*ダブルカラム マガジン(複列式弾倉) / Double-column Magazine [#sedd9b7a]
 弾倉内に弾丸を二列にして並べ、弾倉の全長を抑えつつ装弾数を増やす収納方法。
 伏せ撃ちの際、ネックとなる銃の全高を抑えつつ、装弾数を倍ほどに増やせるため、[[自動拳銃]]、[[短機関銃]]、[[自動小銃]]など、箱型弾倉を使用する殆どの銃器に採用されている。弾倉が太くなるのが難点と云えば難点。
 また、さらに装弾数を増やせる発展系として[[複々列弾倉]]がある。
#author("2024-03-07T04:30:24+09:00","default:user","user")
*複列式弾倉 / Multi-column [#sedd9b7a]
#ref(dc.jpg,right,around,60%,複列式弾倉)
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 [[弾倉>マガジン]]に弾丸を2列以上に並べて収め、全長を抑えつつ装弾数を増す収納方式。ダブルカラムは千鳥足式でジグザグに弾薬が並ぶ、箱型弾倉の一般的な収納配列である。
 [[シングルカラム]]と比べて同じ長さでも倍近い装弾数を実現できるが、一方で弾倉が太くなり、グリップ内にマガジンを収める[[自動拳銃]]においてはグリップが大きくなり握りにくくなりやすい欠点がある。

 なお、[[FN ハイパワー]]は「ダブルカラムマガジンを初めて採用した銃」と紹介されることがあるが、それはあくまで「[[拳銃]]として」。かつ着脱式の、グリップ内に収める方式のマガジンとしてである。
 単純な構造のため、弾倉給弾式の連発銃が登場した頃には既に存在していたが、[[自動拳銃]]のような小型の銃器では比較的後から導入されるようになった。初めてダブルカラム(もしくはダブルスタック、スタッガード)を採用した自動拳銃は19世紀末登場の[[モーゼル C96>マウザー C96]]で、更にグリップ内へ収める着脱式マガジンに初めて採用したのは1930年代登場の[[FN ハイパワー]]である。しかし、第二次世界大戦後も1970年代までは、多くの新型自動拳銃がシングルカラムマガジンを基本として設計され、大きなシェアを得たダブルカラム式の拳銃はこの2種程度に留まった。
 ダブルカラムの自動拳銃が大きく普及し、世界の軍・法執行機関向けの市場でシェアを爆発的に伸ばしたのは1980年代からである。それらの拳銃は全てNATO標準の[[9mm×19弾>9mmパラベラム弾]]を使用することから、この時期に登場した9mmダブルカラム自動拳銃は「ワンダーナイン(Wonder Nine)」と呼ばれ、拳銃メーカーの主力商品となっていった。

#ref(dc.jpg,nolink,ダブルカラム)
 2列に並べるダブルカラム式が一般的だが、[[スペクトラ短機関銃>短機関銃/シテス スペクトラ]]や[[スオミ短機関銃>短機関銃/スオミ M1931]]の2×2列といった、俗に「複々列(Quad-column)」とも呼ばれる珍しいタイプもある。ダブルカラムのコンパートメントを左右に並べたもので、同じ長さでさらに倍近い容量((給弾孔付近でダブルカラムに収束するので、単純に倍とはならない。))が得られる設計。[[ドラムマガジン]]に比べ容量にやや劣るが、かさばらない利点がある。ただし、太さはダブルカラムの倍となるため、グリップ内へ収める方式では、マグウェル下から露出する部分のみを複々列とされ、容量のメリットが多少損なわれている。
 
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