突撃銃 / Assault rifle

 従来のものよりも小型の弾薬を用い、単射と連射が可能な自動小銃の総称。
 第一次大戦での戦訓から、それまでの小銃弾の長射程(最大射程1000m)を存分に使う機会が少なく、大抵の場合その半分以下の距離で交戦が行われる事が判明した。そこで弾を小型化させ射程を犠牲にする代わりに連射制御性と携行弾数を高めた物が突撃銃である。
 突撃銃のコンセプトを実現した最初のライフルは、20世紀初頭のイタリア製Cei-Rigottiといわれており、さらに初めて実戦に使われたのは帝政ロシア時代に開発された*1フェデロフM1916である。フェデロフは連射の制御性を考慮して、小口径低反動の6.5mm×50SR弾*2を採用していた。しかしいずれにしても、既存のフルサイズライフル弾を用いた自動小銃であった。専用の短小ライフル弾を開発・採用した本格的な突撃銃は、1940年代に登場したドイツのStg44である。「アサルトライフル(Assault rifle)」や「突撃銃」といった呼称も、このStg44(Sturmgewehr44)の名称の訳である。
 その後は、ソ連のAK47やアメリカのM16などが登場し、現在でもこれらの流れを汲んだ突撃銃や弾薬が主流である。近年ではブルパップ型(FAMAS等)や、薬莢の要らないケースレス弾(G11)、『矢』のような形のフレシェット弾(ACR)、歩兵同士の情報データリンク機能を持つ次世代銃(F2000XM29等。OICW)の研究開発が進められている。

各部品名称図

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • たまにアソートライフルと読んでいる人がいる -- 2016-12-17 (土) 13:42:47
  • 英語の発音的にはそっちの方が正しいが -- 2016-12-17 (土) 13:55:01
  • 確かに改めてスペル見るとアサルトって不思議な読み方だな -- 2017-05-16 (火) 10:23:09
  • 排莢口の後ろにある、薬莢が後ろに行かないようにするパーツって何て言うかご存知の方いらっしゃいませんか? -- 2017-08-01 (火) 19:08:30
  • ブラスディフレクターかシェルディフレクターといいます。 -- 2017-08-01 (火) 19:12:48
  • ありがとうございます。 -- 2017-08-01 (火) 19:14:51
  • 60年代後半から70年代前半にアメリカで試作されたライフルって無いのでしょうか? -- 2017-09-09 (土) 13:14:31
  • 話の範囲が広範囲すぎてよく分かりません。AR15やストーナー63などもその時代ですので突撃銃に絞っても無数に存在するとしか言い様がありませんが。
    米軍主導のものについては記事内にもリンクがあるSPIWの項目をご参照下さい。 -- 2017-09-09 (土) 16:30:21
  • ありがとうございます。 -- 2017-09-12 (火) 12:38:00
  • 何者かによって豊和工業 64式7.62mm小銃、豊和工業 89式5.56mm小銃、豊和工業 20式5.56mm小銃の項目が削除され閲覧できない状態になっています。 -- 2023-12-22 (金) 09:50:44
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*1 採用されたのはソビエト連邦となってから。
*2 日露戦争時に鹵獲された日本の三十年式のもの。

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