*M2火炎放射器 / M2 flamethrower【火炎放射器】
#author("2024-04-11T11:17:14+09:00","default:user","user")
*M2火炎放射器 / M2 flamethrower 【火炎放射器】 [#e9c69ee4]
#ref(6fb6c8b11112d1a70e2915f2dcc17d08.jpg,center,nolink,M2)
|モデル|重量|燃料|射程|発射回数|製造国|h
|~M2|乾燥時20kg&br;満載時28kg|ゲル化燃料(ガソリン+タール)|33m|10回|アメリカ|
|~携帯放射器|乾燥時20kg&br;満載時31kg|普通油、またはゲル化燃料|普通油20m&br;ゲル化油33〜40m|−|日本|
|~M2|本体20kg&br;燃料積載時28kg|ゲル化燃料(ガソリン+タール)|33m|10回|アメリカ|
|~携帯放射器|本体20kg&br;燃料積載時31kg|普通油、またはゲル化燃料|普通油20m&br;ゲル化油40m|−|日本|

 第2時世界大戦中にアメリカ軍が開発、使用した携帯型火炎放射器。大別して、携帯性を重視したタンク1本のM1と、その改良型でタンク2本としたM2の2タイプがある。発射回数はM1では3回だったが、搭載燃料の増えたM2では10回となっている。
 火炎放射器は各国でそれぞれ独自の機構・外観を持つ各タイプが作られたが、筒型のタンク2本を背中に背負ったM2は最もなじみのあるタイプで、ドキュメンタリー映像も含めて、メディア上で目にする機会も多い。
 第二次世界大戦中にアメリカ軍が開発、使用した携帯型[[火炎放射器]]。携帯性を重視したタンク1本のM1と、その改良型でタンク2本としたM2の2タイプがある。発射回数はM1では3回だったが、搭載燃料の増えたM2では10回となっている。
 M2までは電気式の着火装置を用いていたが、これは信頼性の問題が多かったため、改良型のM2-2からはマグネシウムなどを含んだ発火剤をリング状に成型して5回分に区切った着火カートリッジを使用した。使用時にはこのリングを銃口部のキャップを外して装着し、[[リボルバー>回転式拳銃]]の要領でトリガーを引くたびに発火剤が点火され((発火材の燃焼時間は8秒程度))、燃料を燃焼させる仕組みであった。
 この化学材料方式の点火機構は他国の水素炎や空砲を用いるシステムに比べ、圧倒的に安全性や耐湿性に優れており、米軍の火炎放射器の運用をより安定したものにした。
 
 ヨーロッパ戦線、太平洋戦線共に多数が投入され、トーチカや塹壕などの閉鎖空間への攻撃や、茂みやジャングルを焼き払い、潜んでいる敵を燻り出すのに絶大な威力を発揮した。特に太平洋の対日戦線では、日本軍が潜んでいそうな洞窟や地下壕、地下陣地を、片っ端からM2で焼き払い、その後入り口を手榴弾などで爆破する「トーチランプ&栓抜き戦法 (blowtorch & corkscrew) 」が多用された。他にも、身を潜めていた茂み(さとうきび畑)をM2で焼き払われ、無残な姿で投降する日本兵の姿などが記録映像に残っており、正に日本軍の恐怖と憎悪の的であった。
 その一方で、射程は30mからせいぜい40mと短く、ライフルなどとまともに撃ち合いになれば勝ち目はない。満載時約30kgの重量や、構造上伏せ撃ちができないことなど、取り回しも難しく、何より、むき出しの燃料タンクに被弾すれば大爆発を起こし、周囲の味方も巻き込んだ大惨事となりかねない((第2次大戦を扱ったメディア作品では、M2が被弾して大爆発するシーンは、ほとんど「お約束」のように現れる。))。
 そのため第2次大戦後期には、一部は携帯型から、より防御に優れた戦車搭載型の火炎放射器(火炎放射戦車)に交代することとなった。
 第二次世界大戦ではヨーロッパ・太平洋戦線共に多数投入され、トーチカ・塹壕・森林などに潜伏する敵を燻り出すのに絶大な威力を発揮した。
 特に太平洋戦争では、日本軍が潜んでいそうな箇所を片っ端からM2で焼き払い、その後入り口を[[手榴弾]]などで爆破する「トーチランプ&栓抜き (blowtorch & corkscrew) 」戦法が多用された。
 しかし射程は30〜40mと短く、その装備量と重量からも[[ライフル>小銃]]などと正面から戦闘するのはほぼ不可能といえるため、もっぱら完全に抑制した敵勢力を殲滅するための兵器と言えた。

