#author("2024-01-27T00:12:37+09:00","default:user","user")
*H&K G11 【突撃銃】[#e701a931]
#ref(hkg11.gif,center,nolink,H&K G11)
|全長|重量|口径|装弾数|発射速度|発射形式|製造国|h
|750mm|3.4kg|[[4.7mm×33>口径]]|45/50*2|F:640発/分&br;バースト:2000発/分|S/F/3|ドイツ|
|750mm|3.4kg|[[4.7mm×33>口径]]|45/50*2|F:460発/分&br;[[バースト]]:2000発/分|S/F/3|ドイツ|

 [[H&K>ヘックラー ウント コッホ]]社が1989年に開発した[[ブルパップ]]式の次世代[[突撃銃]]。
 本銃の最大の特徴は、ダイナマイト・ノーベル社が開発した「ケースレス弾」を使用することである。従来の銃弾が「弾丸+発射薬+薬莢」で構成されているのに対し、ケースレス弾は圧縮した固形火薬が薬莢を兼ねており、「弾丸+発射薬」となっている。当時、戦車砲では発射後に薬莢が残らない、ケースレスもしくは可燃性薬莢の砲弾が実用化されつつあり、このアイデアを[[小銃]]弾に持ち込んだともいえる(戦車砲の場合、狭い車内に薬莢が散らばらないため、ケースレス弾のメリットは大きい)。
 [[H&K>ヘックラー ウント コッホ]]社が1970年代から開発していた[[ブルパップ]]式の[[突撃銃]]。
 ダイナマイト・ノーベル社が開発した「ケースレス弾」を使用する次世代アサルトライフルとして位置づけられていた。

 これにより、同じ重量でも携行できる弾数が大幅に増加し、弾薬の製造に真鍮を使用する必要が無い為、コストダウンも図る事も可能とされた。また、この弾薬は射撃時に薬莢をばらまく事がないという特性上、加熱した薬莢による味方の火傷や転倒を防ぎ、かつブルパップタイプでありながら射手の利き腕を選ばないというメリットも生み出している。さらに、排莢のプロセスと機構をそっくり省略できるため、理論上は毎分2千発という高発射速により、反動が発生する前に[[バースト]]射撃ができたりと、正に驚異のライフルとなるはずだった。
 しかし実際に使用してみると通常弾よりコストが高い、火薬が剥き出しなので湿気に弱い、薬室が過熱状態だと装填直後に発火する危険性がある、弾倉が異様に長いため携行に向かない――と酷評された。現在はこれらの問題の解消を試みたモデルが存在しているが、未だ信頼性は低い。
 従来の弾薬が「弾丸+発射薬+薬莢」で構成されているのに対し、ケースレス弾は圧縮した固形火薬が薬莢を兼ねており、「弾丸+発射薬」となっている。
 当時、戦車砲では発射後に薬莢が残らない、ケースレスもしくは可燃性薬莢の砲弾が実用化されつつあり、このアイデアを[[小銃]]弾に持ち込んだともいえる((戦車砲の場合、狭い車内に薬莢が散らばらないため、ケースレス弾のメリットは大きい))。
 これにより、同じ重量でも携行できる弾数が大幅に増加する(単純計算で[[5.56mmNATO弾>5.56mm x45弾]]用30連[[M16>コルト AR15A2]]マガジン7本に対し、26本の45連G11用マガジンを携行可能。弾数5倍以上)。更に弾薬の形も自由に設計できることから、円筒状でない四角形の断面をもつ弾薬をも設計でき、弾薬の製造に真鍮を使用する必要も無い為、コストダウンも図れるとされた。
 薬莢自体が存在しないので、射撃時に薬莢をばらまく事もなく、排出した薬莢による火傷や転倒を防ぎ、かつブルパップタイプでありながら射手の利き腕を選ばないというメリットも生み出している。さらに、排莢のプロセスと機構をそっくり省略できるため、毎分2千発という高速[[バースト]]射撃により、反動で銃身がぶれる前に弾が連射され、高い集弾性を発揮するなどの利点もあった。

 ちなみに、ケースレス弾の弾倉は、FN社製の[[P90>FN P90]]のように銃身の上に平行に配されており、前部から装着する仕組みとなっている。
 しかし、小火器用のケースレス弾には難点も多かった。弾薬外面は特殊な素材でコーティングされていたものの、薬莢式に比べれば保存時には湿気などに弱く、持続射撃時に薬室内の温度が上昇して意図せず撃発するコックオフ現象の可能性が高いなど、解決すべき問題は多かった。
 また、G11自体の問題として「弾倉内に縦に並べられた弾薬を給弾時に横向きに回転させる」「[[フルオート]]時は毎分460発、バースト射撃時は毎分2000発に射撃サイクルを変化させる」といった極めて特殊な機構を実装するため、時計の内部機構のような非常な複雑な機関部となってしまい、信頼性や生産性には大きな改善が必要であった。

