射撃後に薬莢が排莢されない、マガジンから弾が入ってこないなどの理由で、銃が射撃不能な状態になっている事。不発による動作停止は区別される。
一口に射撃が出来ないといっても様々な理由があるが、大抵の場合は「作動不良」あるいは「弾詰まり」である。
主な原因としては、射撃時の衝撃で空薬莢が薬室に張り付く、熱膨張で空薬莢が排莢口から出なくなる、排莢のタイミングがずれてスライドが空薬莢を噛む等の「排莢不良*1」、次弾装填時に薬室内で弾丸が引っかかる等の「装弾不良」など。
機械的なものだけでなく、射手がチャージングハンドルを最後まで引かない、弾倉にしっかりと銃弾を押し込んでいない等の操作ミスが動作不良を引き起こすこともある。
程度としてはスライドなどを一度手動操作して強制排莢させれば済むものから、銃身からクリーニングロッドなどを入れて押し出してやらないといけない物まで幅広く、時と場合にあった対処法を知っていないと場合によっては命を落とし兼ねない。
当然のことながらこれは自動銃にこそ多いトラブルであり、手動連発式(リボルバー、ボルトアクション、ポンプアクションなど)にはこれが少ない。
ただ皆無というわけではなく、薬莢が張り付くことによるによる排莢不良や、射手の操作ミスに起因する動作不良は発生しうる。
銃自体が破断した等の深刻な状況を別にすれば、大抵は不良弾を排出・次弾を装填すれば、一発分無駄にするだけで事態は解消する。
だが戦闘中には一発排莢する時間すら惜しい場合もあり、焦って対処すれば致命的な呼称に発展させてしまう可能性もある。
こうした事態のためにサイドアームの存在は重要である。歴史的にも、サイドアームを2挺携行する人物は珍しくない。
2016年現在でも、SWAT隊員などが2挺の拳銃を装備した光景はたびたび目撃されている。
英語では名詞・動詞共に単に「jam」であるが、日本語圏ではこの音をそのまま転用して「ジャムる」「ジャムった」と表現する事も多い。
ミリタリーファン界隈ではすっかりお馴染みの表現であり、メディア作品でもこうした表現は多用されている。
しかし一方で、知識の無い一般人には食べ物のフルーツジャムを連想させる分かりづらい表現であり、戦争映画などの邦訳では使用されないこともある。
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