遠距離の目標へ、まさに一撃必殺とも言える高精度の命中弾を与えることにのみ特化した銃のこと。現代では精度の高い銃に高倍率の照準器を装備した銃のことを指す。また、狙撃銃を持つ人や取り扱いに長けた者は「狙撃手(Sniper)」と呼ばれる。
有効射程外から敵を正確に狙撃するという事は、戦術面で敵を制圧する際の心理面で有効な手段であり、銃の発展と共に狙撃銃も「より遠く、より正確に」を求めて進化していった。
ボルトアクション式とセミオートマチック式の2つがあり、どちらも一長一短を持つために、扱う人間の好みや作戦の内容により選択する機種は異なってくる。
ボルトアクション式の長所は、「パワーロスが少なく、初速や射程、弾道の安定性などの点で有利」「構造が単純で安価」「軽量である」。短所は、「再装填に手間がかかるため、撃ち損じたときの『二発目』が難しい」「複数の標的を狙撃するのは困難」。
逆にセミオート式は「撃ち損なっても『セカンドチャンス』が狙いやすい」「複数の標的を連続して狙撃可能」なのが最大の長所。短所は「構造が複雑なので高価になり、故障やジャムの危険がつきまとう」「部品間の余裕が大きく、精度に限界がある」「パワーロスが避けられない」「軽量化が難しい」といったところである。
余談ながら、戦場で狙撃手は「見えない処から一方的に撃ってくる、卑怯な奴」として、捕まったら最後、報復として残虐な手段で殺される事が多く、現在でもその存在意義は極めて大きい。
特に対テロ部隊などでは立て篭もり事件などの解決を図るための最終手段として狙撃の決定を下すこともあるようだが、実際には何の効果ももたらさない、もしくは逆効果である。
また狙撃ライフルの命ともいうべき照準装置には、劣化の少ない素材が使われており、この材質は蜘蛛が獲物を捕らえるために張るあの糸の性状研究の過程で生まれたと言われている。
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