*ストッピングパワー(Stopping Power) [#w4a94b32]
 被弾した相手の行動能力を奪う力のこと。
 弾丸が相手の神経系をどれだけ破壊できるかの総合的な指標であり、弾丸の質量が大きいほど基本的にストッピングパワーは高いと云えるが、様々な要素が絡み合ったものなので、前の条件が必ず該当するとは限らないのが難しいところ。指針として、質量が重く低速の拳銃弾はストッピングパワーが高く、質量が軽く高速のライフル弾はストッピングパワーが低いと考えておけば大きな間違いはない。
*ストッピングパワー / Stopping power [#w4a94b32]
 被弾した相手の行動能力を奪う力のこと。対象が人間の場合にはマンストッピングパワーということもある。

 弾丸が、目標を即行動不能とするだけの破壊をもたらすかどうかの総合的な指標であり、基本的には弾丸の質量が大きく、命中時の速度が高速なほどストッピングパワーは高いと云われている。
 また、命中後の弾頭形状の変化もストッピングパワーに関わる大きな要素とされている。弾丸の質量や速度が同じでも、人体を貫通しやすく、弾の運動エネルギーをフルに活かしきれない[[フルメタルジャケット弾(FMJ)>フルメタルジャケット弾]]よりも、変形して抵抗を増し人体内部に留まって弾丸の持つエネルギーを体内に伝達せしめる[[ホローポイント弾やソフトポイント弾>ホローポイント弾]]の方が、対象をより大きく損傷するためだ。そこで、軽量・[[小口径>口径]]な[[SS109(5.56mm×45)>5.56mm x45弾]]や[[SS190(5.7mm×28)>口径]]などは、人体などの柔らかい物体に命中すると、抵抗を増して人体に留まるべく、内部で横転するよう設計されている。

 しかし、被弾した人間が即行動不能となるかどうかは、弾丸の物理的要素だけでなく、被弾者の医学的、さらには文化的な背景も要素として大きく絡んでくる。命中部位、薬物の使用の有無はもちろん、銃に対する認識の差ですら大きな変化をもたらす。数十発の弾丸を全身に受けて生き延びるケースもあれば、小口径の.22LRを一発腕に受けてショック死するケースもある。こうした点から、ストッピングパワーという指標に疑念を持つ声もある。

 ストッピングパワーに大きく関わる初活力(発射直後の弾丸の持つ運動エネルギー)の数値は[[弾薬の威力]]を参照のこと。
 同じくストッピングパワーに大きく関わり、弾薬の設計計画を左右する弾丸の変形・破砕状態については[[フラグメンテーション]]を参照のこと。

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