*リーダーダイナミクス T2 / Leader Dynamics T2 【自動小銃】 #ref(Leader_t2_rifle.jpg,center,40%,リーダーダイナミクス T2 MK5) |モデル|銃身長|全長|重量|口径|装弾数|連射速度|発射形式|製造国|h |~T2 MK3|~16.125in|965mm|3.4kg|[[5.56mm×45>口径]]|20/30|700発/分|S/F|オーストラリア| |~T2 MK5|~|~|~|~|~|−|S|~| |~AR (スタンダード)|~16.25in|910mm|3.4kg|[[5.56mm×45>口径]]|20/30|650〜900発/分|S/F|~| |~SAR (スタンダード)|~|~|~|~|~|−|S|~| |~AC (カービン)|~10.5in|755mm|3.1kg|[[5.56mm×45>口径]]|20/30|750〜900発/分|S/F|~| |~SAC (カービン)|~|~|~|~|~|−|S|~| |~MP (ストックレス)|~10.5in|520mm|2.7kg|[[5.56mm×45>口径]]|20/30|750〜900発/分|S/F|~| |~SAP (ストックレス)|~|~|~|~|~|−|S|~| |~SP|~16.25in|960mm|3.4kg|[[5.56mm×45>口径]]|5/20|−|S|~| |~SP20|~20in|1045mm|?kg|~|~|~|~|~| |~9mm カービン|~?in|?mm|?kg|[[9mm×19>口径]]|?|−|S|~| |~9mm ピストル|~?in|?mm|?kg|~|?|~|~|~| |~9mm SMG|~?in|?mm|?kg|~|?|?発/分|S/F|~| オーストラリアのリーダーダイナミクス社及びAAA社(Australian Automatic Arms)が1970〜1990年代に製造していた[[自動小銃]]。リーダーダイナミクス社の銃器設計者 チャールズ・St・ジョージによって1978年に設計された。 T2ライフルはオーストラリアにとって初の純国産[[セミオート]]ライフルであり、当初は海外輸出向けの安価な銃という側面が強かった。また、1980年代に実施されたオーストラリア軍制式ライフルのトライアル(旧式化した[[L1A1 SLR>FN FAL]]を更新するため)では、軍用に改良したモデルを提出している。結局、このトライアルで制式ライフルの座を勝ち取ったのは[[ステアー]]社の[[AUG>ステアー AUG]]で、F88の名称で制式採用されることとなった。 1983年、リーダーダイナミクス社は倒産し((T2ライフルの生みの親であるSt・ジョージは、前年の1982年にリーダーダイナミクス社を去り、新たにアームテック社という銃器製造会社を設立している。))、同社が所有していたパテントは別の銃器製造会社 AAA社に売却される。T2ライフルはAAA社によって改良が施され、名称も変更となった。民間向けセミオートモデルは1996年まで販売されていたが、販売数は少数にとどまっている(アメリカへの輸出数も2000挺にも満たない)。 作動方式は[[アーマライト AR18]]の[[ショートストローク・ガスピストン>ガスオペレーション]]方式を参考にしているが、T2ライフルは“小規模な生産設備”と“低コストでの製造”を両立するため、極めてシンプルな設計となっている。ボルトヘッド(ロッキングラグ)は他の多くの自動小銃で見られる歯車型ではなく、ウィンチェスター M100(自動小銃)のものに似た三角形型を採用。これは、三角形型の方が構造がシンプルで、製造コストが安価で済むからである。 [[コッキングレバー>コッキング]]は[[H&K>ヘックラー ウント コッホ]]社の[[G3>HK G3]]のものに似ており、[[ハンドガード]]左側にはレバー操作用の溝が設けられている。なお、コッキングレバーは発砲時には動かない。フラッシュハイダーは、初期の[[CAR-15>コルト AR15 バリエーション]]のものに似た円筒形の形状をしている。だが、消炎効果はほとんど無かったので、[[AR15>コルト AR15]]のバードケージタイプのものに交換するユーザーが多かったという。 