 西ドイツ陸軍は[[G3>HK G3]]の後継として本銃の完成を待ち望んでいたが、あまりの使い勝手の悪さと、冷戦終結による予算削減のあおりを受けたため、一部の部隊に配備されたのみにとどまり、その他の部隊は代用品として急遽開発された[[G36>HK G36]]へと更新している。また、4.7mm×33ケースレス弾も普及する気配を見せず、弾道力学の研究データだけが[[MP7>HK MP7]]の4.6mm×30弾へと受け継がれている。((余談ではあるが、H&K社はG11の他にもケースレス弾薬を使用したプロトタイプをいくつか用意しており、その中にはピストルサイズの''「G11PDW」''なるものも存在していた。垂直なグリップをマガジンハウジング兼用にしたりと設計上MP7と共通点が多い事から、弾薬のみならずG11PDWの開発プロジェクトそのものがMP7に統合された可能性は高い。))
 こうした問題もあり開発は20年以上に及び、1990年代にようやくドイツ連邦軍で試験運用が始まった。
 しかし当時既に最大の仮想敵国であるソ連が崩壊し、先進的小火器の必要性が薄れたことから、ドイツ軍はNATO標準の[[5.56mm×45弾>5.56mm x45弾]]の採用を決定したためG11の開発計画も中止された。
 1980年代には米陸軍の[[ACR>SPIW]]計画にも参加しているが、米陸軍の高過ぎる目標設定のため、他の多くの参加企業と同様に不採用となっている。

 バリエーションとして、[[二連式散弾銃]]のように本体を中折りして300連の大容量弾倉を格納する[[軽機関銃]]モデル「LMG11」や、より小型の4.7mm×33ケースレス弾を用いる拳銃サイズの[[PDW]]モデル「G11 PDW」なども開発されていた。

 様々な問題により、本銃自体は採用されなかったものの、長期に渡って研究された弾薬のデータはその後も様々な場所で活用されている。
 PDWモデルの構想は、弾薬の研究データと共に4.6x30mmの通常薬莢弾を用いる同社の[[MP7>短機関銃/HK MP7]]へと受け継がれ、現在では世界各国の特殊部隊で広く使用されている。また、ケースレス弾薬に関する特許は米軍の次世代ケースレス弾薬火器計画「LSAT」に権利が売却されており、現在も研究・開発が進められている。


|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|Chaser(CAULDRON社開発のFPSです)|ゲーム|ジョン・チェイサー|−|
|[[DARKER THAN BLACK]]|−|−|項目参照|
|Chaser(CAULDRON社開発のFPS)|ゲーム|ジョン・チェイサー|−|
|[[DARKER THAN BLACK&br;-黒の契約者->DARKER THAN BLACK]]|−|−|項目参照|
|[[DEEP FEAR>ディープフィアー]]|−|−|項目参照|
|[[ミスタークリス]]|−|−|項目参照|
|[[the EDGE]]|−|−|項目参照|
|仮面ライダーSPIRITS|漫画|バダン兵士|−|
|[[コール オブ デューティ: ブラック・オプス>コール オブ デューティー#khjs3g37]]|−|−|項目参照|
|[[ガン・ブラッド・デイズ]]|−|−|項目参照|
|[[コール オブ デューティ: ブラックオプス]]|−|−|項目参照|
|[[ゴルゴ13]]|−|−|項目参照|
|[[新世紀エヴァンゲリオン]]|−|−|項目参照|
|[[デビル17]]|−|−|項目参照|
|[[デモリションマン]]|−|−|項目参照|
|[[ドールズフロントライン]]|−|−|項目参照|
|[[緋弾のアリア]]|−|−|項目参照|
|[[ヒットマン ブラッドマネー]]|−|−|項目参照|
|[[ブルーアーカイブ]]|−|−|項目参照|
|[[ペーパーマン]]|−|−|項目参照|
|[[ミスタークリス]]|−|−|項目参照|
|[[迷彩君]]|−|−|項目参照|
|[[女神転生]]|−|−|項目参照|
|[[メタルギアソリッド ピースウォーカー]]|−|−|項目参照|
|[[メタルサーガ ニューフロンティア>メタルサーガ]]|−|−|項目参照|
|[[メタルマックス 火炎水晶>メタルマックス]]|−|−|項目参照|
|[[ロボコップ]]|−|−|項目参照|

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