*ドーナウス&ディクソン ブレンテン / Dornaus&Dixon Bren Ten 【自動拳銃】[#of20f43e]
#author("2024-03-13T00:09:43+09:00","default:user","user")
*ドーナウス&ディクソン ブレンテン / Dornaus & Dixon Bren Ten 【自動拳銃】[#of20f43e]
#ref(BREN-TEN.jpg,center,nolink,DD ブレンテン(ガスガン))
|全長|重量|口径|装弾数|製造国|h
|222mm|1070g|[[10mmAUTO>口径]]|11+1|アメリカ|
|外見|モデル|全長|重量|口径|装弾数|製造国|h
|#ref(brenten.gif,center,nolink,DD ブレンテン スタンダード)|~スタンダード|222mm|1070g|[[10mm AUTO>10mmオート弾]]|11+1|アメリカ|
|~|~|~|~|[[.45 ACP>.45ACP弾]]|8+1|~|
|#ref(bretensf.gif,center,nolink,DD ブレンテン コンパクト(Special Forces))|~コンパクト&br;(Special Forces)|197mm|−|[[10mm AUTO>10mmオート弾]]|10+1|~|
|−|~ポケット|175mm|790g|[[10mm AUTO>10mmオート弾]]|8+1|~|

 1983年に[[CZ75>CZE Cz75]]をベースに開発された[[自動拳銃]]。
 トーマスF.ドーナウスとマイケルW.ディクソンは、当時新開発された10mmAUTO弾を使用する[[拳銃]]を開発すべく、コンバットシューティングの提唱者であるジェフ・クーパーに助言を仰いだ。すると、彼も同じような計画に取り組んでいたことが明らかになり、ドーナウス&ディクソン社が製造開発、ジェフ・クーパーが経験に基づく技術提供という形で10mm拳銃の共同開発が進められた。
 こうして開発されたブレンテンはCZ75の精度・操作性を持ち、9mmより威力があり、45ACPよりも扱いやすいという良いとこ取りの拳銃になるはずであった。
 トーマスF.ドーナウスとマイケルW.ディクソンは、新規格の[[10mmオート弾]]とこれを使用する新型[[拳銃]]を構想し、新会社を設立。実現を目指して、コンバットシューティングの提唱者であるジェフ・クーパーに助言を仰いだ。奇しくも同様な計画に取り組んでいたクーパーも合流し、ドーナウス&ディクソン社が製造開発、ジェフ・クーパーが経験に基づく技術提供という形で、10mm拳銃の共同開発が進められた。

 しかしいざ販売されると、イタリアの会社に発注したマガジンの生産が遅れたために銃本体のみの販売が1年も続き、10mmAUTO弾は強力すぎて反動が45口径と大差なく、9mm口径のCZ75ベースではフレームが弱い、などの欠点があり売り上げは伸びなかった。その結果、わずか3年で販売元のドーナウス&ディクソン社が倒産(元々資本金が少ない会社だったことが一番の原因)し製造中止となった。
 設計はクーパーが「世界最高のコンバットオート」と惚れ込んだCZ75に倣ったものとなり、「ブレンテン」という名前も、クーパーが自分の好きな[[ブレン軽機関銃>エンフィールド ブレン]]のブレンと[[口径]]の10mm(テン)を掛け合わせて命名したもので、当時の力の入れ方が窺える。
 フレームはコンバットシューティング界では忌諱されるアルミ合金は使わずステンレススチールとし、スライドは従来のスチール製となっている。当初はスライドもステンレスを予定していたものの、当時はまだまだステンレスの冶金に問題があったため、この様な構成となった。また当時ステンレスへの黒染めは一般的でなく、フルサイズのスタンダードモデルは全て、ステンレス地金のシルバーのフレームと、ブルー・フィニッシュのスライドの組み合わせのデュアルトーンとなっていた。
 フレームに配されたマニュアルセイフティは、これもCZ75から引き継いだ[[コック&ロック>コッキング]]が可能なタイプで、これまたコンバットシューター好み。[[デコッキング]]レバーは用意されていないが、スライド後部に、撃針の前進をブロックするクロスボルト式のセイフティが追加されている。ただ、このセイフティ、スライドを引いた際に誤って押してしまうことがあったようだ。
 こうして開発されたブレンテンはCZ75の精度・操作性を持ち、[[9mmパラベラム弾]]より威力があり、[[.45ACP弾]]よりも扱いやすいという、良いとこ取りの拳銃になるはずであった。

