#author("2023-03-06T20:54:05+09:00","default:user","user")
*火炎瓶/Molotov cocktails[#wdf444b4]
 手頃な大きさの容器(名前の通りガラス瓶が一般的だが、最近ではペットボトルが使われたこともある)に燃料を詰め、容器の首の部分に導火線となる燃料を染み込ませた布などを巻き付けた投擲用の武器。使用するときには、[[手榴弾]]のように相手目がけて投げつける。
 上記の着火式のほかに塩素酸塩と硫酸の化学反応を利用し、瓶が割れたときに発火する仕組みのものも使われたことがある。
 世界中のどこでも入手できる安価な材料で武器に詳しくない素人でも簡単に製造可能な為、第二次世界大戦時の軍隊の他、ゲリラ、テロリストなどでも多用された。
 ビール瓶などの手頃な大きさの容器(名前の通りガラス瓶が一般的だが、最近ではペットボトルや缶が使われたこともある)に石油などの燃料を詰め、導火線となる燃料を染み込ませた布などを容器に巻き付けるか口の部分に差し込んだ投擲用の武器。スペイン内戦で対戦車兵器として使用されたのが最初とされる。
 英語では[[ソ連>USSR]]のモロトフ外相に由来するといわれるモロトフカクテルの他にfirebomb、イギリスではpetrol bombと呼ばれることがある。
 使用するときには、[[手榴弾]]のように相手目がけて投げつける。上記の着火式のほかに塩素酸塩と硫酸の化学反応を利用し、瓶が割れたときに発火する仕組みの触発性火炎瓶も使われたことがある。
 世界中のどこでも入手できる安価な材料で尚且つ武器に詳しくない素人でも簡単に製造可能な為、第二次世界大戦時のソ連軍や日本軍など正規軍の他に、ゲリラ、テロリストなどでも多用された。しかし簡易さ故に自爆するリスクも大きい。
 イギリスでは第二次世界大戦初期にホーム・ガード((市民で構成された祖国防衛部隊))用の武器として、中に燐を詰めた火炎瓶"No.76投擲瓶"も発射可能な迫撃砲・''ノースオーバー・プロジェクター''が開発されたが、問題が続出したために実用化はされなかった。
 日本においては、安田講堂事件に代表されるように、戦後の学生運動でよく使用されていた。軽便さのほか、1956年に最高裁で''「火炎瓶は爆発物に当たらない」''という判決から、爆発物として厳しく取り締まれなかったためである。その後1972年になってようやく火炎瓶をピンポイントに取り締まる「火炎びんの使用等の処罰に関する法律」が成立し、火炎瓶の使用は減少した。
 2022年の[[ウクライナ侵攻>ロシアによるウクライナ侵攻]]でもウクライナ当局から火炎瓶での抵抗を呼びかける動画や、ウクライナ郷土防衛軍の作成した火炎瓶ドローンなどの動画が投稿されるなどした。しかしながら実戦ではほぼ使われてはいないようで、戦意高揚が目的と言われている。

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