レシーバーはスチール製、ハンドガード・グリップ・[[バットストック>ストック]]はプラスチック製と木製の2種類。[[キャリングハンドル]]は固定式(上部には[[スコープ]]などの照準機器が装着可能)で、[[アイアンサイト>オープンサイト]]を覗く位置には穴が空いている。リアサイトは100m/200m/300mの3段階で調節が可能。 薬室と弾倉挿入口の設計が不十分な為、給弾不良や排莢不良が起きやすいという欠点がある。製造・販売権がAAA社に移った後はこれらの問題点は改善されている。その他の改善点としては、ボルトヘッドの形状を小変更(歯車型のものも少数ながら試作された)、固定式だったキャリングハンドルを廃止、コッキングレバー操作用の溝にボルトストップ用のノッチを追加、バードケージタイプ(AR15)のフラッシュハイダーを標準装備、セレクターレバーの形状をAR18やAR15と同じものに変更。 弾倉は、リーダーダイナミクス社製及びAAA社製ともにM16/AR15互換のものを使用するが、前者は20連弾倉、後者は30連弾倉を標準としていた。 ちなみに、T2ライフルの内部構造を流用した[[ブルパップ]]ライフル「M17S」が後年になって開発されている(詳細は、[[ブッシュマスター M17S>自動小銃/ブッシュマスター M17S]]を参照)。 ***バリエーション |モデル|特徴|製造会社|h |~T2 MK1|スポーツ・ハンティングモデル。[[セミオート]]のみ&br;[[ハンドガード]]と[[ライフルバットストック>ストック]]が木製&br;ピストルグリップは無い|リーダーダイナミクス社| |~T2 MK2|MK1に似ているが、詳細な違いは不明|~| |~T2 MK3|スタンダードモデル。[[セレクティブファイア>フルオート]]対応&br;ハンドガード・グリップ・バットストックがプラスチック製|~| |~T2 MK4|MK3のカービンモデル。セレクティブファイア対応|~| |~T2 MK5|MK3のセミオートモデル|~| |~T2 MK6|MK4のセミオートモデル|~| |~AR (Automatic Rifle)|スタンダードモデル。セレクティブファイア対応&br;リーダーダイナミクス社のT2 MK3に相当する仕様|AAA社| |~SAR (Semi-Automatic Rifle)|スタンダードモデル。セミオートのみ&br;リーダーダイナミクス社のT2 MK5に相当する仕様|~| |~AC (Automatic Carbine)|カービンモデル。セレクティブファイア対応&br;リーダーダイナミクス社のT2 MK4に相当する仕様|~| |~SAC (Semi-Automatic Carbine)|カービンモデル。セミオートのみ&br;リーダーダイナミクス社のT2 MK6に相当する仕様|~| |~MP (Machine Pistol)|ACのストックレスモデル。セレクティブファイア対応|~| |~SAP (Semi-Automatic Pistol)|SACのストックレスモデル。セミオートのみ&br;通称''“タスマニアデビル”''&br;1994年に[[AWB]]が発行されるまでに、アメリカに700挺のみ輸出された|~| |~SP (Sporting Purpose)|スポーツ・ハンティングモデル。セミオートのみ&br;リーダーダイナミクス社のT2 MK1に相当する仕様|~| |~SP20 (Sporting Purpose 20)|SPの銃身を20インチに変更したモデル|~| |~9mm カービン|SACの[[9mm>9mmパラベラム弾]]モデル。セミオートのみ&br;固定式ストック|~| |~9mm ピストル|SAPの9mmモデル。セミオートのみ&br;ストックレス|~| |~9mm SMG|ACの9mmモデル。セレクティブファイア対応&br;ストックの有無は選択可能|~| #br |登場作品|ジャンル|使用者|備考|h #hr CENTER:このページの画像は[[ウィキメディア・コモンズ>https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Leader_t2_rifle.JPG?uselang=ja]]から転載しています。 CENTER:転載に関しては、転載元の転載規約に従って行ってください。 #hr ---- #pcomment
