*マウザー HSc/Mauser HSc [#mauserhs]
#ref(hsc.jpg,center,nolink,レナートガンバ HSc)
|全長|重量|口径|装弾数|製造国|h
|160mm|596g|[[.32ACP&br;.380ACP>口径]]|8+1&br;7+1|ドイツ&br;イタリア|

 [[マウザー]]社が[[ワルサー]]社の[[ワルサーPP、PPK>ワルサー PP]]に対抗して、1940年に開発した小型[[自動拳銃]]。HSとはHahn Selbspannungの略で、自動[[コック>コッキング]]式[[ハンマー]]の意。すなわち[[ダブルアクション]]のことである。試作段階でHSa、HSbと銘打たれたことから、最終形となる量産モデルの名が「HSc」となった。
 HScのセイフティレバーはPP/PPKと同様、スライドに配されているが、ワルサーのそれと違い[[デコック>デコッキング]]機能は無い。レバーを下げるとファイリングピンの位置がずれ、ハンマーダウンしても発火しないという、マニュアル式ファイリングピンセイフティとなっている。また、トリガーガードが描く三角形状は、実はテイクダウンラッチのハウジングだが、これがHScの一目見たら忘れられない独自のスタイルを成している。全体にPP/PPKとの差別化への腐心が見て取れる[[拳銃]]である。
 懐に隠し持てる、民間あるいは刑事の護身用といった趣の強いカテゴリーに属する本銃だが、完成が戦時中とあって、大半が軍、そして警察に納入された。当時、民間市場に流れたHScはわずかだったようだ。

 第2次大戦後のマウザー社は敗戦処理で工場を爆破され、技術者の多くが流出してしまった。再建こそされたものの戦後のマウザーはかつての活力を失い、自社開発・製造による自動拳銃を発表していない。HScは、事実上最後のマウザーオリジナルの自動拳銃といえるだろう。
 現在はイタリアのレナートガンバ社が生産を引き継いでいる。

|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|大脱走|映画|親衛隊将校|−|
|[[フレンチ コネクション]]|−|−|項目参照|
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