ロボコップ / RoboCop

・ストーリー
 警察の経営が民間企業オムニ社に委ねられている近未来のデトロイト。
 地元警官のマーフィはある事件の捜査中に犯人一味に惨殺されてしまう。マーフィの遺体はオムニ社に回収され、サイボーグ警官・ロボコップとして蘇ったのだった。
 デトロイトの治安を取り戻す切り札として活躍を続けるロボコップ。しかしある日、失ったはずの『マーフィ』の記憶が蘇り始める。自分を殺した凶悪犯・クラレンスを追い始めたロボコップは、やがてクラレンスの背後に親会社オムニの幹部が潜んでいる証拠をつかむ。
 黒幕ジョーンズを逮捕すべくオムニ社に乗り込んだロボコップだったが―――。

・作品解説
 ロボコップのデザインには(実際の経緯は明らかでないものの)日本の特撮TV番組『宇宙刑事シリーズ(メタルヒーローシリーズ)』の影響がうかがわれるが、実弾飛び交う内容とヒーローの(ロボだけに)超人的なガンプレイ(背後の敵を振り返りもせず撃ち倒す、など)は、良い意味でアメリカ的、あるいはマカロニウェスタン的。特に1作目はポール・バーホーベン監督の趣味(?)で少々グロテスクな表現も目立ったものの、娯楽作品として大成功を収め、3本の劇場版に加えて、1時間枠でのTVシリーズも製作されている。また、デザインへの親近感もあってか日本での人気も上々で、後に『機動刑事ジバン』のジバンや『仮面ライダーBLACKRX』のロボライダーなどにデザインや独特の動作*1が逆輸入された。
 余談ながら、このロボコップ。実際の経緯は不明だが、日本のCM、それもSFとは無縁なある食品会社のCMに顔を出していた時期がある。

 現在、映画『エリート・スクワッド』を手掛けたブラジル人監督のジョゼ・パジーリャによるリメイク版が企画中。マーフィー/ロボコップ役は、『イージーマネー』のヨエル・キナマンが演じる。2013年に公開予定。

・オート9 / Auto 9
 ロボコップのサイドアームであるオート9は、ベレッタ 93Rを改造して製作されたプロップガンである。主な特徴は、コンペンセイターとバレルウェイトを兼用する大型パーツ、アイアンサイトの大型化、プラスチック製のカスタムグリップなど。設定では装弾数50発とのことだが、実際はオリジナルの93R同様、20連弾倉を使用している。通常はロボコップの右太腿部に収納されており、自動で出し入れする。
 その威圧的な外見で人気が爆発し、ジャッキー・チェン主演の実写版『シティーハンター』や、PC恋愛ゲーム『FESTA!! -HYPER GIRLS POP-』など、『ロボコップ』とは関係の無い作品にも登場している。
 なお、3作目のオート9の発砲シーンでは、諸般の事情から92Fをベースに製作されたプロップガンが使われており、銃の構造の関係から3点バーストは再現されておらず、フルオートとなっていた。このため劇中、92F同様のスライド部のセレクターが窺える。この92Fベースのオート9は、のちに映画『シン・シティ』でブルース・ウィリス演じるハーティガンが殺し屋から奪って使用する銃として、チョイ役ながら登場している。

 
 

映画

ロボコップ (原題 RoboCop)

1987年、アメリカ映画
監督:ポール・バーホーベン
 
使用者銃器名備考
ロボコップオート9詳細は欄外参照
コブラ アサルトキャノンED209を攻撃
おそらくクラレンスの物
アレックス・マーフィーシグザウエル P226?
H&K P9Sカーチェイス時,ルイスから借用
P226と二挺拳銃
アン・ルイスシグザウエル P226?
コブラ アサルトキャノンクラレンスの物を奪取
クラレンス・ボディッガーIMI デザートイーグル8インチ
US MkII手榴弾手榴弾型の時限爆弾
コブラ アサルトキャノン対ロボコップ用にジョーンズが与えた物でその時のセリフから軍用と思われる。
エミールMAC M11ガソリンスタンド強盗時に所持,コンペンセイター装備
コブラ アサルトキャノン
ジョー・コックスモスバーグ M500冒頭でバンからマーフィーに発砲
コブラ アサルトキャノンクラレンスの項参照
レオン・ナッシュイサカ M37冒頭でバンからマーフィーに発砲
ピストルグリップ
IMI デザートイーグルディスコでロボコップに向ける
発砲無し
デトニクス スコアマスター初期型
コブラ アサルトキャノンクラレンスの項参照
リチャード・ジョーンズIMI デザートイーグル会長を人質に取る時に使用
シルバーモデル,発砲無し
ケニーIMI デザートイーグルED209のデモンストレーションで使用
シルバーモデル
ロン・ミラー元議員IMI ウージー市庁舎立てこもり時
コンビニ強盗スターリング Mk2カービンモデル(ロングバレル)
ロボコップに銃身を曲げられる
サルの手下デトニクス スコアマスター初期型
警官マーベリック M88ロボコップ攻撃時に使用
ステアー AUG
 

