*ジャム(装填不良) / Jam [#c794adcf]

 射撃後、薬莢が排莢されないなどの理由で射撃不能な状態の事。一口に射撃が出来ないといっても様々な理由があるが、大抵の場合は「作動不良」あるいは「弾詰まり」である。原因としては射撃時の衝撃で空薬莢が薬室に張り付く、熱膨張で空薬莢が排莢口から出なくなる、排莢のタイミングがずれてスライドが空薬莢を噛む等の「排莢不良」、次弾装填時に薬室内で弾丸が引っかかる等の「装弾不良」など様々。
 当然のことながらこれは自動銃特有のトラブルであり、手動連発式([[リボルバー>回転式拳銃]]など)にはこれが少ない。
 程度としてはスライドなどを一度手動操作して強制排莢させれば済むものから、銃身からクリーニングロッドなどを入れて押し出してやらないといけない物まで幅広く、時と場合にあった対処法を知っていないと場合によっては命を落とし兼ねない。
 こうした事態のために[[サイドアーム]]の存在は重要である。歴史的にも、サイドアームを2挺携行する人物は珍しくない。2016年現在でも、SWAT隊員などが2挺の拳銃を装備した光景はたびたび目撃されている。

 なお、「ジャム」及びそれが起きる「ジャムる」という表現の存在は、日本では[[メタルギアソリッド3]]において序盤とある人物が[[マカロフ拳銃>USSR マカロフ]]をジャムらせるシーンで「ジャムった!」と叫ぶシーンによって広く一般にも認知されたようである。ミリタリーマニアにとっては当たり前の表現であるが、一般の方々にはフルーツのジャムしか想像出来ないであろうため、不思議な表現ではある。
 現実においては当然ながら、いくら驚いても自分の銃がジャムったことを戦闘中に叫ぶ必要性は薄い。銃がホールドオープンしたフリをして再装填するなどの対処を落ち着いて行うのが肝要である。
 英語では名詞・動詞共に単に「jam」であるが、日本語圏ではこの音をそのまま転用して「ジャムる」「ジャムった」と表現する事も多い。ミリタリーファン界隈ではすっかりお馴染みの表現であり、メディア作品でもこうした表現は多用されている。
 しかし一方で、知識の無い一般人にはフルーツジャムを連想させる分かりづらい表現であり、戦争映画などの邦訳では使用されないこともある。


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