#author("2020-08-13T17:19:50+09:00","default:user","user")
*サタデーナイトスペシャル / Saturday Night Special (SNS) [#ve81c5c3]
 いわゆる粗製、安物の小型[[拳銃]]の事。ジャンクガン(junk gun)とも呼ばれる。
 アメリカで、チンピラやマフィアが土曜日の夜に喧嘩(抗争ではない)を行う際、.25ACPや.32ACPなどの[[口径]]の安物銃を使った事から、犯罪などで押収される安物、粗製の拳銃のことをこう呼ぶようになった。その多くが小型であり、アメリカ一部の州では所持が禁止されているところもある。
 大抵は、日本では聞いたことのない中小・零細のメーカーが製造しており、造りはそろって、きれいに言えば実用本位、はっきり言えば粗製濫造。精度も品質も悪く、射撃競技やオフィシャルな用途には全く使えず、趣味性やコレクターズアイテムとしての価値も皆無である(「人を撃つため『だけ』の銃」と言う向きもある)。
 いわゆる安物の[[拳銃]]の事。ジャンクガン(junk gun)とも呼ばれる。
 1960年代から使われるようになった言葉だがその語源には諸説あり、アメリカで、チンピラやギャングが土曜日の夜に小競り合いや恐喝などを行う際にこうした手持ちの安物の銃をよく使った事から、犯罪などで押収されるこの手の拳銃のことをこう呼ぶようになったという説が有名である。その多くが小型であり、アメリカの一部の州では所持が禁止されているところもある。
 大抵は中小・零細のメーカーが製造しており、値段はおおよそ100ドル以下。[[ライフリング]]が浅い、壊れやすいなど低品質ではあるものの法律上の基準を通過するため、低威力の[[.22LR>口径]]や[[.25ACP>口径]]などのエネルギーの低い弾薬を用いるモデルが多い。
 法律で所持が認められているために銃(とその脅威)が身近に存在するアメリカでは多くの人々が自衛の必要性を感じているが、一方で自衛のためにそれほど多くの金額は使えない、あるいは使いたくない層も当然存在するため、このような低品質だとしても、低価格な銃火器を購入する層が存在する。
  
 この種の銃が関わった最も大きな事件は、1981年3月30日の『[[レーガン大統領暗殺未遂事件]]』である。犯人のジョン・ヒンクリーJr.はローム RG14[[リボルバー>回転式拳銃]]に[[.22LR>口径]]の[[炸裂弾]]を装填して、会議場から車に戻る当時のロナルド・レーガン大統領を銃撃。大統領の他、ジェームズ・ブレイディ報道官を含む数名が被弾・負傷する大事件となった。

 外野の人間から見れば、「なんでまっとうなブランドのメーカーの銃を使わない?」とも思えるが、良くも悪くも銃(とその脅威)が身近に存在するアメリカでは、低所得者層などが『自衛用』として購入するケースも多く、一定の需要がある。しかし、実際には自衛ではなく、『酔客同士の場末のけんか』などに使われてしまうことも少なくない。 また、高所得者層でも防犯にあまり金を掛けたくない人間が購入することもあるようだ。
 こうした事件もありいわゆる「サタデーナイトスペシャル」と呼ばれる銃種に対する規制の提案や裁判も何度か行われたものの、いずれも犯罪件数全体に対してこうした安価な銃が使われるケースは非常に少なく、そうした規制や処罰には大した効力はないとして却下されている。

 この種の銃が関わった最も大きな事件は、1981年3月30日の『[[レーガン大統領暗殺未遂事件]]』である。犯人ジョン ヒンクリー ジュニアは粗末な[[.22LR>口径]]の[[リボルバー>回転式拳銃]](ローム RG14)と[[エキスプロッシブ カートリッジ]]で、当時のロナルド レーガン大統領を銃撃。大統領の他、ジェームズ ブレイディ報道官を含む数名が被弾・負傷する惨事となった。

