*ルベル M1886 / Lebel Model 1886 【小銃】
#ref(Model_1886_Lebel_rifle.jpg,center,nolink,ルベル M1886)
|モデル |全長|重量|口径|装弾数|製造国|h
|~M1886|1300mm|4.28kg|[[8mm×50 Lebel>口径]]|8|フランス|
|~M1886/93/R35|−mm|3.54kg|~|3|~|

 M1886([仏]Fusil Modèle 1886 or Mle1886)は、1887〜1940年までフランス軍と[[外人部隊]]が採用していた[[ボルトアクション]][[ライフル>小銃]]である。無煙火薬((無煙火薬自体は、1884年にフランス人のポール・ヴィエイユが開発した。))のカートリッジを用いる世界初の軍用ライフルとしても知られる。通称''“ルベルライフル”''。
 これまでフランス軍の小銃は、大口径(11mmクラス)、黒色火薬カートリッジ、鉛が剥き出しの弾丸を使用するものであった。19世紀後半に無煙火薬と[[メタルジャケット弾>フルメタルジャケット弾]]が登場すると、フランス政府主導により新型銃の開発がスタートする。“ルベルライフル”の愛称は、新型小銃用の弾薬を設計したニコラス・ルベル中佐の名前から取られている。ちなみに、ルベルが担当したのは弾薬のみで、銃自体の開発には携わっていない。製造は、MAC(シャテルロー造兵廠)、MAS(サン=テティエンヌ造兵廠)、MAT(チュール造兵廠)の3つの造兵廠で行われた。

 M1886は、ボルトアクションライフルとしては珍しく、チューブラーマガジンを採用しており、配列上、弾頭の先端が前方に並んだ弾のプライマーをつつく格好となっている。このため、暴発を防ぐ措置として、無煙火薬カートリッジの「8mmルベル」は、弾頭部のメタルジャケットの先端部を丸められている。銃にはセイフティは付いておらず、代わりに[[トリガープル]]が重めに設定されている。
 1893年には、薬莢破損による高圧ガス流出対策のため、ファイアリングピン、マズルバンド、ボルトヘッドに改良を加えたM1866/93が登場。1935年には、17.7インチバレルの[[カービン>騎兵銃]]モデルであるM1886/93/R35が登場したが、短銃身化に伴い装弾数は3発と少なめである。7.5mm MAS弾を使用するM1886/27も開発されたが、試作段階にとどまった。[[スポーターモデル]]のルベル・アフリカン((ショートバレル、ボルトハンドルが下向き。))も発売していたが、既に狩猟用ライフルとしてドイツの[[マウザー]]やオーストリアの[[ステアー]]が幅を利かせていたため、あまり成功しなかった。

 フランス軍がM1886を採用したことで、他国も小口径化・無煙火薬カートリッジの銃に切り替えるようになった。しかし、チューブラーマガジン((マガジンへの給弾は時間がかかり、内部のスプリングが固すぎてボルト操作が難しい。))の小銃は少数派で、大柄・重量もあるM1866は時代遅れになりつつあった。それでも、チューブラーマガジンに8発、薬室に1発、カートリッジリフター((チューブラーマガジンから薬室へ、弾薬を運ぶ部品。))に1発と、最大10発まで弾薬を詰め込めるという強みがあったため、第二次世界大戦でも幾つかのM1886が使用され続けた。

 後に、先端が尖った弾丸で、[[クリップ]]給弾式のM1907/15が登場した。8mmルベル弾は薬莢のテーパーが強いため、銃本体の内蔵弾倉には3発しか入らない。そのため、後期型では[[ストック]]下部にスチール製の追加弾倉を設けることで装弾数を5発まで増やしている。

|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|World War II Online|ゲーム|プレイヤー|M1886|
|最前線物語|映画|フランス軍兵士|M1886|
|パピヨン|映画|パピヨン|M1886|
|~|~|ルイ・ドガ|~|
|~|~|マチュレット|~|
|~|~|警備員|~|
|[[ハムナプトラ/失われた砂漠の都&br;ハムナプトラ2/黄金のピラミッド>ハムナプトラシリーズ]]|−|−|項目参照|
|フライボーイズ|映画|フランス軍兵士|M1886|
|[[レジョネア 戦場の狼たち]]|−|−|項目参照|
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CENTER:このページの画像は[[ウィキメディア・コモンズ>http://commons.wikimedia.org/]]から転載しています。
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