フリーフローティングバレルとは、銃身が機関部のみと結合されており、それ以外の部品(フォアエンドやハンドガード)に触れていない構造を指す。高精度ライフル、とりわけ競技用ライフルに用いられることが多い。
フォアエンド部からバットストック?部まで一体となっている典型的なライフルでは、通常、銃身はストックの上に載っている構造をしている。ストックが木製の場合、温度や湿度など環境状態によって形状が変化することがある。フォアエンドに添え手を置いた場合でも、握ることで少なからずストックに力をかけてしまう。ポリマーフレーム製やグラスファイバー製の場合にも言えることだが、ストックの形状が変化することで銃身に負荷がかかり、命中精度に影響が出てしまう。
また、自動小銃や突撃銃では、銃身をハンドガードで挟み込んで固定するスタイルをとることが多い。この場合、ハンドガードを握ったり、フォアグリップやアドオン式グレネードランチャーなどのアクセサリーを装着することで、同じく銃身に負荷をかけてしまう。
フリーフローティングバレルの銃では、ハンドガードは機関部基部に直接固定したり、そもそも銃身を覆わないフォアエンド(シグブレーザー R93?、PGM ウルティマラティオなど)にすることで、命中精度の低下を防いでいる。近年、アッパーレシーバーとハンドガードをモノリシック(一体化)設計にすることで、フリーフローティング仕様にしている銃も見られる(FN SCAR、LMT MRPなど)。
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