1908年にコルト社が製造を開始し、コルトM1908(コルトM1903の派生型。外見はM1903と変わらない)最初に使用された弾丸。
その後もFN M1910などの中型自動拳銃において、ブローニング氏が設計した兄弟分の.32ACP弾と共に広く普及し、特にヨーロッパにおいては警察用の弾丸として一世を風靡した。
後にヨーロッパの警察用拳銃は9mmパラベラム弾を使用する大型拳銃が取って代わったが、現在でも個人の護身用としては広く使われている。
この弾薬は、ストレートブローバック機構で射撃可能であり、かつ容易に操作できるものでは2番目に威力の高い弾丸だと言われている(1番目は9mmマカロフ弾?)。
H&K VP70やアストラ 600など、いくつかはストレートブローバックで9mmパラベラム弾を発射しているものも存在するが、前者は発射ガスを逃がすことにより低反動化を行っているので、エネルギーも.380 ACP弾と同程度まで大幅に低下している。
後者は強力な弾薬に対応するため、リコイルスプリングが非常に強く、その圧力は人力で操作する実際上の限界とも言われる。
この弾丸を使う拳銃のほとんどはバリエーションとして.32ACP弾仕様が存在し、銃身とマガジン以外はほぼ共通の部品が使用可能である。
.32ACP弾仕様は装弾数が.380ACP弾仕様より1発多いので、どちらを選ぶかは威力と弾数とを勘案することになる。
弾丸直径 | 弾薬全長 /薬莢全長 | リム形状 | 弾頭重量 | 銃口初速 | 初活力 | 有効射程 | 代表的な銃 |
9.0mm(0.355in) | 25.0mm(0.984in) /17.3mm(0.680in) | リムレス | 95gr(6.2g) | 980ft/s(300m/s) | 203ft-lbs | − | ワルサー PP マウザー HSc ベレッタ M84 シグザウアー P230? MAC M11? |
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