ロボコップ2 (原題 RoboCop 2)

1990年、アメリカ映画
監督:アーヴィン・カーシュナー
 
使用者銃器名備考
ロボコップオート9詳細は欄外参照
パウザ P50ロボコップ2号を攻撃
アン・ルイスシグザウエル P226?
ベネリ M3ロボコップ2号を攻撃
警察官ステアー AUGロボコップ2号に攻撃
コルト AR15A2ドラムマガジン装着のものも
ホブ・ミルズボートマン M21折り畳み式SMG
IMI デザートイーグルシルバーモデル,6インチ
ブローニング M2航空機搭載型、スコープ付き
ヌーク教団USSR AK47フォールディングストック?のものも
MP5K
MAC 10
イントラテック TEC-9
強盗FFV AT4銃砲店から奪う
冒頭でロボコップの乗るパトカーを攻撃
IMI デザートイーグル銃砲店から奪う、冒頭でロボコップに対して使用
USSR AK47
パウザ P50銃砲店から奪う、発砲なし
RDI ストライカー12
(銃砲店の棚)ベレッタ 93R銃砲店の品物、ストック?装着
 

ロボコップ3 (原題 RoboCop 3)

1993年、アメリカ映画
監督:フレッド・デッカー
 
使用者銃器名備考
ロボコップオート9本作のみ92Fベースのプロップガン
詳細は欄外参照
アン・ルイスシグザウエル P226?
ウォーレン・リード署長IMI ジェリコ941
ポール・マクダゲットIMI デザートイーグル
コルト XM177E2M203装着
マクダゲットの手下ウィルディガンズ ウィルディマグナム
バーサフランキ スパス12
フレックワルサー PPKショルダーホルスターに携行
警備員ベレッタ 92FS
警察官H&K G3固定ストック?
モスバーグ M500放熱ジャケット
レジスタンス構成員RDI ストライカー12
 

TVシリーズ

ロボコップ プライム・ディレクティヴ (原題 RoboCop: Prime Directives)

・ストーリー
 ロボコップ誕生から10年。オムニ社管理の下、『世界でもっとも安全な町』へと変貌を遂げたデルタ・シティ。しかし、その影で腐敗は進行していた。野心あふれる二人のオムニ幹部、ダミアン・ロウとサラ・ケーブルの強引な権力闘争、そしてかつてオムニを追われたマッドサイエンティスト・ケイディックの復讐劇が、オムニとデルタ・シティを破滅へと導いていく。
 その混乱と闘争の渦に、10年間町の治安を守り続けたロボコップ―――アレックス・マーフィーと、成長し、今やオムニ幹部へと出世した息子ジェームズ・マーフィーも巻き込まれていく。そして、邪魔者となったロボコップを抹殺すべく送り込まれたのは、マーフィーのかつての同僚、ジョン・ケーブルを改造した新型ロボコップだった―――。

・作品解説
 前作から10年後という設定で新たに制作されたTVシリーズ(90分枠・全4話)。
 おなじみ低俗路線丸出しのCMシーンなどは引き継がれているものの、全体的には巨大企業やテクノロジー、そして『人間』の暴走を描いたシリアスな内容。改造前のマーフィーを描く回想シーンもあり、ちょっとした刑事ドラマ的な迫力である。前のTVシリーズでは排除されていた流血・暴力シーンも復活している(映画版には及ばないが)。
 ややテンポの悪いところもあるが、アクションシーンも気合いが入っており、二挺のオート9を操る新型ロボコップや、ロボコップ同士のメキシカン スタンドオフなど、新たなトレンドを取り入れた見せ場も多い。
 日本ではTV放映はおろかビデオレンタルもされなかったため知名度が低く、また『例のテーマ曲』が使われないなど寂しい面もあるものの、なかなか見応えのあるシリーズとなっている。

使用者銃器名登場話備考
ロボコップオート91〜4
ロボコップ002オート92〜4二挺拳銃
アレックス・マーフィーグロック 191改造前,回想シーン
ジョン・ケーブルグロック 191回想シーン
アンレミントン M870FS4パトカー攻撃時に使用
警官隊H&K MP5A32ロボコップ攻撃時に使用
システムサポート
(ロボコップ捕獲部隊)
IMI ウージー3
スタームルガー ミニ143クラレンスの物を奪取

