*SACM Mle1935A【自動拳銃】
#ref(mle1935.jpg,center,nolink,60%,Mle1935A)
|モデル|全長|銃身長|重量|口径|装弾数|製造国|h
|~Mle1935A|195mm|110mm|730g|7.65mm×20 Lounge|8|フランス|
|~Mle1935S|188mm|106mm|790g|~|~|~|

 Mle1935A(Pistolet automatique modèle 1935 A;1935年A型自動拳銃)は、1935年にフランスのSACM(Sociètè Alsacienne de Constructions Mècaniques;アルザス機械工学会社)にて開発された[[自動拳銃]]である。1937年に当時のフランス軍主力拳銃として採用された。主設計者はスイス人銃器デザイナーのシャルル・ペッター。

 「Mle1935」と呼ばれるピストルにはもうひとつ、MAS(Manufacture d'Armes de Saint-Etienne;サンテティエンヌ造兵廠)製の「Mle1935''S''」というモデルがある。SACM製とMAS製、2つのモデルはいずれも動作機構はティルトバレル方式の[[ショートリコイル]]で、ロッキングラグの配置や分解方式などと合わせて[[M1911>コルト ガバメント]]とよく似た設計が採られている。トリガーも同様に[[シングルアクション]]だが、ハンマーメカニズムがユニット化され、[[トカレフ>USSR トカレフ]]のようにひとまとまりで取り外すことが出来る。[[マニュアルセイフティ>安全装置]]はスライドに配され、マガジンセイフティも装備されている。
 しかし設計寸法上の共通点はなく、それぞれ全く別の銃である。MAS製モデルはSACM製よりもシンプルな設計で、ロッキングラグを簡素な切り欠きとし、バレルリンクもシングル(SACM製はダブル)、ランヤードリングも備えていた。フランス軍の主力拳銃トライアルでSACM製モデルに敗れたピストルだったが、SACMだけでは軍の需要を満たせないと判断されたことから1938年に追加採用され、Mle1935Sという名称が与えられた。

 第二次大戦中、SACMのMle1935Aは、ドイツのフランス占領により工場が接収されてしまったため、ドイツ軍の準制式兵器として「P625(f)」の名で生産された。一方MASのMle1935Sは、占領までに1400挺余りが製造されたにとどまったが、MASの工員たちの手によって製造にあたって必須となる機材が隠匿されたことからドイツ軍向けに生産されることなく終戦を迎えている。

 フランス開放後、1944年からふたつのMle1935の生産が再開された。戦後のMle1935Sの製造は開発元のMASのほか、MAC(Manufacture d'armes de Châtellerault;シャテルロー造兵廠)とM-F(Manufacture Française d’Armes et Cycles de Saint Ètienne;サンテティエンヌフランス兵器、車両製造会社)、SAGEM(Sociètè d’Applications Gènèrales de l’Èlectricitè et de la Mècanique;電気、機械総合開発会社)でも行われた。なお、1947年以降にMACとSAGEMで製造されたモデルは、マニュアルセイフティのレバーの向きがSACMのMle1935Aに近いものに改修されており「Mle1935S M1」と呼ばれている。

 Mle1935Aの総生産数は、P625(f)含め1937年から1950年までの間で約84,950挺、Mle1935S及びMle1935S M1の総生産数は1938年から1956年までの間に約82,773挺であった。

|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|[[コール オブ デューティ2: ビッグ レッド ワン]]|−|−|項目参照|
|[[終末のイゼッタ]]|−|−|項目参照|
|[[戦争の犬たち]]|−|−|項目参照|
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