バレット・ファイアアームズ・マニュファクチュアリング / Barrett Firearms Manufacturing

 アメリカ・テネシー州に本社を持つ銃器メーカー。
 M82A1を開発したことで知られ、1982年にロニー・バレット*1氏が設立した。
 
 バレット氏は、元はプロのフォトグラファーで、銃器デザイナーではなかった。彼が銃器デザイナーになるきっかけは1982年に起こった。ある銃器メーカーの依頼で、その年の1月1日にテネシー州ナッシュビル近郊の湖でM2重機関銃を搭載したリバー・パトロール・ガンボートを撮影した。この時初めて見たM2重機関銃に感銘を受けた彼は、同時に民間市場には.50BMG弾を撃つことができるライフルが市販されていないことを知る。そして、彼は自ら50口径のセミオートライフルを作ることを決心する。銃器製造や技術面での知識はなかったが、彼は原寸大のセミオートライフルのデザインを描き始めた。アイデアがまとまると、ライフルのデザインと共に幾つかの機械加工業者に持って行くが、期待した協力は得られなかった。その後、機械加工業者のボブ・ミッチェル氏と、シート・メタル工場の従業員だったハリー・ワトソン氏の協力が得られ、構想から4ヶ月足らずで最初の試作型が完成した。このライフルは「M82」と名付けられた。 
 その後改良を重ね、ガン・ショーなどでM82を販売していく内に事業は段々と拡大していった。1986年に、M82を改良してM82A1が開発された。1989年にスウェーデン軍が危険物撤去用にM82A1を採用したのを皮切りに、アメリカ軍をはじめとする多くの国の軍や法執行機関で採用されることになる。
 現在では、ボルトアクションライフルや突撃銃軽機関銃の開発など.50BMGライフルメーカーの枠に留まらない活躍が見られる。

対物火器

名称備考
M821982年開発。マズルブレーキがハーモニカ型で、銃身にフルートがない。
M82A11986年開発。詳細は項目参照。
M82A2肩乗せ式のブルパップライフル。
M107A1M107の改良モデル。詳細は項目参照。
XM10925×59mm榴弾を発射するモデル。M82A1/M107と互換性を持つ。
XM500ブルパップタイプのセミオートライフル。量産化はされず、試作型のみ存在。
M90ボルトアクション方式。詳細は項目参照。
M95M90の改良モデル。数か国の軍で採用。
M99ボルトアクション単発モデル。命中精度が高く、スナイパーライフルの競技で広く使われている。

小銃

名称備考
M98.338 ラプアマグナム弾を使用するセミオートライフル。量産化はされず、試作型のみ存在。
M98Bバレット氏の長男であるクリストファー・バレット氏が設計。詳細は項目参照。
MRADM98Bをベースに開発。詳細は項目参照。
フィールドクラフトボルトアクション方式のハンティングライフル。

突撃銃

名称備考
M468AR15と同じガス直接利用方式?。現在は販売停止。
REC7M468をショートストロークガスピストン方式に変更。詳細は項目参照。
REC7 DIREC7をガス直接利用方式に変更。

軽機関銃

名称備考
M240LWM240の改良モデル。詳細は項目参照。

*1 原語の発音規則に従えば、"バレット"ではなく"ベレット"である。

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