*リベリオン -反逆者- / Equilibrium [#yad038d3]
RIGHT:2002年、アメリカ映画
RIGHT:監督：カート・ウィマー

&size(20){''・ストーリー''};
　21世紀初頭に発生した第三次世界大戦。世界は核戦争の廃墟の中から復興しつつあった。復興都市リブリアでは、生き残った指導者達により、人間の感情こそが戦争や犯罪の原因であるとされ、住民はみな感情を制御する精神安定剤「プロジウム」の服用を義務付けられていた。
　同時に、音楽や絵画、文学などは、感情を刺激する物品「クラス"EC-10"」に分類され、感情の発露の最たるものとし、存在を否定されたのだった。
　物語の舞台、西暦2072年のリブリア。そこはテトラ・グラマトン政党の総裁で、最高指導者のファーザー(ショーン・パートウィー)が支配する独裁国家。
　ジョン・プレストン(クリスチャン・ベール)は、リブリアで最も重大な犯罪のひとつ、「感情の発露」を取り締まる”第一級クラリック(聖職者)”だ。同時に良く洗脳された人間でもあったが、ある日一人の感情規制違反者と出会うことによって、その内に”違和感”を呼び起こされる。それが、プレストンとその周囲に大きな運命の変化を引き起こすことになるとも知らず―――

&size(20){''・作品解説''};
　劇中、グラマトン=クラリックが用いる射撃戦闘術「ガン=カタ」。「東洋の肉体鍛錬(=型)｣と「西洋の拳銃技術」を融合させた独自の戦闘術は、クラリックの戦闘能力を圧倒的な存在たらしめている。
　詳細は、[[ガン=カタ]]項目を参照。

&size(20){'' ・クラリックガン / Cleric Gun (ベレッタ M92FS AUTO)''};
　グラマトン＝クラリックに支給されている、[[フルオート]]機能を備えた[[制式拳銃>自動拳銃]]。撮影では[[ベレッタ M92FS>ベレッタ M92]]を改造して製作された[[プロップガン]]が使用された。
　ロングバレル仕様であり、銃口部に大型のバレルウェイトが装着されている。バレルウェイト先端下部は突起状になっており、この部分を打突用スパイクとする見方があるが、劇中でそのように用いる場面は存在しない。打撃武器としての役割はあくまで内蔵式スパイク(後述)であり、突起部分はデザインの一部である可能性が強い。主な特徴は下記の通り。
#ref(Equilibrium_92FS.jpg,right,around,nolink,クラリックガン)
　''・フレーム左側面に「AUTO/[[SEMI>セミオート]]/LOCK」のセレクターレバーを追加''
　''・トリガーガードの形状を直線型に変更、[[フロントサイト>オープンサイト]]の位置を変更''
　''・排莢口が加工されており、空薬莢は真上に排出される''
　''・[[近接格闘戦>CQC]]にも対応するため、マガジン底部に5本のスパイクを内蔵''
　''・マガジン底部に銃の所有者名と登録番号を記載''
　''・マズルフラッシュの形状が“十字型”''
#br
　ただし、撮影では用途に応じて複数のプロップガンが用意された((映画終盤には、ノーマルのM92FSにバレルウェイトを装着しただけのプロップガンも登場する。トリガーガードの形状がM92FSと同じで、フロントサイトの位置は変更無し。))。基本的には上記の特徴の通りだが、多くの(発砲)シーンではセレクターレバー無しの銃が使われている。セレクター付の銃は、切り替え操作をするシーンでのみ登場。この銃は発火機能を持たず、セレクターレバーも可動するだけで実際には機能しない。
　シーンによっては、底部におもりが付いた予備マガジン(起き上がりこぼしの要領で垂直に立つ)を使用する。第1級のクラリックともなると弾切れを起こすタイミングを予測し、あらかじめ予備マガジンを所定の位置に配置させる技術を駆使できるようになる。これによって、弾切れを起こしても瞬時のリロードが可能となるのだ。
　バレルウェイト突起部に彫られた溝やマズルフラッシュの形状は、テトラ・グラマトン政党のシンボル(T字を四つ組み合わせた十字型)を表している。

