ステアー(シュタイアー)・マンリッヒャー / Steyr Mannlicher GmbH & KG

 グロック社と並ぶオーストリアの代表的銃器メーカー。その名の通り拠点はオーストリアの都市シュタイアーにある。

 元々は複合企業シュタイアーダイムラープフ社(Steyr-Daimler-Puch AG)の一部門であったが、1990年に分割され独立した。社名のマンリッヒャーは同社を支えた名設計者フェルディナンド・リッター・フォン・マンリッヒャー(Ferdinand Ritter von Mannlicher)から来ている。
 シュタイアーダイムラープフ社は、1864年4月16日に24歳のヨーゼフ・ヴェアンドル(Josef Werndl)が設立したヨーゼフ&フランツ・ヴェアンドルと共同出資者の兵器工場&伐採機製作所(Josef und Franz Werndl & Comp., Waffenfabrik und Sägemühle)という会社を起源とし、後にオーストリア兵器工場共同体(Österreichische Waffenfabriksgesellschaft)、シュタイアー・ヴェルク(Steyr Werke AG)社、そしてシュタイアーダイムラープフ社と改名する。

 1977年、ブルパップ突撃銃AUGを完成させ、同年よりオーストリア軍に「STG77」の制式名称で採用された。さらにAUGの性能の高さを評価したオーストラリア軍やニュージーランド軍にも採用され、AUGは同社の主力商品となった。ちなみにアメリカでは、スタイアー・アームズの現地法人がAUG市販モデルの製造・販売を行っているが、ナイフメーカーとして知られるマイクロテック社もMSAR(マイクロテック・スモールアームズ・リサーチ)のブランドを掲げ、AUGクローンモデルである「STG-E4 セミオートライフル」の製造・販売を行っている。

 現在のシュタイアー・マンリッヒャーは、狩猟用ライフルを含む、スポーツ用品のメーカーとなっており、暖簾分けした「スタイアー・アームズ」が自動拳銃から各種軍用ライフルまで幅広く製造する総合銃器メーカーとして存続している。
 

 なお社名「Styer」の発音は英語で「スタイアー」、ドイツ語で「シュタイアー」に近い発音になるといわれているが、日本では一般的に「ステアー」が定着している。
 ステアーと呼ばれた経緯は不明だが、「日本で初めてSteyrを紹介した著者が、強引に『ステアー』とローマ字読みしたのがそのまま広まってしまったからではないか」とする説もある。

自動拳銃

ステアー GB
ステアー M
ワルサー P38(ナチス占領下生産)
ラドム VIS-wz1935(ナチス占領下生産)

短機関銃

ステアー MPi69?
ステアー TMP/SPP?
エルマベルケ MP40?(ナチス占領下生産)

小銃

ステアー スカウト?
ステアー SSG
ステアー SBS

突撃銃

FN stg58(ライセンス生産)
ステアー AUG
ステアー ACR

対物火器

ステアー IWS2000
ステアー HS.50

外部リンク

ステアー・マンリッヒャー社 公式サイト
ステアー・アームズ社 公式サイト


最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • オーストリアの都市名、ダイムラープフとヴェルケの社名は、シュタイアーが一般的(検索サイト、一般的認知度などを考慮)なので表記を改めました。 -- 2011-04-27 (水) 20:57:33
  • 久々に新刊の出たテスタメント・シュピーゲルでは謎のシュタイアー推しが。まぁそれ自体はともかく、サイボーグ技術が普及した未来でシュタイアーGBが『特殊部隊向け』って・・・せめて(シュタイアーの)M9にして欲しかったところ。ちょっと残念ですね。 -- 2015-05-15 (金) 15:14:05
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