 なお、ブレンテンという名前は、ジェフ・クーパーが自分の好きな[[ブレン軽機関銃>エンフィールド ブレン]]のブレンと口径の10mm(テン)を掛け合わせて命名したもの。
 この銃のメディアデビュー作となった[[特捜刑事マイアミヴァイス]]は、作品こそヒットしたが銃はヒットせず、2シーズン後に[[S&W>スミス アンド ウェッソン]]のオートマチック([[M645>SW M39]]、さらに[[M4506>SW M39]])に替えられた。
 ところがいざ販売されると、イタリアの会社に発注したマガジンの生産が遅れたために銃本体のみの販売が1年も続き、10mmオート弾は強力すぎて反動が.45ACP弾と大差なく、9mm口径のCZ75ベースではフレームが弱い、などの欠点があり売り上げは伸びなかった。
 リリース直後の1984年には、早速と『[[特捜刑事マイアミヴァイス]]』でメディアデビューを果たしたものの、作品のヒットは銃のヒットにはつながらず、2シーズン後に[[S&W>スミス アンド ウェッソン]]のオートマチック([[M645>SW M39]]やM4506)に替えられてしまった。
 結局、販売元のドーナウス&ディクソン社が倒産(元々資本金が少ない会社だったことが一番の原因)したことで、わずか3年で製造中止という悲運の銃となってしまった。

 一方、10mmAUTO弾の方も、一時は[[コルト デルタエリート]]など追従する銃が数種登場したものの、まもなく登場した[[.40S&W>口径]]弾の方がコントロールも容易で、大きな設計変更無しで[[9mm>口径]]口径からコンバートできるなどより洗練されており、次第に市場から駆逐されていった。
 しかし人間相手では不成功だったものの、高い初速と[[ストッピングパワー]]からハンティング用としては支持する向きも少なからずあり、現在も細々とながら、[[グロック>グロック 17]]やAMTなどから対応する銃が製造・販売されている。
 しかし、話題性の高い銃であったことは確かで、2008年、[[M16>コルト AR15A2]]/[[M4>コルト M4]]系ライフルのアクセサリーパーツメーカーとして知られるVltor社が、突如、「FORTIS」なる本銃のクローンの発売を発表、ファンを驚かせた。FORTISは遅くとも2009年中期には市場へ供給されると言われていた。スケジュールはやや遅延しているが、『ブレンテン』の商標を獲得するなど、遅れながらもプロジェクトは進行しているようだ。

 2009年現在、[[M16>コルト AR15A2]]/[[M4>コルト M4]]系ライフルのアクセサリーパーツメーカーとして知られるVltor社が、「FORTIS」なる本銃のクローンの発売を発表している。Vltor社以外にも本銃のクローンの生産をアナウンスしているメーカーもあるようだが、Vltor社のFORTISは、遅くとも同年中期には市場へ供給されるであろうとのこと。
 なお、ブレンテンと言えば10mmオート仕様オンリーと思われがちだが、実は.45ACP仕様もごく少数製造されていた。また、よく知られるスタンダードモデルの他、コンパクトモデル(Special Forces)、ポケットモデルも製造されており、特にポケットは稼働銃わずか2挺という超レアモデルである。コンパクトモデルは、スタンダードと同じデュアルトーンの『ダーク』の他、クローム・メッキのスライドを持つ『ライト』もラインナップされていた。

|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|[[Thing-Thing]]|−|−|項目参照|
|[[ガンスミスキャッツ]]|−|−|項目参照|
|[[ゼロイン>ゼロイン(作品名)]]|−|−|項目参照|
|[[ドールズフロントライン]]|−|−|項目参照|
|[[特捜刑事マイアミヴァイス]]|−|−|項目参照|
|[[ペルソナ2 罪>女神転生]]|−|−|項目参照|
|[[ラスト・アクション・ヒーロー]]|−|−|項目参照|
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