マーゴリン ターゲットピストル / Margolin Target Pistol 【自動拳銃】

マーゴリン ターゲットピストル。後期型
銃身長全長重量口径装弾数製造国
5.5〜7in245mm910g.22 LR5/10+1ロシア

 マーゴリンターゲットピストル(MTs-1)は、盲目のロシア人銃器デザイナーのミハイル・マーゴリンが1946〜1948年に設計した、.22口径の競技用ピストルである。
 1948年からイズマッシュ社で製造が始まり、1954年にベネズエラのカラカスで開催された第36回ISSF世界射撃選手権において国外デビューを果たしている。

 当初はトカレフをロングバレルに改造したものをベースにしていたが、のちに専用銃として新規設計されている。銃身長はショートとロングの2種類があるが、どちらもオープントップスライドなので大きく露出したデザインとなっている。
 フロントサイトは初期は固定式で、後期は調整可能なものを搭載している。リアサイトはブレードに切り欠きを設けた単純設計だが、スライドをまたぐようにフレームに固定したブリッジ状の部品に載っているので、発砲時にサイトが動くことは無い。また、リアサイトは右側のつまみで調節が可能である。初期の木製グリップは、後部が延長されたエルゴノミクスデザインで、オプションでグリップ底部にパームレストを装着できる。後期はプラスチック製のノーマルグリップに近いデザインに変更された。銃口にはマズルブレーキが装着可能。ダストカバーには、反動軽減用のバレルウェイトを装着するためのアクセサリーレールが設けてある(バレルウェイト同士で連結も可能)。初期はマニュアルセイフティは無かったが、後期はトリガー後方にレバーが追加されている。

 MC-1、MCM、MCUなど、幾つかのバリエーションが存在する。現在は、バイカルブランドで製造・販売が行われている。銃身長を3.85インチに短縮し、ノーマルサイトに変更した「マーゴ」や、.25ACP弾を使用する「MP-449」も開発された。

登場作品ジャンル使用者備考
Igla映画ダイナコンペンセイター装着
Otryad osobogo naznacheniya映画ヴィクター・グラチョフヴィクターは二挺拳銃
イワン・プロコペンコ
Syshchik映画イェフゲニー・クリック射撃場で使用
ヴァシリ・ニキフォロヴィッチ
スター・ウォーズ映画レイア・オーガナ劇中ではブラスターピストルという設定
撮影では近未来風に改造したプロップガンを使用
電撃フリントGO!GO作戦映画マルコム・ロドニーマズルブレーキ装着

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • ロシアの22LRの拳銃て珍しいきがする -- 2016-08-20 (土) 00:55:54
  • たしかに、なんというかアメリカでは見ない感じの形状ですね… -- 2016-08-20 (土) 04:22:56
  • こういうデザインはワルサーとかが得意そう -- 2016-08-20 (土) 15:14:25
  • 盲目のデザイナーが作った精密射撃用ピストルとはまたドラマチックな。
    まあ、若い頃から銃作りをしてて、失明したのは歳をとってからなんでしょうけれども。 -- 2016-08-21 (日) 15:54:40
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