CZ 805 “ブレン” / CZ 805 "BREN" 【突撃銃】

CZ CZ805 ブレン A1
モデル全長(伸長時)重量口径装弾数連射速度発射形式製造国
CZ 805 ブレン A1670(915)mm3.58kg5.56mm×45
6.8mm×43 SPC
7.62mm×39
20/30/100760発/分S/2/Fチェコ共和国
CZ 805 ブレン A2587(782)mm3.39kg

 チェコ共和国のチェスカー・ゾブロヨフカ社が開発した次世代突撃銃。同国軍の制式銃であるVz58の後継となるべく、2005年に開発がスタートし、2008年に「CZ S805」の名称でプロトタイプが公開された。2009年に生産モデルが完成し、2010年に同国軍に制式採用され、輸出モデルと共に生産がスタートしている。

 CZ社は本銃以前に、「ラダ(Lada)」というAKベースのライフルを、Vz58の後継として1980年代後半に開発していた。しかし当時は国内の情勢が軍制式銃の交替を許さず、CZ社は海外市場にラダの販路を求めた。
 ラダはこの輸出モデルの名称である「CZ 2000」が知られているが、CZ社内では軍の後継制式銃プロジェクトの名称である「805」の名称でも呼ばれていた。この名称は2000年代半ばに公開されたラダの最終モデルに使われ、「CZ 805」としてインド軍に売り込まれた。ピカティニーレールアンビセレクターなど近代的な仕様を盛り込んだ銃ではあったが、結局売込みには失敗し、インド軍はこのラダ系CZ 805を購入していない。
 CZ社はこのラダ系CZ 805と区別する意味もあって、新規設計の本銃を「CZ S805」の名称を与えて公開した。その後ラダ系CZ 805は実質「無かったこと」にされ、本銃に改めて「CZ 805」の名称が与えられ、現在に至っている。

 モジュラーウェポンをコンセプトとしており、ハンドガードと一体のアッパーレシーバーはアルミ合金製、トリガーユニットを含むロワーレシーバーはポリマー製など、構成的にFN社のSCARに似ている。しかし、SCARと違い、強力な7.62mmNATO弾への対応を選択しなかったため、各ユニットの交換で同一プラットフォームで複数の口径に対応することが可能となっている。またG3ファミリーのように、ボタンと共にパドル式のマガジンリリースも備えており、自国のVz58やAKシリーズのような旧来的なライフルに近い感覚でも操作出来るようになっている。
 バリエーションはフルサイズの「ブレン A1」と短銃身の「ブレン A2」の2種が存在するが、銃身の交換で長銃身のマークスマンモデルやヘビーバレルのスクワッド・オートマチックモデルなども予定されている。また、セレクティブファイアの軍用モデルと、セミオートオンリーの民間モデルが用意されている。

 作動方式はガス圧作動式、閉鎖機構はロータリーボルト式。レシーバー上部にはフルレングスのピカティニーレールを備え(ハンドガード側面と下部にもあり)、着脱式のフリップアップサイトをレール上に標準装備。セレクター等の操作系はアンビ仕様で、コッキングハンドルは左右の交換が可能である。フォールディングストック?は、長さ固定のスケルトンタイプと、伸縮及びチークパッド高が調節可能なタイプの2種類が用意されている。
 弾倉は同社製の半透明のものが用意されているが、マガジンハウジングの交換によってM16互換のものや、G36の半透明弾倉も使用可能である。

 アクセサリーには従来のものに加え、同社製の40mmグレネードランチャー「CZ 805 G1」を始め、Meopta製レッドドットサイトなど、各種チェコ国産アクセサリーがラインナップされている。

登場作品ジャンル使用者備考
ゴーストリコン フューチャーソルジャー項目参照
コール オブ デューティ: ゴースト項目参照
バトルフィールド 4項目参照

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • しかしサプレッサーへの対応要求もあるにも関わらず、ヨーロッパでも普及しつつある.300BLKには触れられていないのは不思議だね。
    今回のトライアルも記事通りなら最初から7.62x39mm弾のライフルのみをテストしていたようだ。
    本気でそちらの方がいいと考えているのか、予算の為か、あるいはテロリスト相手に同じ強力な弾を使っているという心理的な牽制を加えるためか・・・色々理由は考えられるが、他所ではまずない決断をしてのけるのは流石フランスといったところかな。 -- 2017-04-01 (土) 13:49:43
  • .300BLKより7.62AKのが薬莢容量が大きく威力に優れるから、近年の防弾チョッキ着たテロリストに対抗するにはこちらの方が良いって選択なのでは?
    今後はともかく、68ユニットを既に発注したとあるから、そこからどれだけ調達数が伸びるか興味深いね。
    といってもGIGNの要員数は387名(仏Wiki)とあるので、全数が配備される訳では無いにしろ今回の調達だけでもGIGNの中ではかなり存在感出してきそう。 -- 2017-04-01 (土) 14:38:40
  • 優れるって全然大差ないけど。
    GIGNが何故ここまで7.62x39mm弾に信用を置いているのかは不明だが、予算にせよ心理効果にせよ単なるスペック面以外の要因は大きそうだな。 -- 2017-04-01 (土) 15:12:53
  • ゴーストリコンワイルドランズに出てますよ -- 2017-07-29 (土) 17:47:17
  • どうも結局口径変換機能についてはなかった事にされてBren2は5.56x45mmのCZ806と7.62x39mmのCZ807になるっぽい?でもGIGNが調達したのは「7.62x39mmのCZ806」なんだよな。よう分からん・・・ -- 2017-07-29 (土) 20:01:20
  • Cz805がCz806に変わったのが随分早かった用に感じるのですが 何か問題があったのでしょうか -- 2017-12-08 (金) 12:23:33
  • 変わったというのはよく分かりませんが。まだ両方とも販売されています。
    登場もCZ805が2009年、CZ806が2015年ですから6年も経っています。
    CZはバレル長でA1・A2とモデル名に振っているようですが、実質的に806や807が他の銃でいうところの改良モデルに相当するものでしょう。
    (実際CZ製品は他の製品でもマイナーチェンジ・アップグレードモデルが番号違いで現在も販売されています) -- 2017-12-08 (金) 13:50:56
  • 要はマグウェルとバレルの交換で805だけで複数の口径の弾を使い分けられるってことですよね。有能じゃないですか。 -- はなな? 2017-12-29 (金) 22:46:57
  • 少なくとも今のところCZ805には口径変換機能はありませんよ。
    試作段階ではありましたが改良モデルのCZ806・807(こちらは既に口径変換機能あり)のトライアル向けの完成を急いだためまだ製品化されていないそうです。 -- 2017-12-29 (金) 23:17:00
  • GIGNの使用写真が結構出て来ましたね。 ttps://www.dutchdefencepress.com/gign-demo/ -- 2018-06-16 (土) 15:38:31
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