#author("2024-01-24T22:47:44+09:00","default:user","user")
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*照準器(サイト) / sight [#z7974cb3]
 銃砲類で狙いを付けるための装置。銃器用では主に「アイアンサイト」と「オプティカルサイト(光学照準器)」に分類される。照準したポイントに正確に着弾するよう、これらを調整することを「[[ゼロイン(零点規正)>ゼロイン]]」という。

***アイアンサイト [#e665bebb]
 銃器のもっとも一般的な照準器。
 基本的に火器後方にある照門(リアサイト)と、銃口付近にある照星(フロントサイト)の2部品で構成されており、照門と照星、更に目標を同一線上に合わせる事で、照準をおこなう仕組みである。
 照門と照星の間隔(「照準線」と呼ぶ)が長いほど誤差が少なく精密射撃に有利となる。

 ある程度の距離を越えた射撃を想定した銃の殆どでは、照門ないし照星の高さを調節するエレベーションと呼ばれる機能で、重力による弾の落下を考慮した照準を行う事が可能となっている。この機能を持つアイアンサイトの事をその形式によって''ラダーサイト''や''タンジェントサイト''などと呼び分けられている。[[拳銃]]では競技用を除いて固定式のものが多く、[[短機関銃]]ではおよそ300m程度までを数段階で切替可能な簡易的なもの、[[小銃]]や[[機関銃]]などでは1000m程度、あるいは[[重機関銃]]など長射程の大口径弾薬を使用するものや、一般的な歩兵銃と呼ばれるような小銃でも1900年前後に設計されたものでは2000m程度まで調整が可能となっている。
 ホワイトドットや蓄光・蛍光素材、集光ファイバー等を埋め込むことで暗所での視認性を高めたものもある。
 光学照準器との併用ないし予備として使用する前提の、折り畳みや着脱が可能なアイアンサイトは''バックアップアイアンサイト(BUIS)''とも呼ばれる。
 
 照門の形状で以下のように大別される。

''[[オープンサイト]]''
 アイアンサイトでも最も基本的な形状。凸型の照星と凹型の照門を持つ。リンク先参照。

''アパーチャー(ピープ)サイト''
 穴型の照門を持つアイアンサイト。ピンホール効果((カメラの「絞り」を強くしたときのような効果。肉眼においては、光が入ってくる範囲を小さくすることで眼に入ってくる光の束が細められピントが合いやすくなる))により標的にピントが合いやすくなるため、オープンサイトより遠距離向けである。一方で照門の形状から視野がオープンサイトより狭く、また穴によって光量が制限されるため暗所を苦手としている。
 穴(円)型の照門を持つアイアンサイト。円状の照門の中心に照星を合わせ、標的と重ねることで照準を行う。眼のピンホール効果((カメラの「絞り」を強くしたときのような効果。肉眼においては、光が入ってくる範囲を小さくすることで眼に入ってくる光の束が細められピントが合いやすくなる))により標的にピントが合いやすくなるため、オープンサイトより遠距離向けである。一方で照門の形状から視野がオープンサイトより狭く、また穴によって光量が制限されるため暗所を苦手としている。
 大きな照門穴を持った近距離用の''ゴーストリングサイト''も存在する。照門がぼやけた環に見えることから名付けられている。

***オプティカルサイト(光学照準器) [#e665bebb]
 光の性質を利用した構造を持つ照準器。

''[[スコープ(テレスコピックサイト)/照準眼鏡>スコープ]]''
 レンズを用いて光像を拡大する遠距離向けの照準器。リンク先参照。

''[[ナイトビジョンスコープ、サーマルスコープ>暗視装置]]''
 ナイトビジョンやサーマルビジョンといった暗視機能を組み込んだ夜間・暗所用の照準器。リンク先参照。

''[[ダットサイト(ドットサイト)>ダットサイト]]''
 ハーフミラー上に照準用の光点を投影する光学照準器。リンク先参照

''[[レーザーサイト]]''
 レーザー光を照射することで狙いを付ける照準器。リンク先参照

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