弾倉が空になる前に、新しい弾倉を再装填すること。
交戦中、不意に弾切れするのを避けたり、相手に残弾数を読まれないために行う。弾倉を使い切る前に交換してしまうので、中途半端な残弾数の弾倉が増えてしまうことは欠点と言えなくも無い。
タクティカルリロードに限らないが、弾倉交換は基本的に銃を構えたままで行い、交戦中のリロードはなるべく避けるのがベストとされる。
弾切れや長時間の銃撃戦など、交戦状態でのリロードが避けられない場合では、仲間に弾倉交換と援護を呼びかける*1。なお、空マグ状態でのリロードは「エマージェンシーリロード」という。
リリースした弾倉はその場に棄てず、マグポーチに戻すか、ダンプポーチという空マグなどを放り込んでおくためのポーチなどに入れておく。薬莢も同様だが、屋内などの狭所戦闘では放置された弾倉につまづく危険性もバカにできないため、近年は後者の手法が普及している。
逆に弾倉を銃からリリースしたまま回収せずにリロードすることを「スピードリロード」という。スポーツシューティングでは、このスピードリロードの反意語として「タクティカルリロード」が使われることもある。この場合「(残弾の有無に関わらず)リリースしたマガジンを棄てずに弾倉交換を行うこと」を指す。タクティカルリロードは「戦術的に有効な弾倉交換の手法」という、より広義な用語ともいえるだろう。
余談ではあるが、ゲーム作品の中にはタクティカルリロードをアクションとして操作可能なものが多い。ただし、ほとんどの場合「タクティカルリロードの再現」を意図したものでは無く、単にプログラムの仕様上、あるいはゲーム上の遊びやすさ故のものである。
また、「装弾数」という概念はあっても、たいてい「弾倉」という概念はない。例えば、グラフィック上ではスピードリロードである(弾倉を捨ててしまう)にも関わらず、最大携行弾数は減らない、といった具合である*2。
代表的な例は『メタルギアソリッド』シリーズ*3や『グランド・セフト・オート?』シリーズで、現在装備している銃器を一旦解除し(もしくは別の武器に持ち替える)、再度装備するとフルロード状態となる。この場合、現実のタクティカルリロードと違って、リロード動作そのものをキャンセルするので動きまでは再現されていない。
それに対し、『バイオハザード4』では、忠実にリロード動作を操作することができる。ただ前述したゲームにも同じことが言えるが、薬室分の装弾はリセットされてしまう。またリリースした弾倉は一旦回収されるので、中途半端な残弾数の弾倉が残る事態は起きない。
『4』以前の『バイオハザードシリーズ』ではアイテム画面を開き、画面内で弾と銃器を組み合わせることで隙の無いリロード(ポーズしている間にリロードということ)をすることも出来る特有のタクティカルリロードがある(『サイレントヒル』でも同じことが出来る)。
例外的に『レインボーシックス』シリーズに代表されるリアル系FPSゲームでは、弾倉の概念が半ば採り入れられ、リリースした弾倉はその時点の残弾数の状態でストックされるなど総じてリロード動作の再現度が高い。
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