 M2は朝鮮戦争やベトナム戦争にも使用されたが、上記のような使用上の難点や、現代の戦闘における重要性の低下(基本的に、火炎放射器は第2次大戦からほとんど進化していない)もあって、アメリカ軍からは1978年を最後に退役した。
 一方、日本の陸上自衛隊ではM2の改良型が、『携帯放射器』の名称で現在も配備中である。対テロ作戦や、生物・化学兵器戦時の除染作業への使用も考慮されているが、雪害時の融雪や、病原菌で汚染された食物の焼却など、どちらかと言えば「災害出動」的な活躍の機会が多いようで、平成20年(2008年)には、久方ぶりに10セットが追加調達されている。
 M2は朝鮮戦争やベトナム戦争にも使用されたが、戦争形態の変化に伴いその有用性は下がり、アメリカ軍では1978年に退役した。
 一方、日本の[[陸上自衛隊>自衛隊]]ではM2の改良型が、''『携帯放射器』''の名称で現在も配備中である。現在は化学科が管理しており、主な用途は生物・化学兵器戦時の除染・焼却作業だが、対テロ作戦への使用も考慮されているらしい。
 ただし現在では雪害時の融雪((昭和38年(1963年)の『三八豪雪』の際は、積もった雪の表面しか融かすことができず、あまり役に立たなかったらしい。))や病原菌で汚染された食物の焼却など、主に災害対策として使用されており、平成20年(2008年)には10セットが追加調達されている。

 火炎放射器は各国でそれぞれ独自の機構・外観を持つ各タイプが作られたが、筒型のタンク2本を背中に背負ったM2はビジュアル的にも分かりやすく非常に目立つため、メディア上で目にする機会も多い。

