*コンペンセイター(銃口制退器) / Compensator [#uaf6d71c]

 銃口付近に設けることで反動や銃口の跳ね上がりを軽減するための装置。マズルブレーキとも呼ばれる。銃口からの発射ガスを上や左右に偏向させて噴出させるための穴や部品を指し、強烈な反動ゆえ設置面を破壊する恐れがある砲などでは古くから使用されていたが、[[短機関銃]]のような個人携行可能なフルオートマチック火器が登場したことで広く小火器用としても普及した。ちなみにコンペンセイターの名称は、小火器用制退器の製品名としてよく見られるもので、[[アメリカ海兵隊]]所属のリチャード・M・カッツ大佐が考案した、[[ショットガン>散弾銃]]用の銃口装置(絞り兼制退器)の商品名「カッツ・コンペンセイター」に始まる。

 その効果はコンペンセイターの設計や弾薬の種類によっても大きく変わり、発砲音が大きくなる場合もあるが、概ね10〜50%程度の反動軽減効果が期待できるものとされている。またマズルフラッシュの低減効果も発揮するよう設計されたものは、短機関銃や[[突撃銃]]といったフルートマチック火器のマズルデバイスとしても一般的である。

 複数の的を素早く正確に撃ち当てるスピードシューティングの世界においては、低反動の小口径弾を使う場合であっても、銃口の跳ね上がりを少しでも抑えるためのカスタムとして用いられている。また、趣味のシューティングでもSBR(Short-Barreled Rifle)と呼ばれる短銃身モデルや、マグナム弾を使用する拳銃の反動を抑制するために使われるケースもある。これら用途の銃では、最初からコンペンセイターを組み込んだ製品も多い。
 FPSゲーム中において、銃器のカスタムにおいてしばしば「コンペンセイター」や「マズルブレーキ」といった名称のアクセサリーが別々のアイテムとして登場することがあるが、実際にはこれらの名称自体は特に機能的な差があるものではない。
  
 なおコンペンセイターが「マグナポート」と呼ばれることがあるが、これは厳密にはマグナポート・インターナショナル社の商品名である。

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