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*エングレーブ / Engraved [#r9bbfb20]
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 エングレーブとは、彫刻のこと。この場合、銃の外装に施される装飾の一種である。その歴史は古く、[[マッチロック銃>火縄銃]]の時代から、趣味で狩猟を行う王侯貴族のために行われていた。銃器を実用品としてだけでなくステータスシンボルや嗜好品として所有する層で好まれる、一種の工芸品である。このため、一般的な美術品・工芸品のように、エングレーバーの銘入りとされる場合もある。
 エングレーブとは、彫刻のこと。この場合、スライドや[[銃床]]などの銃の外装に施される装飾の一種である。その歴史は古く、[[マッチロック銃>火縄銃]]の時代から、趣味で狩猟を行う王侯貴族のために行われていた。銃器を実用品としてだけでなくステータスシンボルや嗜好品として所有する層で好まれる、一種の工芸品である。このため、一般的な美術品・工芸品のように、エングレーバーの銘入りとされる場合もある。
 個人が、ガンエングレーバーと呼ばれる専門の職人に依頼して施すワンオフのものもあるが、[[猟銃]]を扱うガンメーカーでは、[[ライフル>小銃]]や[[散弾銃]]のラインナップにこうしたエングレーブモデルを加えていることも珍しくない。また[[スミス&ウェッソン>スミス アンド ウェッソン]]や[[ベレッタ]]、[[ザウエル&ゾーン>シグ]]など老舗のメーカーでは、画像のように、記念モデルの[[自動拳銃]]や[[回転式拳銃]]にエングレーブを施して販売する場合もある。

 ナチス幹部でドイツ空軍総司令官であったヘルマン・ゲーリングは、国家元帥へ昇進したさいに、当時の製造元の一つであったクリーグホフ社からエングレーブが施された二挺の[[ルガー P08]]を贈られている。「ゲーリング・ルガー」と呼ばれるこの二挺は、サテンシルバー((サテンとは半光沢の意味))のクロームメッキ仕上げで、マルシン製[[モデルガン>遊戯銃]]でその姿が知られるゴールド・ルガーとは異なるものだったようだ((ゲーリング縁のものとされるゴールドフィニッシュのクリーグホフ製ルガーは存在する。シリアル違いで、外観はマルシン製のものと同様。))。
 歴史的に有名な銃としては、他に第2次大戦当時のアメリカ陸軍将軍、ジョージ・パットンが所有していた[[コルト SAA]]がある。モデルこそもっとも一般的な「シビリアン」だったものの、エングレーブの他、象牙のグリップを装着するなどかなり派手な出で立ちの銃で、パットンは最前線でも常に携帯していたという。
 歴史的に有名な銃としては、他に第2次大戦当時のアメリカ陸軍将軍、ジョージ・パットンが所有していた[[コルト SAA]]がある。モデルこそもっとも一般的な「シビリアン」だったものの、エングレーブの他、象牙の[[グリップ>銃把]]を装着するなどかなり派手な出で立ちの銃で、パットンは最前線でも常に携帯していたという。
 なお、一説にはパットンは、ゲーリングの向こうを張ってエングレーブ入りの銃を持ち歩いていたとも言われているが、真偽は定かではない。

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