|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|[[CYBORGじいちゃんG]]|−|−|項目参照|
|DELETE|漫画|トマス・エリー|−|
|Dr.スランプ|漫画|空豆 ピースケ|「クレイジー・ハネムーンの巻」&br;扉絵で所持|
|Runin|漫画|炎の門番(ゲート・キーパー)|−|
|青の祓魔師|アニメ|祓魔師|第22話&br;コールタール掃討に使用|
|[[硫黄島からの手紙]]|−|−|項目参照|
|[[ウインドトーカーズ]]|−|−|項目参照|
|新世紀エヴァンゲリオン 劇場版|映画|戦自突入部隊|REBIRTH&br;Air|
|地球防衛軍|映画|陸上自衛隊員|モゲラ1号を攻撃|
|復活の日|映画|陸上自衛隊員|死体焼却に使用|
|[[プライベート・ライアン]]|−|−|項目参照|
|[[ウォッチメン]]|−|−|項目参照|
|怪盗ロワイヤル|ゲーム|−|武器アイテム&br;ゲーム内名称「火炎放射器」、&br;ゴールド塗装モデルのゲーム内名称「エレメンタルデシエーター」の2種類が登場|
|怪物王女|漫画|姫(リリアーヌ)|−|
|[[ガン・ブラッド・デイズ]]|−|−|項目参照|
|危険屋稼業ECオプ|漫画|アラブ人テロリスト|−|
|[[機動警察パトレイバー]]|−|−|項目参照|
|[[キングコング]]|−|−|項目参照|
|[[グリーン・ホーネット]]|−|−|項目参照|
|[[クレイジーズ]]|−|−|項目参照|
|原始獣レプティリカス 冷凍凶獣の惨殺|映画|デンマーク陸軍兵士|センチュリオン戦車の上から使用|
|[[コール オブ デューティ: ワールド アット ウォー]]|−|−|項目参照|
|[[コール オブ デューティ ワールドウォーII]]|−|−|項目参照|
|[[ザ・パシフィック]]|−|−|項目参照|
|[[シェルショック]]|−|−|項目参照|
|下ネタという概念が存在しない退屈な世界|アニメ|善導課|オープニングで使用&br;携帯放射器の可能性あり|
|ジャイガンティス|漫画|中華人民軍|−|
|ショックトルーパーズ|ゲーム|−|武器のアイコンとして登場|
|死霊戦線|ゲーム|ライラ・アルフォン|M2A1-7|
|[[新世紀エヴァンゲリオン]]|−|−|項目参照|
|[[スーパーマン]]|−|−|項目参照|
|戦闘メカ ザブングル|アニメ|ガルロ&br;ハイヤ&br;マーレ|ザブングル、ギャリア、ホバギーのエンジンを温めるために使用|
|大鉄人17|特撮|ブレイン党員|−|
|ダイヤモンドエルフィン|漫画|ポリス|−|
|太陽を盗んだ男|映画|城戸 誠|−|
|地球防衛軍|映画|防衛隊員|モゲラ1号を攻撃|
|地球へ2千万マイル|映画|警官|イーマを攻撃|
|[[父親達の星条旗]]|−|−|項目参照|
|[[ディア・ハンター]]|−|−|項目参照|
|天空侵犯|漫画|二人組仮面((石田と井上))の片方|−|
|[[トロピック・サンダー/史上最低の作戦]]|−|−|項目参照|
|[[バイオハザード5]]|−|−|項目参照|
|バイオレンスアクション|漫画|ヅラ|6話|
|ハウス・オブ・ザ・デッド&br;〜スカーレットドーン〜|ゲーム|ライアン・テイラー&br;ケイト・グリーン|アイテムで使用&br;ゲーム内名称「火炎放射器」|
|[[バッカーノ!]]|−|−|項目参照|
|[[バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生]]|−|−|項目参照|
|[[バトルフィールド V>Battlefield V]]|−|−|項目参照|
|[[バトルフィールド バッドカンパニー2]]|−|−|項目参照|
|[[パニッシャー]]|−|−|項目参照|
|[[ハムナプトラシリーズ]]|−|−|項目参照|
|美女と液体人間|映画|[[自衛隊員>自衛隊]]|ラストの下水道焼却で使用|
|[[ファースト・スクワッド]]|−|−|項目参照|
|復活の日|映画|[[陸上自衛隊>自衛隊]]|死体焼却に使用|
|[[プライベート・ソルジャー]]|−|−|項目参照|
|[[ブラザーフッド]]|−|−|項目参照|
|[[ブラック・ラグーン>BLACK LAGOON]]|−|−|項目参照|
|フルメタル父さん|漫画|良男の父|自転車の練習時に使用|
|[[北斗の拳]]|−|−|項目参照|
|滅びの笛|漫画|自衛隊員|−|
|本日のハイライ島|漫画|カン太|兵士コスプレ時|
|[[マチェーテ・キルズ>マチェーテ#l1d0914e]]|−|−|項目参照|
|ミスト|映画|[[アメリカ陸軍]]兵士|タンクが迷彩色に塗装|
|[[メタルギアソリッド3]]|−|−|項目参照|
|[[メタルマックスリターンズ>メタルマックス#sb510efb]]|−|−|項目参照|
|闇金ウシジマくん外伝 肉蝮伝説|漫画|川獺(かわうそ)|−|
|[[闇のイージス]]|−|−|項目参照|
|[[ヤングガン・カルナバル]]|−|−|項目参照|
|[[遊星からの物体X]]|−|−|項目参照|
|[[ルパン三世]]|−|−|項目参照|
|[[ワールド・ウォーZ]]|−|−|項目参照|
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