ワルサー モデル1 / Walther Model 1 【自動拳銃】

モデル1
モデル全長銃身長重量口径装弾数製造国
M1112mm50mm360g.25 ACP6+1ドイツ
M2113mm50mm277g.25 ACP6+1
M3127mm67mm472g.32 ACP8+1
M4151mm88mm521g.32 ACP8+1
M5113mm50mm269g.25 ACP6+1
M6210mm121mm?g9mm×198+1
M7135mm76mm360g.25 ACP8+1
M8130mm73mm364g.25 ACP8+1
M999mm51mm260g.25 ACP6+1

 ワルサー M1は、ドイツのワルサー社が1908年に開発した、同社初のポケットピストルである。

モデル4の無可動実銃

 作動方式はシンプルブローバック、トリガーはシングルアクションで発射する。スライドはオープントップデザイン。フレーム左側後部にクロスボルト式のマニュアルセイフティ(シアを固定)を備えている。フロントサイトはあるが、リアサイトはスライド上面の溝を利用するスナッグフリーデザイン。マガジンリリース機能は無く、グリップから突き出たマガジンプレートを掴んで弾倉を引き抜く。銃身にはテイクダウン用のバレルシュラウドが被せてあり、これを取り外すことで分解するという独特な構造をしている。形状や細かな仕様の違いで、5つのバリエーションが存在する。
 元々は「Selbstlade Pistole Cal.6.35」という名称だったが、後続モデルが登場した際に「M1」に改名された。

 1909年には改良モデルの「M2」が登場。スライドをフルカバーデザインに変更し、全体的なバランスの見直しを図っている。他にも、内蔵式ハンマーに変更、グリップ底部にマガジンリリースレバーを追加、マニュアルセイフティをレバー式に変更、などの改良が施されている。初期型には、チャンバーインジケーターを兼ねる可動式リアサイトとマガジンセイフティが備わっていたが、後期型では製造工程とコストを省くため、両機能とも廃止されている。M1ではロングタイプだったテイクダウン用のバレルシュラウドは、銃口先端を覆うショートタイプのものに変更された。

 「M4〜M8(M5を除く)」になるとサイズが大型化するが、1921年には再び小型モデルの「M9」が登場。オープントップスライドでストライカー式という特徴はM1と変わらないが、よりオーソドックスなデザインになっている。ただし、マニュアルセイフティの位置はフレーム左側後部ではなく、トリガーガード左側後部に変更された。

バリエーション

モデル特徴
M1.25ACP弾を使用する小型モデル
ストライカー
オープントップスライド
ロングタイプのバレルシュラウド
M2.25ACP弾を使用する小型モデル
内蔵式ハンマー
フルカバースライド
ショートタイプのバレルシュラウド
M3.32ACP弾を使用する小型モデル
主な特徴はM2と同じ
M4.32ACP弾を使用する中型モデル
主な特徴はM2と同じ
M5.25ACP弾を使用する小型モデル
主な特徴はM2と同じ
M69mmパラベラム弾を使用する大型モデル
主な特徴はM2と同じ
全モデルの中で最もサイズが大きい
M7.25ACP弾を使用する中型モデル
主な特徴はM2と同じ
このモデルのみ、スライド左側に排莢口とエキストラクターがある
M8.25ACP弾を使用する中型モデル
バレルシュラウドを廃止し、銃口先端までスライドを延長
可動式のトリガーガードがテイクダウンラッチを兼ねる
M9.25ACP弾を使用する小型モデル
ストライカー式
オープントップスライド
フレーム後部にテイクダウンラッチがある
 
登場作品ジャンル使用者備考
マルコムX映画アーチーM4

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • endoの部屋からアイコンを借用して各モデルの説明文横に貼り付けてみたらいかがでしょうか? -- 2017-04-16 (日) 13:27:43
お名前:

*1 無可動実銃を販売しているイギリスの会社。

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