ベルグマン マーズ/バヤール - Bergmann Mars/Bayard 【自動拳銃】

ベルグマン・バヤール
外観モデル全長重量口径装弾数製造国
マーズ254mm1020g9mm×23 Bergmann(9mm Largo)6 or 10ドイツ
M1903
M1903
M1908
M1908ベルギー
M1910
M1910
M1910/21
M1910/21デンマーク

 M1896の改良型として1901年に登場した「マーズピストル」は、最初から軍市場にターゲットを絞って設計された自動拳銃である。同年に登場したシンプレックス同様、着脱式弾倉を使用する。

ベルグマン・バヤール M1908

 宣伝の甲斐あって、マーズのバリエーションである「M1903」は、1905年にスペイン陸軍に採用される。その後、スペイン陸軍は3000挺の追加発注を出すが、ベルグマン自身の会社にはそれだけの生産能力は無かった。ドイツ国内での大量生産は難しいと考えたベルグマンは、ベルギーのAEP社(Anciens Establissments Pieper)に下請けに出すことに決める。AEP社では“バヤール(魔法の馬)”をトレードマークとしていたので、同社で生産されたモデルは、一般的に“ベルグマン・バヤール”と呼ばれる。グリップの形状は、本家ドイツ製がシャープであるのに対し、ベルギー製は膨らんでいる特徴がある。
 「M1908」として改良を加えられた本銃は、契約通りスペイン陸軍に納入された。

 同じ頃、AEP社で生産された「M1910」はデンマーク陸軍に採用された。しかし、1941年、第一次世界大戦が始まるとドイツによるベルギー占領(AEP社がある地区も含む)の影響で生産の中断を余儀なくされる。
 戦後、AEP社は生産拠点をデンマークに移し、改良型の「M1910/21」を開発する。M1910/21は1935年まで生産され、デンマーク軍の制式拳銃がFN ハイパワーに置き換わる1946年まで使用され続けた。

 ちなみに「バヤール M1908」という銃が、1908年にAEP社から販売されている。これはベルギー人のベルナルド・クラウスが設計した護身用拳銃で、名称は似ているがベルグマンピストルとの関連性は無い(形状は、FN M1906に似ている)。

登場作品ジャンル使用者備考
キノの旅(テレビアニメ版)項目参照

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