#author("2021-06-13T18:54:30+09:00","default:user","user")
*フォアグリップ / Foregrip [#v7297863]
 その名の通り、銃前部に取り付けられた柄のこと。主に[[機関銃]]や[[突撃銃]]、[[散弾銃]]などの長銃に取り付けられる。
 昔から[[ハンドガード]]部が過熱しやすい銃には標準装備されている物が多く、連射で過熱しても銃を保持し続けられる利点がある。

 また、垂直に降りたフォアグリップは、従来のハンドガードと違い、手首をひねることなく握ることができる。ひねりつづけるための筋力を浪費しない分、長時間構えたまま保持するのが比較的ラクとなり、狙いを切り替える際のハンドリングも向上する。
 このような利点から、[[RIS>レイル インターフェイス システム]]のような[[マウントレール]]付きハンドガードが普及している現在、着脱式のフォアグリップが欠かせないものとなりつつある(取り付けるアクセサリーの増加により、これらが邪魔でハンドガードが握れない場合がある、といった事情もある)。
 発展型として、フォアグリップ内部に[[バイポッド]]を収納した[[グリップポッド]]や、タクティカルライトと一体になったグリップライトといったアクセサリーも存在する。
 発展型として、フォアグリップ内部に[[バイポッド]]を収納した[[グリップポッド]]や、[[タクティカルライト]]と一体もしくは搭載可能なグリップライトといったアクセサリーも存在する。
 変則的なものとして、マガジンハウジングを握って構えるスタイルを補助するための[[フィンガーグルーブ]]を備えたマグウェルグリップ(スリーブ)や、ハンドガードを抑え込むように保持するスタイル((近年では俗に云う"コスタ撃ち"の構え。))を補助するアングルド・フォアグリップといったものも存在する。これらの製品は、アメリカの銃火器法ではオーソドックスな垂直式フォアグリップを備えた銃は「攻撃的武器」とみなされ、販売や所持には制限がかかるため、あえて垂直式フォアグリップとは異なる使用感を持つよう設計し、民間のユーザーが購入して公共の射撃場などでも扱えるよう((個人が私有地内で扱う限りは問題ない。))配慮されたものである。従来の水平ハンドガードに突起を設け、水平保持しながら押すもしくは引くように構えて反動抑制を狙ったハンドストップという製品もある。
 また紛争地域で見られる[[AK>USSR AK47]]クローンでは、銃本体のグリップをもうひとつ別途用意し、フォアグリップとして取り付けた現地カスタムも見られる。マガジンをリリースする際に干渉するのを避けるため、前後逆にしているのが特徴で、元々ハンガリー産の[[AKM63>RH AKM63]]に見られた設計であったが、ウクライナなどの旧共産圏で採用されていた[[AK74>USSR AK74]]系クローンにも、後に同様のカスタムが施されているのが随所で確認されている。
 同様にM16等でもハンドガードにフォアグリップを取り付けるカスタマイズが行われることがある。その場合、同様に銃本体のグリップが使われることが多い。M16ではA1タイプのようなフィンガーチャンネルのないものは前後逆に取り付けられることもある。


 この他、[[機関拳銃]]や短小化された[[短機関銃]]など、[[フルオート]]発砲時の制御が難しい小型の小火器にも採用されている。
 [[自動拳銃]]のなかには、ダストカバー部の[[アクセサリーレール>マウントレール]]に予備弾倉を垂直に装着して、フォアグリップの代用とするものある。
 また、[[スーパーショーティ>サーブ スーパーショーティ]]や[[KSG>散弾銃/ケル・テック KSG]]のように、[[ソードオフ]]や[[ブルパップ]]タイプの[[ポンプアクション]]ショットガンでは、ポンプアクションを行いやすい利点もある。

 ちなみに、ロボット物などの武器で見られる横向きに取り付けたフォアグリップは、実際にやってみると大変筋力を必要とし、少なくとも長時間の保持には全く向かない。((ただし[[ネゲヴコマンド>軽機関銃/IMI ネゲヴ]]など大型のボックスマガジンが邪魔で、腕が回らないような銃器では、オフセット角を付けたフォアグリップを備えている場合もある。))
 基本的にはフォアグリップは下面に垂直に取り付ける方式が一般的であるが、[[HK21>HK HK21]]など軽機関銃では弾薬ボックスのため銃身下に手を回すことが難しいため、横・斜め向きでフォアグリップを装備する場合もある。

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