ベレッタ 70 / Beretta 70 【自動拳銃】

後期型70の無可動実銃
モデル銃身長全長重量口径装弾数製造国
703.5in165mm635g
660g
675g
.22 LR
.32 ACP
.380 ACP
8+1
8+1
7+1
イタリア
765.9in241mm930g.22 LR10+1
1005.9in235mm990g.32 ACP9+1

 70シリーズは、イタリアのベレッタ社が1958〜1985年に製造していた、シングルアクション式の自動拳銃である。ベースとなっているのは、同社のM1934及びM1951

76の無可動実銃

 オープントップスライドなど、基本的なフォルムはベレッタデザインを踏襲している。マニュアルセイフティは、初期モデルではM1951と同じクロスボルト式だったが、後期モデルではレバー式のものに変更となった。フレーム左側後部に設けられたこのマニュアルセイフティのデザインは、1983年に開発された92S(マニュアルセイフティをスライド左側後部に変更)が登場するまで続くことになる。フレーム左側のスライドリリースレバーと、グリップ左下のマガジンリリースボタンは、M1951と同様の設計。トリガーガードは前方に向かって傾斜したデザインをしている。マガジンプレートはM1934やM1951と同じ、前方にフィンガーレストがついたタイプである。
 マガジンセイフティを追加したモデル(モデルナンバーの後に"S"が付く)や、5.9インチのロングバレルを備えたモデル(モデルナンバーの後に"T"が付く)も開発された。幾つかのモデルには、ファルコン、ニューピューマ、ニューセーブル、ジャガー、クーガー(8000とは異なる)などの愛称が付けられている。

 1971〜1985年に製造されていた「76」は、73/74/75と同じ5.9インチバレルを備えた競技用モデルだが、銃身全体がシュラウドに覆われた独特な形状をしている。このバレルシュラウドは、発砲時の反動を軽減するカウンターウェイトとして機能する他、アイアンサイトの間隔を大きく取ることができるので、命中精度の向上にもつながっている。エルゴノミクスデザインを取り入れたグリップは、木製とプラスチック製の2種類。76のデザインは、チーターシリーズの競技用モデル「87」に受け継がれている。

バリエーション

モデル特徴
70スタンダードモデル。オールスチール製
7170の軽量モデル
アルミ合金製のフレームを採用し、約200gの軽量化を図っている
.22LR弾を使用(装弾数8発)
72護身用のショートバレル(3.5インチ)と競技用のロングバレル(5.9インチ)
その他の特徴は、71と同じ
73競技用のロングバレル(5.9インチ)
グリップフレームの延長に伴い、装弾数が10発に増加
フロントサイトの大型化、銃身後部に固定式リアサイト
7473のリアサイトを、調節可能なタイプに交換したもの
7573のコンパクトフレームモデル
装弾数8発
76競技用モデル。欄外参照
1001960〜1970年代にアメリカで販売されていた輸出モデル
74に似ているが、リアサイトはスライド上部にある
.32ACP弾を使用
101イタリア製の71に相当するモデル
.22LR弾を使用(装弾数10発)
102イタリア製の76に相当するモデル
.22LR弾を使用(装弾数10発)
 
登場作品ジャンル使用者備考
ムーンリットナイト映画ジョン・クノット70

このページの画像はArundel Militaria及びJaybe Militaria*1から転載しています。
転載に関しては、転載元の転載規約に従って行ってください。


最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 形がちょっとHSCに似てますね… -- 2017-02-04 (土) 19:52:38
  • 大藪春彦氏は、この銃がお気に入りのようでいろんな作品に出てきますよ -- 2017-09-21 (木) 10:35:24
お名前:

*1 両社とも、無可動実銃を販売しているイギリスの会社。

トップ   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS