*ステアー ACR / Steyr ACR 【突撃銃】 [#icd7103d]
#ref(styracr.gif,center,nolink,Steyr ACR)
|全長|重量|口径|装弾数|発射形式|製造国|h
|770mm|3.23kg|5.6mm fleschette|24|S/3(or F)|オーストリア|

　1980年代末にアメリカ陸軍が行っていた[[ACR（Advanced Combat Rifle/次世代戦闘銃）>SPIW]]プログラムにおいて、オーストリアの[[ステアー・マンリッヒャー>ステアー]]社が試作、提出した「フレシェットファイアリング[[アサルトライフル>突撃銃]]」。「フレシェット((fleschette;仏語。ダーツ、小型の矢のこと。))」と呼ばれるダーツ状の弾体を発射する特殊な[[自動小銃]]である。
　フレシェット弾は、貫通力と弾体重量を稼ぐための細く長い形状と、弾丸としての飛翔特性を向上させる安定翼が与えられた結果、矢そのものといった外形となっている。このため発砲時にバレル内を進む際は、「サボ」とよばれるカバーをガイドとする。サボはマズルから飛び出すと、4つにバラけて弾体から外れる仕組みである。フレシェット弾はこのサボと、さらに弾体と炸薬全体を包むシリンダー状のプラスチック薬莢でワンパッケージとなっている。この弾薬の構造は、戦車砲の砲弾として使われるAPFSDS（装弾筒付き翼安定徹甲弾）とほぼ同様のものである。
　銃本体は、同社製の[[AUG>ステアー AUG]]と似た[[ブルパップ]]スタイルの外形をもち、軍用AUG A1同様に[[スコープ]]を標準装備としている。ただし、特殊な弾丸を使用するため、内部の作動メカニズムは大きく異なっている。
　1980年代末にアメリカ陸軍が行っていた[[ACR（Advanced Combat Rifle/次世代戦闘銃）>SPIW]]プログラムにおいて、他の3社と共にオーストリアの[[ステアー・マンリッヒャー>ステアー]]社が試作、提出した「フレシェットファイアリング[[アサルトライフル>突撃銃]]」。「フレシェット((fleschette;仏語。ダーツ、小型の矢のこと。))」と呼ばれるダーツ状の弾体を発射する特殊な[[自動小銃]]である。
　フレシェット弾は、空気抵抗を減らすための尖鋭化した形状、貫通力と弾体重量を稼ぐための長さ、弾丸としての飛翔特性を向上させる安定翼が与えられた結果、矢そのものといった外形となっている。これにより弾速は従来の弾丸を大幅に超え1200m/s程に達する。発砲時にバレル内を進む際は、「サボ」とよばれるカバーをガイド（外枠）とする。サボはマズルから飛び出すと、4つにバラけて弾体から外れる仕組みである。フレシェット弾はこのサボと、さらに弾体と炸薬全体を包むシリンダー状のプラスチック薬莢でワンパッケージとなっている。((この弾薬の構造は、戦車砲の砲弾として使われるAPFSDS（装弾筒付き翼安定徹甲弾）とほぼ同様のものである。))
　銃本体は、同社製の[[AUG>ステアー AUG]]と似た[[ブルパップ]]スタイルの外形をもち、軍用AUG A1同様に[[スコープ]]を標準装備としている。ただし、特殊な弾丸を使用するため、内部の作動メカニズムは大きく異なっている。特徴的なのは、通常前後運動を行うボルトが上下運動によって作動する点であろう。((作動距離が弾丸の全長ではなく弾丸の幅の分で済むため、サイクル速度が上がり3点バーストの集弾率を向上させる狙いがある。))
　
　プログラムでは最終的に4つの試作ライフル((これには、[[コルト]]社が[[M16>コルト AR15A2]]ベースのACRを用意したほか、[[H&K>ヘックラー ウント コッホ]]社もケースレス弾ライフル「[[Ｇ11>HK G11]]」を提出している。))に候補がしぼられた。テストの結果、ステアーACRは兵器として有効であることは証明されたものの、幾つかの問題点((弾体が長い割に軽量であるため空気や風の影響を受けやすいこと、サボが四方に高速で飛散して周囲の味方に被害を与えることなど。))を抱えていたため、他の候補ライフルと同様、プログラムの成功指標であった「[[M16A2>コルト AR15A2]]より優れた性能」とまでは至らなかった。このため、全ての試作ライフルの不採用とともにACRプログラムは終了している。
　プログラムでは最終的に4つの試作ライフル((これには、[[コルト]]社が[[M16>コルト AR15A2]]ベースのACRを用意したほか、[[H&K>ヘックラー ウント コッホ]]社もケースレス弾ライフル「[[Ｇ11>HK G11]]」を提出している。))に候補がしぼられた。テストの結果、ステアーACRは兵器として有効であることは証明されたものの、幾つかの問題点((弾体が長い割に軽量であるため空気や風の影響を受けやすい点、貫通力が高過ぎるため人体に対してのダメージが低い点、地面で跳ね返ったサボが射手や味方に被害を与える可能性がある点など。))を抱えていたため、他の候補ライフルと同様、プログラムの成功指標であった「[[M16A2>コルト AR15A2]]より優れた性能」とまでは至らなかった。このため、全ての試作ライフルの不採用とともにACRプログラムは終了している。

|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|[[新世紀エヴァンゲリオン]]|−|−|項目参照|
|[[スプリガン]]|−|−|項目参照|
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