#author("2021-02-07T14:57:56+09:00","default:user","user")
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*フラッシュハイダー / Flash hider [#o7da5db2]

 発射時に銃口から生じる閃光を減らす為、銃口部に装着される筒形の部品。「''フラッシュサプレッサー''」とも呼ばれる。
 原理としては銃口炎(マズルフラッシュ)を複数方向に分散することで、熱・密度を減らすというもの。
 原理としては銃口炎(マズルフラッシュ)を複数方向に分散させることで、熱・密度を減らし、冷却速度を速めるというもの。

 マズルフラッシュを減らすことで敵から視覚的に発見される可能性を減らすことができる。また、射手側も連射時の視認性を向上し、負担を軽減することができる。減音効果はないものの、その用途としては[[減音器]]に近い。減音器より遥かに小型かつ耐久性も高いため、現代では軍用としては一般的である。
 減音器や他のマズルデバイスと交換できるよう、マズルスレッド(ねじ切り)を介して装着されることが多い。
 元々は射手側の視界に入る銃口炎を隠す(hide)ことで連射時の視認性を向上し、負担を軽減する装置(hider)であった。その後、[[暗視装置]]の登場と時を同じくして敵から見える銃口炎を減らし、被発見率を下げる方向性へと変化していく。その用途としては「減音効果のない[[減音器]]」とも評せる。
 減音器より遥かに小型かつ耐久性も高いため、現代では軍用としては一般的である。減音器や他のマズルデバイスと交換できるよう、マズルスレッド(ねじ切り)を介して装着されるのが定石である。[[ライフルグレネード]]の発射を想定する場合は、当然ながらその装着に対応した形状で作成される。

 第一次世界大戦の頃には、メガホン状の形状をしたパーツが既に登場しており、主に[[機関銃]]に装着されていた。この時はメガホン状の文字通り、炎を「射手の視点から」隠す(hide)器具であったが、機能的に変化した現在でもこの名称が変わらず用いられている。
 第二次世界大戦頃から[[SMLE No. 5 ジャングルカービン>小銃/RSAF リー・エンフィールド]]など[[小銃]]用にも広く普及し始めたが、初期の[[暗視装置]]を使用した際に優位性が失われるだけでなく、電子制御が未発達の当時では暗視装置が焼き付きを起こす深刻な問題があったため、ハイダー側の改良も続けられた。そしてアメリカ軍の[[M3カービン>ウィンチェスター M1]]に発射炎を分散する現代的なフラッシュサプレッサーが装備されることになる。第二次大戦後には同様の経緯でソ連でも[[AKML>USSR AKM]]用のフラッシュサプレッサーが開発された。
 第一次世界大戦の頃には、メガホン状の形状をした射手側の視界補助となるパーツが既に登場しており、主に[[機関銃]]に装着されていた。メガホン形状は射手の耳に届く発砲音を減退する効果もあったが、敵からの視認性は変わらず、パーツ自体が大型になりがちだったため、第二次大戦後に廃れていくことになる。
 第二次大戦頃から[[SMLE No. 5 ジャングルカービン>小銃/RSAF リー・エンフィールド]]など[[小銃]]用にも広く普及し始めたが、当時登場したばかりの暗視装置を使用した際の優位性を確保するため、そして暗視装置の焼き付きを防止するため、改良が続けられた。かくしてアメリカ軍の[[M3カービン>ウィンチェスター M1]]に発射炎を分散する現代的なフラッシュサプレッサーが装備されることになる。同様の経緯で戦後のソ連でも[[AKML>USSR AKM]]用のフラッシュサプレッサーが開発された。

 同じく銃口に取り付ける[[コンペンセイター]]とは混同されることが多いが、それぞれの役割は全く異なり、機構的にも別物に近い。
 一応、根元にコンペンセイター、先端にフラッシュハイダーを搭載することで双方の効果をそれなりに併せ持つパーツも存在している(SureFire社のWarComp、日本の[[89式小銃>豊和工業 89式小銃]]の消炎制退機など)。
 一応、ハイダーの形状によってはある程度の反動抑制効果が得られることはある。更に、根元にコンペンセイター、先端にハイダーを搭載することで双方の効果をそれなりに併せ持つパーツも存在している(SureFire社のWarComp、日本の[[89式小銃>豊和工業 89式小銃]]の消炎制退機など)。

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