*シングルショット / Single shot
 弾倉を備えずに一回の発射ごとに手動で弾丸を薬室に装填する銃、またはその構造のこと。連発機構が普及した20世紀以降でも、[[ライヒトピストーレ>ワルサー カンプピストル]]やトンプソン/センターの[[コンテンダー>トンプソン コンテンダー]]のような、次弾の装填を素早く行う必要のない、競技銃、[[狩猟銃>猟銃]]、[[信号銃]]などで見られる。
 弾倉を備えずに一回の発射ごとに手動で弾丸を薬室に装填する銃、またはその構造のこと。日本語では単発式とも。
 連発式の銃火器の登場以前は一般的な方式であったが、本項目では連発式の銃火器の登場以後も開発されたものについて述べる。

 シングルショットの銃は、排莢や次弾装填のためのメカニズムを排することから、構造が単純で安価かつ頑丈にできるという利点がある。このため、過去には第一次世界大戦時にてドイツが使用した[[マウザーM1918対戦車ライフル>小銃/マウザー M1918]]のような非常に強力な弾丸を扱う[[ライフル>小銃]]で採用された。また、[[超遠距離から狙い撃つ銃>狙撃銃]]であれば、敵からの反撃を考慮する必要は少ないので、単発式でも圧倒的不利にはならない。
 [[拳銃]]にも射撃競技や狩猟用として、多くのシングルショットモデルがある。これは単発中折れ式のライフルから[[ストック]]を省略、銃身を短くしたような外見を持っている。単発とはいえ拳銃サイズでライフルの弾薬を使用できるので人気があり、アメリカではライフルの使用が制限されている州のハンターに需要がある。
 単発式の銃火器は、排莢や次弾装填のためのメカニズムが不要であるため、連発式の銃火器に比べて安価かつ軽量・堅牢にできる利点がある。
 このため連発機構が普及した20世紀以降でも、[[ワルサー カンプピストル]]やトンプソン/センターの[[コンテンダー>トンプソン コンテンダー]]のような、次弾の装填を素早く行う必要のない、競技銃、[[狩猟銃>猟銃]]、[[信号銃]]などで見られる。
 軍用としても大口径の[[対物狙撃銃>対物火器]]や、[[グレネードランチャー>擲弾発射器]]・[[ロケットランチャー>対物火器]]の類も登場以来現在でも多くは単発式である。

 なお、個人で携行するタイプの[[グレネードランチャー>擲弾発射器]]の多くがシングルショットであるのは、擲弾が40mmなどの大柄の弾薬であるため、弾倉や装填機構を組み込んだ場合に非常に重くかさばるためだ。とはいえ、多弾数化から得られる火力や即応性のメリットも大きいため、回転式弾倉を備えた個人携行型のリボルビングランチャーも少なくないシェアを持っている。
 趣味の分野では軽量さや安価さはより重視されるため、[[散弾銃]]や[[小銃]]にも多く単発式の製品が存在する。それらの弾丸を用いる大口径拳銃もハンドガン・ハンティングや競技シューティングの分野で使用されている。

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