*セマーリン LM / Semmerling LM 【自動拳銃・その他拳銃】
#ref(Semmerling_LM4_-_Satin_Chrome_Variant.jpg,center,70%,LM-4のサテンクロームフィニッシュ)
|モデル|全長|銃身長|重量|口径|装弾数|製造国|h
|~LM-4|135mm|83mm|560g|[[.45 ACP>口径#AutoAmmo]]|4+1|アメリカ|

 LMシリーズは、アメリカのセマーリン社が開発した、護身用のポケット[[ピストル>拳銃]]である。"LM"とはLichtman Modelの頭文字で、これは設計者のフィリップ・R・リヒトマンにちなんだもの。
 LM-1〜LM-4及びXLMなど複数のバリエーションが存在するが、最も有名なのは1981年に登場したLM-4である。
#ref(LM4.jpg,right,around,65%,アメリカン・デリンジャー社製のLM-4)
 LM-1〜LM-3までは[[ブローバック]]方式の[[セミオートピストル>自動拳銃]]だが、LM-4では手動で装填・排莢を行うユニークな機構を採用している。銃身が前方にスライドすることで排莢、後方に戻ることで次弾の装填を行うなど、仕組みはブローフォワード方式と同じだが、機構をシンプルな手動式に改めることで小型化と耐久性の向上を図っている。そのため、[[ストッピングパワー]]に優れる強力な[[.45ACP弾]]が使用可能な銃としては、他に類を見ないコンパクトさを実現している。装填・排莢手順は、通常はサポートハンドで銃身を掴むように操作するが、慣れればサポートハンドの親指のみを銃身に乗せ、前方に押し出すようにして素早い装填・排莢を行うことも可能である。
 トリガーを引いていない時のみ銃身のスライド操作が可能で、引いた状態では銃身はロックされる。[[マニュアルセイフティ>安全装置]]は付いていないが、携行時に備えてトリガー後方にバレルロックレバーが設けてある。トリガーを少し引くと連動してロックレバーが押され、銃身をロック状態にする(同じようにトリガーを引けば、ロックが解除される)。

 LM-1〜LM-3は露出式[[ハンマー]]で、LM-4のみ[[ストライカー>ストライカー システム]]方式で撃発する。[[スライドストップ]]機能は無し。グリップパネルは木製とプラスチック製の他、薄いスチールプレート製のものもある(.45ACPモデルはグリップサイズが太くなるため)。表面仕上げは、ブルーイング/サテンクローム/マットブラックなど。

 セマーリン社は後に倒産するが、同社製品のパテントを買い取ったアメリカン・デリンジャー社がLM-4の製造・販売を行っている。

***バリエーション
|モデル|特徴|h
|~LM-1|[[.380ACP弾]]を使用する[[セミオート>自動拳銃]]モデル。[[ブローバック]]方式&br;スライド後部に[[マニュアルセイフティ>安全装置]]|
|~LM-2|作動不良が多かったLM-1を改良したモデル&br;形状は違うが、基本的な仕様はLM-1と同じ|
|~LM-3|[[.45ACP弾]]を使用するセミオートモデル&br;他モデルよりサイズが一回り大きい|
|~LM-4|本文を参照|
|~XLM|LM-4のセミオートモデル&br;発砲時に銃身を固定するロックレバー付き&br;[[サプレッサー>減音器]]装着用のネジ付きバレル&br;背の高い[[フロントサイト>オープンサイト]]&br;[[アメリカ陸軍]]及び法執行機関向けに開発されたが、&br;発砲時の反動が強すぎて実用化には至らなかった|
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|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|始末屋ジャック|小説|ジャック|LM-4|
|ライディングビーン|アニメ|セマーリン|LM-4|
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CENTER:このページの画像は[[アメリカン・デリンジャー>http://www.amderringer.com/]]社及び[[ウィキメディア・コモンズ>https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Semmerling_LM4_-_Satin_Chrome_Variant.jpg]]から転載しています。
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