラグ・ウラロ|−|
|ブラックライダー|映画|クイント|発砲無し|
|~|~|ニーナ|ラストでクイントから借用|
|BLACK LIST No.1 法の外の住人たち|漫画|シオ・ベルスーズ|[[二挺拳銃]]|
|ブロンドジャンクション|映画|エミリー・ショウ|終盤でジェインから奪って使用|
|~|~|ジェイン・フェレ|シルバーモデル&br;前半では[[サプレッサー>減音器]]付き|
|[[亡国のイージス]]|−|−|項目参照|
|[[ボール・ブレット・ガン]]|−|−|項目参照|
|[[マスク]]|−|−|項目参照|
|[[ミッション:インポッシブル]]|−|−|項目参照|
|[[名探偵コナン]]|−|−|項目参照|
|[[メタルギアソリッド>メタルギアシリーズ]]|−|−|項目参照|
|[[モンスター]]|−|−|項目参照|
|ヨコハマ買い出し紀行|アニメ&br;漫画|初瀬野 アルファ|−|
|[[ヨルムンガンド]]|−|−|項目参照|
|[[ルパン三世]]|−|−|項目参照|
|[[ワイルダネス]]|−|−|項目参照|
|わが心臓の痛み|小説|テリー・マッケイレブ&br;ジェイムズ・ヌーン|−|
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