決めゼリフ

第1作。序盤のクラレンスのアジト、マーフィーがエミールを追いつめて;
“Go ahead and do it. Dead or alive, you're coming with me.”
 (やってみろ。殺してでもしょっ引いてくぞ)

 中盤でも飛び出し、ロボコップが自分の過去を知るきっかけとなるセリフ。 『プライム・ディレクティヴ』にも同様のセリフが出てくる。


上記の台詞(原文)はMGM映画『ロボコップ』からの引用です。
引用・転載に関しては、版元の転載規約に従って行ってください。


最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • ロボコップ3の37mmランチャーは恐らくクリフハンガーで使用されたものと同じですね。 -- とうふ? 2013-05-04 (土) 19:36:46
  • 1作目の悪役のジョーが麻薬工場のシーンでベレッタM92を持っていました。 -- 山口千輝? 2013-07-03 (水) 20:45:08
  • 2作目でアン・ルイスが使用していた拳銃はシグザウエル P226ではなく、シグザウエル P228です
    また、テレビCMに登場した銃はFN M1910ではなく、ワルサー PPです -- 2018-07-04 (水) 07:30:42
  • 2作目でアン・ルイスが使用していた拳銃はシグザウエル P226ではなく、シグザウエル P228です -- 2018-07-04 (水) 23:44:37
  • 1作目でスティーブ・ミーンが使用していた散弾銃はウィンチェスター M1300ではなく、モズバーグ M500 Cruiserです
    また、エミール・アントノースカイが使用していた散弾銃はレミントン M870ではなく、イサカ M37です(ピストルグリップ) -- 2018-07-09 (月) 07:36:28
  • 1作目でアン・ルイスが使用していた拳銃はシグザウエル P228ではなくシグザウエル P226です -- 2018-07-09 (月) 15:42:14
  • 1作目の続編となる新作映画が製作予定のこと -- 2018-07-13 (金) 11:43:33
  • ロボコップ(2014年)でアントワン・バロンが所持(分かりにくいですが発射もしています)しているのはM203スタンドアローンモデルではないと思います。バレルが上下2連で他の部分の形状も違いました。セイジ・コントール・オールドナンス Deuce 37mmショットガン(「最新・最強GUNファイル」(竹書房)187ページでの表記)。imfdbではSage Control Ordnance Deuce Revolutionという表記(ttp://www.imfdb.org/wiki/RoboCop_(2014))の上下2連ランチャーだと思います。左記の書籍では『使用する弾薬はノンリーサルウェポン(非殺傷兵器)で、トウガラシ系の催涙効果のあるOCパウダー弾や、一般的な催涙弾であるCSガス弾など。つまりグレネードを発射しないのでグレネードランチャーではなく、大口径ショットガンなのだろう。』(原文ママ)という解説でした。ややこしいですが製品名はショットガンで実態はランチャーのようです。アントワン・バロン射殺後にロボコップが手に取り、指紋スキャンをしています。生身の刑事時代の捜査時に二挺拳銃のシーンがあります。暗いシーンだったのでDVDを2回見ても分かりませんでしたが上記のimfdbだと、片方はKP89になっています。 リック・マトックスがロボコップに対しての銃器説明時にNI-408(TSR-66)とM2バトルライフルを相互に手に取り、性能の説明をしながら、コッキングしています。序盤のテヘランの住民はM203のスタンドアローンモデルに似た形状のグレネードランチャーを所持していました。動きが早く、埃っぽいエフェクトががかっているので2回見てもよく分かりませんでしたが左記のimfdbではM203スタンドアローンモデルでした。これは追記されなくても構いませんがEM-208のピストル(前腕から展開・収納)は字幕・セリフ共に48口径でした。ロボコップ(2014年)を作成されました方、ご苦労だったとは思いますが改訂のほど、お願い致します。銃器名の表記についてはお任せ致します。 -- 2020-02-19 (水) 20:38:53
  • 他の情報については結構ですが、Deuceランチャーについてはややこしいも何も例によって日本のアマチュア銃雑誌記者の勝手な解釈ですのでショットガンではありませんし、「グレネード」の射撃能力があります。日本の銃関連書籍に信用の置けるものは一冊も存在しないため、参考にされる程度がよろしいかと。 ttp://www.sageinternationalltd.com/SCOI/Deuce40.html -- 2020-02-19 (水) 21:23:34
  • Robocop Rogue Cityの記載を追記しました。間違い等あればご指摘のほどお願い致します。 -- 2024-01-26 (金) 23:08:50
お名前:

*1 太ももから銃を出すなど

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