*プレス加工 / Press Working [#scd65ad3]

 機械加工技術の発達により第二次大戦前後から銃の製造に使われ始めた工作方法。英語では『Stamp Working』とも言う。
 自動車部品の製造などでは一般的な手法で、文字通り、薄い鋼板をプレス機(金型)で挟み、圧力をかけて引き延ばしながら成型する。一体成型の物が作れるので工作が容易なうえ、必然的に部品数が少なくなるので生産効率が高く、メンテナンスも容易になる利点がある。軽量化の面でも有利であり、また[[ポリマー>ポリマーフレーム]]素材ほど高度な技術や設備を必要としない。
 ただし、耐久性には劣るため潰れやすいのが難点で、満足のいく性能を達成するにはそれなりの技術力を必要とする。例えば旧ソ連の[[AK47>USSR AK47]]の場合、当初は生産性を考慮してレシーバー(機関部)など主要な部品をプレス加工で製造していたが、強度不足など様々な問題があり、まもなく[[削り出し加工]]に変更している(技術的な問題を解決し、AKシリーズが再びプレス加工を取り入れるのは、次世代の[[AKM>USSR AKM]]以降のこととなる)。

 ある[[自衛隊]]員も''『(削り出しの)[[64式>豊和工業 64式小銃]]は車に踏まれても叩いて直せるが、(プレス式の)[[89式>豊和工業 89式小銃]]は踏んだらすぐ駄目になる』''と証言している(て言うか、それ以前に踏むなというはなしだが)。

--------
#pcomment

トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS