第二次世界大戦も混迷を極めた1944年6月。
アメリカ、イギリスを主軸とする連合軍はヨーロッパにおける反攻作戦として、フランスのノルマンディ地方に対して大規模な上陸作戦を開始。後に「史上最大の作戦」と呼ばれるノルマンディ上陸作戦が始まった。不意を付かれたドイツ軍だったが各地で頑強な抵抗を見せ、特に上陸地点のひとつであるオマハ(作戦上での名前)海岸では、ドイツ軍の強力な部隊の前面に上陸してしまい多大な損害を出していた。そしてその銃火の中、この物語の主人公であるジョン・H・ミラー大尉(トム・ハンクス)の姿もあった――
地獄とも云うべきオマハ海岸の激戦を生き延びたミラー大尉だったが、その身を休める暇もなく新たな任務を受ける。それは戦争で兄3人を失ったライアン二等兵を、前線から連れ戻してこいと云う内容だった。「個」など存在しない戦場から1人の兵士を連れ帰る理不尽な任務。しかも当のライアン二等兵は空挺隊員として敵陣深く侵入しており生死も判らない状態。やむなくミラー大尉は、選抜した7人の部下と共に銃弾飛び交う最前線を彷徨いライアン二等兵を探し歩く。何故この戦場の真っ直中、逢ったこともない1人の男を探さなければならないのか? そんな疑問が全員の頭をよぎらせる。そしてその疑問は仲間を失った時、ついに爆発する。
「たがが1人の二等兵を助けるために、何故俺達はこんな危険に晒されなければならないんだ!」
長い捜索の果てに、遂に最前線においてライアン二等兵を発見したミラー達だったが、ライアン二等兵は自分1人だけの帰還と聞き命令を拒否。ミラー達と同じように、彼もまた戦友のために自分一人が楽する事を納得できなかったのだ。
困惑する一同に対し、ミラー大尉は……
使用者 | 俳優 | 火器名 | 備考 |
ジョン・ミラー大尉 | トム・ハンクス | US トンプソン M1A1 | − |
US M1911A1 | − | ||
US MkII手榴弾 | − | ||
M49A2 HE弾 | M2 60mm迫撃砲の榴弾*1 | ||
マイク・ホーバス軍曹 | トム・サイズモア | ウィンチェスター M1 | 銃床にマガジンポーチ |
US M1911A1 | − | ||
US M1A1 バズーカ | − | ||
US MkII手榴弾 | − | ||
ライベン | エドワード・バーンズ | US M1918A2 | − |
US MkII手榴弾 | − | ||
ジャクソン | バリー・ペッパー | スプリングフィールド M1903A4 | M73スコープと海兵隊用8倍スコープ*2を兼用 鐘楼から8発連続で撃つ |
スプリングフィールド M1 | アパムのものを使用 発砲シーンは無し | ||
US M1911A1 | − | ||
カパーゾ | ヴィン・ディーゼル | スプリングフィールド M1 | − |
メリッシュ | アダム・ゴールドバーグ | スプリングフィールド M1 | − |
DE M24柄付手榴弾 | 敵が投げたものを投げ返す | ||
ティモシー・アパム伍長*3 | ジェレミー・デイヴィス | スプリングフィールド M1 | − |
ジェームズ・ライアン二等兵*4 | マット・デイモン | スプリングフィールド M1 | − |
US M1A1 バズーカ | − | ||
M49A2 HE弾 | 上記参照 | ||
ヒル軍曹 | ポール・ジアマッティ | スプリングフィールド M1 | 発砲無し |
ハミル大尉 | テッド・ダンソン | US トンプソン M1A1 | − |
ヘンダーソン伍長 | マックス・マティーニ | US トンプソン M1A1 | − |
ブローニング M1919A4 | M2三脚架 装填手はメリッシュ | ||
DE M24柄付手榴弾 | 敵が投げたものを投げ返す | ||
トインビー上等兵 | ディラン・ブルーノ | ウィンチェスター M1A1 | 発砲無し |
Mk.II No.75ホーキンズ地雷 | − | ||
パーカー | ディミトリ・ゴリトサス | ブローニング M1919A4 | 装填手なしで1人で運用 |
アメリカ第2レンジャー大隊兵士 アメリカ第29歩兵師団兵士 (オマハ海岸攻撃部隊) | − | スプリングフィールド M1 | M7 グレネード・ランチャー*5の使用もあり |
ウィンチェスター M1 | − | ||
US トンプソン M1A1 | − | ||
US M1918A2 | − | ||
ブローニング M1919A4 | 運搬しているだけで発砲は無し | ||
US M1火炎放射器 | − | ||
US M1A1バンガロール爆薬筒 | − | ||
アメリカ第101空挺師団兵士 (中盤以降のアメリカ兵) | − | スプリングフィールド M1 | − |
ウィンチェスター M1A1 | M1も見られる | ||
US トンプソン M1A1 | − | ||
ブローニング M1919A4 | − | ||
US MkII手榴弾 | − | ||
火炎瓶 | − | ||
”くっつき爆弾”*6 | コンポジションBを使用 | ||
ドイツ陸軍兵士 (序盤から中盤のドイツ兵) | − | マウザー Kar98K | − |
エルマベルケ MP40 | − | ||
グロスフス MG42 | レーダー基地ではラフェッテ42三脚架を使用 | ||
DE M24柄付手榴弾 | − | ||
US MkII手榴弾 | ミラーが投げたものを投げ返す | ||
ドイツ陸軍狙撃兵 | レオ・ストランスキー | マウザー Kar98K | スコープ装備 |
ドイツ武装親衛隊兵士 (ラメル攻撃部隊) | − | マウザー Kar98K | − |
エルマベルケ MP40 | − | ||
HAS RPzB54 | − | ||
グロスフス MG42 | 半装軌車と自走砲の車載機銃 歩兵が運搬 発砲無し | ||
マウザー 2cm Flak 38 | 20mm対空機関砲 Sd.Ah.51トレーラーに搭載 | ||
スチームボート・ウィリー*7 | ジョーグ・スタドラー | マウザー Kar98K | − |
1998年に劇場公開された、戦場と後方における人間の考え方の違いをテーマにした戦争映画。
テーマもさることながら、この映画の最大の見所は「残酷なまでリアルな戦闘描写」で、アメリカではR指定(15歳未満鑑賞禁止)となり「美しいまでに残酷」(アメリカの有名新聞より抜粋)と評され、その後の戦争映画の描写に多大な影響を与えた。
映画のノベライズ版。話の大筋は同じだが、細かい点は異なる部分が多い。特に最後のラメルの戦いはケーニッヒスティーガー重戦車(映画版ではティーガーI)とパンター戦車が登場するなど、内容が映画と大きく異なる。
使用者 | 火器名 | 備考 |
ジョン・H・ミラー大尉 | トムソン短機関銃 | − |
45口径自動拳銃 | − | |
バズーカ砲 | − | |
手榴弾 | − | |
マイクル・ホーヴァート軍曹 | 45口径自動拳銃 | 発砲なし |
バズーカ砲 | − | |
ロバート・レイベン二等兵 | BAR軽機関銃 | − |
M-1小銃 | ドイツ兵を殴る際に使用 | |
45口径 | − | |
手榴弾 | − | |
粘着爆弾 | − | |
ダニエル・ブーン・ジャクソン二等兵 | スプリングフィールド狙撃銃 | ユナートル照準器(スコープ)も使用 |
スタンリー・メリシュ二等兵 | 騎兵(カービン)銃 | − |
M-1小銃 | − | |
30口径機関銃 | オマハ・ビーチでカパーゾと使用 | |
ラメルでヘンダーソンと使用 映画版と違い射手を担当 | ||
手榴弾 | − | |
アントニー・カパーゾ二等兵 | 30口径機関銃 | オマハ・ビーチでメリシュと使用 |
ティム・アパム伍長 | M-1小銃 | − |
45口径 | − | |
ジェイムズ・フランシス・ライアン上等兵 | M-1小銃 | − |
30口径機関銃 | − | |
バズーカ砲 | − | |
ウィリアム・ヒル軍曹 | 小銃 | 発砲なし |
フレッド・ヘンダーソン伍長 | 機関銃 | ラメルでメリシュと使用 |
手榴弾 | − | |
アラン・トインビー二等兵 | ホーキンズ地雷 | − |
粘着爆弾 | − | |
ロン・パーカー二等兵 | 機関銃 | − |
ビル・トラスク二等兵 | 火炎放射器 | − |
小銃 | − | |
レイ・ライス二等兵 | 粘着爆弾 | − |
スティーヴ・ウェラー二等兵 | 機関銃 | − |
バド・ライル二等兵 | 機関銃 | − |
ビル・ファロン二等兵 | ||
デイヴィッド・ギャリティ二等兵 | 粘着爆弾 | − |
第149戦闘工兵大隊の軍曹 | 破壊筒(バンガロ) | − |
オマハ・ビーチのアメリカ兵 | M-1小銃 | − |
45口径の自動拳銃 | − | |
機関銃 | − | |
バズーカ砲 | − | |
火炎放射器 | − | |
パイナップル形の手榴弾 | − | |
空挺隊員 | アメリカ軍の短機関銃 | 詳細不明 |
手榴弾 | − | |
粘着爆弾 | TNT火薬を使用 | |
オマハ・ビーチのドイツ兵 | MG-42機関銃 | 三脚を使用 |
ジャガイモつぶしの形の手榴弾 | − | |
ウルフガング・ゴッテンベルク伍長 | ドイツの狙撃銃 | 詳細不明 |
ヌーヴィル・オ・プランのドイツ兵 | ルーガー | 空撃ち |
短機関銃(シュマイサー) | − | |
落下傘兵(ファルシルムイェーガー) | FG-42軽機関銃 | 「MG-42の空挺仕様」と訳注にあり |
MG-42機関銃 | − | |
手榴弾 | メリシュが投げたものを投げ返す | |
第2SS機甲師団『帝国(ダス・ライヒ)』の兵士 | ルーガー拳銃 | 戦車兵が使用 |
短機関銃(シュマイサー) | − | |
ジャガイモつぶしの形の手榴弾 | − | |
ティーガー重戦車の前部機銃 | − | |
捕虜のドイツ兵*8 | 短機関銃 | 詳細不明 |
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