ヘンリー M1860 / Henry Model 1860 【小銃】

ウベルティ製 M1860
モデル全長重量口径装弾数製造国
M18601137mm4.2kg.44 Henry16アメリカ
M1866−mm−kg
M1860(ウベルティ製)1100mm4.08kg.44-40 Winchester
.45 Long Colt
8 or 13イタリア
M1866(ウベルティ製)1099mm3.72kg.38 Special
.44-40 Winchester
.45 Long Colt
10 or 13

 M1860は、19世紀に登場したレバーアクションライフルで、設計者の名前をとって“ヘンリーライフル”とも呼ばれる。製造・販売はアメリカのニューヘイブン・アームズカンパニー。同社のヴォルカニックライフル*1の発展型として、1850年後半にベンジャミン・タイラー・ヘンリーが設計した。

 銃身下部にチューブラーマガジンを備え、レバーアクションによりブリーチローディング(後装式。銃身後部から弾薬を装填する)を行う。レバーを下げるとハンマーコックされ、同時にマガジン内のスプリングにより弾薬が薬室に装填される。発砲後、再びレバーを下げるとレシーバー上部の排莢口から空薬莢が排出され、次弾が装填される、という仕組みである。M1860は手動のセイフティが付いておらず、ハンマーは露出式なので、ここに衝撃が加わると暴発する危険性がある。
 リアサイトは、リーフタイプのフリップアップサイト。弾薬は銅製(後に真鍮製)のリムファイア・カートリッジで、黒色火薬を用いている。

 1866年に製造中止になるまで、約1万4000挺が生産された。その後、ニューヘイブン社は、社名をウィンチェスターに改名。同時にウィンチェスター社初のレバーアクションライフルとして、M1860に改良を加えた「M1866」を発売する。M1860は、チューブラーマガジンの先頭から1発ずつ給弾する煩わしさ、フォアエンドが無いので添え手の位置に困る、という欠点を持っていた。そこで、レシーバー右側面にローディングゲートを設け、チューブラーマガジンを木製フォアエンドで覆うという改良が施された。M1866は真鍮製レシーバーの色から、“イエローボーイ(Yellow Boy)”とも呼ばれる。

 現在、M1860とM1866は生産はされていないが、イタリアのウベルティ社が両方のコピーモデルを製造・販売している。ただし、リムファイアではなくセンターファイアの弾薬を使用する。

登場作品ジャンル使用者備考
Fallout 3項目参照
アパルーサの決闘映画エヴェレット・ヒッチM1866
サバイバル・オブ・ザ・デッド映画シェイマス・マルドゥーンM1866
シャンハイ・ヌーン映画フォーリング・リーヴスM1860
シルバラード映画マルM1860
続・夕陽のガンマン映画ブロンディM1860風に改造したM1866
フォアエンド付きだが、右側面にローディングゲートがある
トゥルーグリッド映画トム・チェイニーM1860
トレマーズ4項目参照
バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3項目参照
勇気ある追跡映画トム・チェイニーM1860
レッド・デッド・リデンプション項目参照
レッド・デッド・リボルバーゲームレッド・ハーロウM1860
ゲーム内名称「High Caliber Rifle」
ワイルド・レンジ 最後の銃撃映画パーシーM1866
ボクスターの手下
ワイルド・ワイルド・ウエスト項目参照

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • レシーバーが真鍮?砲金ではなくて? -- 2018-07-14 (土) 01:31:32
  • トゥルー・グリットと勇気有る追跡は同一項目であるのでどちらかにまとめた方がいいかもしれません。 -- 2023-12-21 (木) 06:56:19
  • 勇気ある追跡の方に統一しました。 -- 2023-12-21 (木) 09:18:45
お名前:

*1 ヴォルカニック・リピーティングアームズが開発したレバーアクションライフル。後に社名をニューヘイブンに改名する。

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