&size(20){'' ・M92R TYPE PRESTON''};
　クラリック制式拳銃は、日本では「クラリックガン」もしくは「M92R TYPE PRESTON」の名称で知られているが、映画公式の設定ではなく海外でもこれらの名称は一般的ではない((「クラリックガン」のような固有の名称があるわけではなく、「大幅に改造されたM92FS」や「フルオート機能を備えたM92FS」などと呼ばれている。))。
　M92Rというのは、日本人原型師の村島爆氏が製作したM92ベースのカスタムガン([[エアガン>遊戯銃]])に付けられた名称である。もともとはトイガンメーカー・東京マルイの広報課に勤務する島村優氏が個人的に製作したカスタムガンが発端で、これが『リベリオン』のDVD発売元の許可を得て、村島爆氏によって新たに製作されたのである。また本作のDVD国内発売を記念して製作された、1/6スケール金属製ミニチュアガンもM92Rの名称を用いている。M92Rの「R」は、劇中登場する改造型M92FSにフルオート機能が備わっていることから、同じベレッタ社の自動拳銃で[[バースト]]機能を有する[[M93R>ベレッタ M93R]]をもじって付けられた日本独自の設定である可能性が考えられる。
　M92Rは映画本編のクラリックガンとは異なる形状をしている((セレクターレバーは無く、トリガーガードはノーマルのM92FSと同じ形状。ただし、内臓式スパイクはパーツを差し替えることで再現可能である。))。最も特徴的なのはM92のスライドを二つ接合(つなぎ目は消してある)することで、ロングスライドにしている点である。そのため、ノーマルサイズのスライドを使用しているプロップガンよりも全長が長くなっている。
#br
***グラマトン＝クラリック
|使用者|銃器名|備考|h
|ジョン・プレストン|[[クラリックガン>ベレッタ M92]]|[[二挺拳銃]]時もあり&br;[[スリーブガン]]時もあり&br;ラストバトルではブラントの銃を使用|
|~|[[コルト M4A1>コルト M4]]|自宅でスイーパーから強奪(回想シーン)&br;発砲無し|
|~|[[ベレッタ AR70>ベレッタ M70]]|~|
|~|[[ベネリ M3 スタビー>ベネリ M3]]|ネーダーでスイーパーから強奪&br;[[二挺撃ち>二挺拳銃]]|
|~|[[H&K G36>HK G36]]|ホールでスイーパーの銃を使用|
|エロール・パートリッジ|[[クラリックガン>ベレッタ M92]]|ネーダーの廃墟で所持|
|アンドリュー・ブラント|[[クラリックガン>ベレッタ M92]]|発砲は「手入れ」時のみ|
|~|[[H&K G36>HK G36]]|レジスタンスのアジト襲撃時に使用|
|クラリック&br;(ウィマー監督)|[[クラリックガン>ベレッタ M92]]|[[二挺拳銃]]&br;OPシークエンスの演武で使用|
|クラリック&br;(タブレットPC内の人物)|[[クラリックガン>ベレッタ M92]]|[[二挺拳銃]]|
|−|[[クラリックガン>ベレッタ M92]]|プレストンの車のトランク内に固定(二挺)|
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***リブリア政府関係者
|使用者|銃器名|備考|h
|デュポン副総裁|[[クラリックガン>ベレッタ M92]]|ラストバトルで使用|
|SWAT隊員|[[H&K G36>HK G36]]|冒頭の戦闘で使用|
|~|[[H&K MP5A3>HK MP5]]|大規模な「手入れ」時に使用|
|SWAT隊員&br;(重装備仕様)|[[H&K G36>HK G36]]|冒頭の突入シーンで使用|
|~|[[ベネリ M3]]|[[コンペンセイター]]装着型もあり&br;ピストルグリップ&br;[[フォアグリップ]]装着&br;フラッシュライト装着型もあり&br;ドアエントリー時に使用|
|~|[[ワルサー MPL/MPK>ワルサー MPL]]|[[フォールディングストック>ストック]]装着|
|~|[[H&K MP5A3>HK MP5]]|レジスタンスのアジト襲撃時に使用|
|~|[[グロック 17]]|サイドアーム(未使用)|
|~|[[ベレッタ AR70>ベレッタ M70]]|レジスタンス(ウィマー監督)射殺時に使用|
