.32ACP弾/.32Auto

ジョン・ブラウニング?が設計したACP弾シリーズの一種類。製造は1899年にベルギーのFN社が舵を取り、同年に製造を開始したFN ブラウニングM1900が最初にこの弾薬を使用する銃となった。
その後1960年代末まで、西ヨーロッパの警察用拳銃はこの弾丸が一般的な弾丸であり、東ヨーロッパでも使用されていた。しかし、1970年代のドイツ赤軍や赤い旅団、黒い九月等の組織によるテロへの対策として警察の武装強化が進められ、一般警官の制式拳銃も9mmパラベラム弾を使用する大型拳銃へ更新されていった。現在、軍や警察においては威力不足であまり使われていないが、バックアップ拳銃用の弾丸として用いられることが多い。民間でも護身用拳銃の弾丸としてまだまだ広く使われている。
一般的な小口径の拳銃弾なので、一発ごとの威力は低いが比較的入手しやすく、主にフルメタル・ジャケット弾として使用される。暗殺銃ウェルロッド や、Vz61スコーピオン?などの短機関銃にもこの弾薬が使われている。
威力が低いため発砲時の銃身の跳ね上がりが少なく、まとめて弾薬が撃ち出されるため命中精度は高い。威力も安定しており値段も安価なので、結果的に使い勝手の良い弾薬といえる。
なお、この弾丸を使う拳銃の大半はこの銃弾より大口径の.380ACP弾(9mm×17)仕様がバリエーションとして用意されているが、その場合は銃身や弾倉は別の物を用意する必要があり、装弾数も1発減る。


トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS