#author("2021-07-27T23:08:01+09:00","default:user","user") *グロスフス MG42 / Grossfuss AG Maschinengewehr 42 【軽機関銃】[#y118d91b] #ref(MG42.jpg,center,nolink,グロスフス MG42) |モデル|全長|重量|口径|装弾数|発射形式|製造国|h |~MG42&br;M53|1219mm|11.5kg|[[7.92mm×57>口径]]|50/250|F|ドイツ&br;旧ユーゴスラビア| |~MG1&br;MG2&br;MG3|1219mm|11.5kg|[[7.62mm×51>7.62mm×51弾]]|50/120/250|F|ドイツ| 第二次大戦中の1942年に、[[MG34>ラインメタル/マウザー MG34]]の後継としてドイツ軍に制式採用された[[軽機関銃]]。 先代のMG34も優れた軽機関銃だったが、ほとんどの部品が[[削り出し>削り出し加工]]であり、構造も複雑で生産効率が悪く、非常に高コストなのが難点だった。さらに部品のクリアランスがタイトで、泥や埃にまみれる戦場では信頼性にも難があった。 そこでドイツのグロスフス社が、MG34のコンセプトはそのままに、[[プレス加工]]を多用して構造の単純化と生産効率の向上を図ったものが、MG42である。内部構造は大きくアレンジされ、MG34がロータリーロックボルトによる[[ショートリコイル]]であるのに対し、本銃は[[ローラーロック>ローラーロッキング]]ボルトによるショートリコイルとなった。この機構はポーランド人設計者のパテントを元に設計された。 まず実戦テストとしてアフリカ戦線に投入されたMG42は、砂塵の中でも作動不良をおこすことなく、兵士たちの評判も上々であった。その後、主製造元を[[マウザー]]社(ラインメタル社説あり)に移したMG42は正式にMG34の後継として採用され、1945年の敗戦までに約42万挺が生産され各地の戦線に投入された。 特徴的なマズルブースターと呼ばれる銃口先端の装置は、発射ガスを絞ることにより機関部の圧力を増加させる効果がある。これにより、多少の装薬の少ない弾薬でも安定した動作を行う事が出来た。またこの副次的作用として機関部の動作速度が上がるため、他国の軽機関銃に比べ毎分1200発以上と連射速度はずば抜けており、まともに食らった兵士がまっぷたつに引き裂かれたこともあったという。その威力と独特の発射音から、連合軍兵士は『ヒトラーの電気ノコギリ(バズソー)』の異名でMG42を恐れた。その発射音も凄まじく、射撃手はよく難聴になったという。 またMG34同様、50連ベルトを収納する専用の[[ドラムマガジン]]を装着することで、一人で移動・射撃可能な[[軽機関銃]]として使用することも可能である。現代の[[分隊支援火器>SAW]]のはしりとも言える運用法で、戦後型MG1〜3でも50連ドラムを使用する設計は継承された。この点でも本銃は時代を大きく先行していた。 戦後はラインメタル社によって7.62mmNATO弾仕様へと改められて使われ続けることとなり、当時の西ドイツ軍をはじめ、ヨーロッパ各国の制式装備に加えられた。後に改良されたMG3となり、現ドイツ連邦軍でも現役である。またユーゴスラヴィア軍は戦後賠償として獲得した生産設備を用い、7.92mm口径のままでM53として採用している。このM53はユーゴでロケを行った戦争映画での出番も多い。 現在の基準で見ると、バレルの交換の際に耐熱グローブが必要であったり、連射速度が速すぎる((これに関しては、マズルブースターを外したり、重いボルトを用いることで毎分800発程度まで抑制したモデルもある))、マズルブラストが激しいなど、さすがに物足りない面もなくはないが、元の完成度の高さから今現在も、歩兵用、車載用として、ドイツ連邦他、各国の第一線で使用され続けている。なお、ドイツ連邦軍では後継の[[MG5>HK MG43]](MG4の7.62mmモデル)も配備が進んでいる。 [[StG44>ハーネル Stg44]]同様、この汎用性に優れた設計のドイツ製兵器は戦後連合各国で大いに分析され、特にベルト給弾機構はその後[[FN MAG]]や[[M60>サコー M60]]といった主要な軽機関銃にほぼそのまま引き継がれている。 余談ではあるが、アニメや漫画に登場するMG34やMG42は空薬莢が横向きに飛ぶことが多いが、実銃では真下に排莢される。横に排出されるのはベルトリンクである。 ***各種バリエーション [#fcf15d0e] |モデル|説明|h |~MG42|原型モデル。7.92mm×57口径| |~MG1(MG42/59)|戦後初期型。[[7.62mm×51>7.62mm×51弾]](NATO規格)口径| |~MG2|戦時型MG42を7.62mm×51口径に改造したもの| |~MG3|戦後の主力モデル。初期の名称はMG1A3&br;対空照準器装備, [[コッキング]]ハンドル大型化&br;ドイツ型・アメリカ型弾薬リンクいずれも使用可| |~セトメ アメリ|スペインのセトメが1982年から製造しているもの。大型の[[キャリングハンドル]]を備え、[[5.56mm×45弾>5.56mm x45弾]]を使用する。&br;外観は酷似しているが、内部機構はどちらかと言うと同社の[[モデロL>突撃銃/セトメ モデロL]]ライフルに近い| #br |登場作品|ジャンル|使用者|備考|h |[[007]]|ー|ー|項目参照| |99年の愛 -JAPANESE AMERICANS-|TVドラマ|ドイツ軍兵士|第4部「日系人部隊」に登場| |[[Alliance of Valiant Arms]]|−|−|項目参照| |[[Angel Beats!]]|−|−|項目参照| |[[Battlefield V]]|−|−|項目参照| |[[CANAAN]]|−|−|項目参照| |[[GENE-Z]]|−|−|項目参照| |[[Insurgency: Sandstorm]]|−|−|項目参照| |[[MAFIA II>マフィア(ゲーム)#mafia2]]|−|−|項目参照| |[[Mission!すくーる]]|−|−|項目参照| |NHKにようこそ!|アニメ|NHK職員?|佐藤の夢の中で使用(第1話)| |[[OPERATION7]]|−|−|項目参照| |PARA-SOL|ゲーム|マゲイア|−| |[[Seven Years Of War]]|−|−|項目参照| |[[SOCOM: U.S. Navy SEALs]]|−|−|項目参照| |[[X-MEN]]|−|−|項目参照| 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ムービー2>http://www.nazarian.no/wep.asp?id=163&group_id=13&country_id=120&lang=0&p=8]] ---- #pcomment