弾丸を2列以上に並べて収め、弾倉の全長を抑えつつ装弾数を増す収納方式。
伏せ撃ちの際、ネックとなる銃の全高を抑えつつ、装弾数を倍ほどに増やせるため、自動拳銃、短機関銃、自動小銃など、箱型弾倉を使用する殆どの銃器に採用されている。弾倉が太くなるのが難点と云えば難点。
単純な構造のため、マガジン給弾式の自動火器の登場時期には既に存在していたが、自動拳銃のような小型の銃火器では比較的普及が後の事となった。初めて採用されたのはモーゼル C96で、更にグリップ内マガジンとして初めて採用されたのはFN ハイパワーであるが、第二次世界大戦までは大量生産されたものではこの2種程度に留まった。
1960年代後半以降はダブルカラム式の自動拳銃が登場し、世界の軍・法執行機関向けの市場を爆発的に伸ばしていった。それらの拳銃は全てNATO制式の9x19mm弾を使用することから、この時期に登場した9mmダブルカラム自動拳銃は「ワンダーナイン(Wonder Nine)」と呼ばれ、銃火器メーカの新たな目玉商品となった。
2列に並べるダブルカラム(もしくはスタッガード)式が一般的だが、スペクトラ短機関銃やスオミ短機関銃の4列といった、俗に「複々列」とも呼ばれる珍しいタイプもある。ただし、弾倉の太さがダブルカラムを遥かに上回るため、グリップ内にマガジンを収める方式の銃では使われていない。
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