|~|[[ワルサー WA2000]]|犬の射殺時にに使用|
|スイーパー&br;(隊長)|[[ワルサー MPL/MPK>ワルサー MPL]]|[[フォールディングストック>ストック]]装着&br;フラッシュライト装着|
|スイーパー|[[ベレッタ AR70>ベレッタ M70]]|複数のシーンで使用|
|~|[[H&K G36&br;H&K G36K>HK G36]]|~|
|~|[[ワルサー MPL/MPK>ワルサー MPL]]|[[フォールディングストック>ストック]](発砲無し)|
|~|[[H&K MP5K>HK MP5K]]|大規模な「手入れ」時に登場&br;バイクに乗りながら発砲|
|~|[[ベネリ M3 スタビー>ベネリ M3]]|[[フォアグリップ]]装着&br;フラッシュライト装着&br;発砲無し|
|~|[[コルト M4A1>コルト M4]]|回想シーンで所持|
|スイーパー&br;(白服ver.)|[[FN P90]]|メアリー、プレストンの各家宅捜索時に所持|
|火刑場の警備員|[[H&K G36>HK G36]]|発砲無し|
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***感情規制違反者(レジスタンス)
|使用者|銃器名|備考|h
|メアリー・オブライエン|[[グロック 17]]|家宅捜索時にSWAT隊員から強奪&br;1発だけ発砲|
|シーマス|[[モスバーグ M500]]|[[ダットサイト]]装着&br;ピストルグリップ|
|感情規制違反者&br;(レジスタンス)|[[AKS47>USSR AK47]]|複数のシーンで使用|
|~|[[IMI ウージー]]|~|
|~|[[IMI ミニウージー]]|~|
|~|[[IMI マイクロウージー]]|~|
|~|[[CZE Vz61]]|~|
|~|[[CZE Vz61>短機関銃/Vz61]]|~|
|~|[[H&K HK33>HK HK33]]|冒頭の部屋に置いてある|
|~|[[H&K MP5K>HK MP5K]]|冒頭の室内戦で使用|
|敵対者&br;(タブレットPC内の人物)|[[コルト M4A1>コルト M4]]|発砲無し|
|~|[[H&K MP5A3>HK MP5]]|[[二挺撃ち>二挺拳銃]](発砲無し)|
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*決めゼリフ
■ウソ発見器にかけられていたプレストンが、真実を知り“感情覚醒”を果たした時のセリフ：
''"Not without incident."''
''(まだこれからだ)''

　原文だと「このまま無事に済むと思うな」という意味。

■"Is it really worth the price?(殺せば満足か?)"と、命乞いをするデュポンに向けて：
''"I pay it gladly."''
''（死んで償え）''

　原文では「その代償(私を殺すこと)に見合うだけの価値があるのか?」という問いに、「喜んで払ってやる」と答えている。これは「お前には殺すだけの価値があるから、その分の代金は払ってやる」ということ。つまりは「殺してやる」という意味で、日本語字幕等ではより直接的に意訳している。
　またこのセリフは物語冒頭で、後のプレストンと同じく感情の素晴らしさに触れ(感情を知る前の)プレストンに処刑された相棒のクラリック、パートリッジの最期の言葉の引用でもある。
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CENTER:このページの画像は[[Equilibrium Fansite>http://www.equilibriumfans.com/]]からの転載及び、台詞は映画『リベリオン -反逆者-』からの引用です。
CENTER:転載に関しては、版権元の規約に従って行ってください。
CENTER:(著作権等、一切の権利は、[[Dimension Films>http://www.weinsteinco.com/]]が有しています)
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