被弾した相手の行動能力を奪う力のこと。対象が人間の場合にはマンストッピングパワーということもある。
弾丸が、目標を即行動不能とするだけの破壊をもたらすかどうかの総合的な指標であり、基本的には弾丸の質量が大きく、命中時の速度が高速なほどストッピングパワーは高いと云われている。
また、命中後の弾頭形状の変化もストッピングパワーに関わる大きな要素とされている。弾丸の質量や速度が同じでも、変形しにくく弾自体が持っている運動エネルギーをフルに活かしきれないFMJ(フルメタルジャケット弾)よりも、変形しやすく弾丸の持つエネルギーを体内で発散できるソフトポイントやホローポイントの方が、人体をより大きく損傷するためだ。そこで、軽量・小口径なSS109(5.56mm×45)やSS190(5.7mm×28)などは、人体などの柔らかい物体に命中すると、横転して破壊力を増すように設計されている。
しかし、被弾した人間が即行動不能となるかどうかは、弾丸の物理的要素だけでなく、被弾者の医学的、さらには文化的な背景も要素として大きく絡んでくる。命中部位、薬物の使用の有無はもちろん、銃に対する認識の差ですら大きな変化をもたらす。数十発の弾丸を全身に受けて生き延びるケースもあれば、小口径の.22LRを一発腕に受けてショック死するケースもある。こうした点から、ストッピングパワーという指標に疑念を持つ声もある。
ストッピングパワーに大きく関わる初活力(発射直後の弾丸の持つ運動エネルギー)の数値は弾薬の威力を参照。
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