***サタデーナイトスペシャルの例
***サタデーナイトスペシャルと呼ばれた製品の例 [#a3e815d2]
|外見|モデル名|説明|h
|−|~ローム RG14|LEFT:ドイツのローム(Röhm)社によって製造された.22口径のダブルアクションリボルバー。RGはRöhm Gesellschaft(ローム社)の略。コストダウンのために全体が亜鉛ダイキャストを用いて造られている((RG14に限らず、SNSには製造コストの低い亜鉛ダイキャスト製の物が多数存在する))。&br;シリンダーはフレームに固定されていて、装填時にはローディングゲートを開き、シリンダーを回しながら一発一発弾を込めていくという、昔のシングルアクションリボルバーと同じような手順が必要となる。また、排莢の時はさらに面倒で、銃に付属しているエジェクター ピン(ただの棒。[[SAA>コルト SAA]]のエジェクターロッドのように銃自身の部品として固定されているのではなく、棒の片側にネジ山を切ってフレームにねじ込んであるだけ。)でシリンダーの銃口側から空薬莢を一つずつ突き出さなければならない。&br;姉妹モデルとして.22ショート・ロング口径のRG10やRG12があり、いずれも20ドル以下の低価格で販売されていた。|
|−|~レイヴン MP-25|LEFT:アメリカのレイヴン アームズ(Raven Arms)社製。口径.25ACPのポケットオート。&br;値段は安いが、仕上げも品質もまずまずで、護身用としては及第点以上の出来映え。市場での評価もなかなか高く、200万挺を売り上げた『影のベストセラー拳銃』となった。&br;レイヴン社は1991年に倒産するが、MP-25はフェニックス アームズ社に引き継がれ、生産が継続された。&br;後に多くのコピー製品が各社から発売されたが、オリジナルの品質は一歩抜きんでているようだ。|
|#ref(psa25.gif,center,nolink,PSA-25)|~プレシジョン・スモールアームズ PSA-25|LEFT:[[ブラウニング ベビー>FN M1906]]のコピー銃。ブラウニング ベビー自体はサタデーナイトスペシャルではないが、パテントが切れているため、数社で安価なコピー銃が製造されている。&br;品質は様々だが、オリジナルにはないステンレスモデルをリリースするなど、独自色を発揮するメーカーもある。|
|#ref(jenij22.gif,center,nolink,ジェニングス J-22);|~ジェニングス J-22|[[(項目参照)>自動拳銃/ジェニングス J-22]]|
|#ref(cabuldg.gif,center,nolink,チャーターアームズ ブルドッグ)|~チャーターアームズ ブルドッグ|([[項目参照>チャーターアームズ ブルドッグ]])|
|#ref(psa25.gif,center,nolink,PSA-25)|~プレシジョン・スモールアームズ PSA-25|LEFT:[[ブローニングベビー>FN M1906]]のコピー銃。ブローニングベビー自体はサタデーナイトスペシャルではないが、既にパテントが切れているため、数社で安価なコピー銃が製造されている。&br;品質はメーカーによって様々だが、オリジナルにはないステンレスモデルをリリースするなど、独自色を発揮するメーカーもある。|
|#ref(phenlab.gif,center,nolink,レイヴンアームズ MP-25);|~レイヴンアームズ P-25/MP-25|[[(項目参照)>自動拳銃/レイヴンアームズ P-25]]|
|#ref(romrg14.gif,center,nolink,ローム RG14)|~ローム RG14|LEFT:ドイツのローム(Röhm)社によって製造された口径.22LRの[[ダブルアクション]]リボルバー。RGはRöhm Gesellschaft(ローム社)の略。コストダウンのために全体が亜鉛ダイキャストを用いて造られている((RG14に限らず、SNSには製造コストの低い亜鉛ダイキャスト製の物が多数存在する))。&br;姉妹モデルとして.22ショート・ロング口径のRG10やRG12等があり、いずれも低価格で販売されていた。|
#hr
CENTER:このページの画像は[[ENDOの部屋>http://www1.ocn.ne.jp/~avro504/]]から転載しています。
CENTER:転載に関しては、転載元の転載規約に従って行ってください。
#hr


----
#pcomment


トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS