*ウルフェンシュタイン / Wolfenstein [#o4840e2c]
 世界第二次大戦が舞台のFPSシリーズ。
 連合軍きっての名スパイ、ウィリアム・J "BJ"・ブラコヴィッツ((ニックネームのBJはWilliamの愛称Billに由来する))の、ナチスの計画を阻止するために活躍する姿を描く。

***Wolfenstein 3-D [#m3f57edd]
RIGHT:1992年、開発:id Software、発売:Apogee Software

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CENTER:''成功すれば、孫たちに土産話の一つでも持って帰ることができる。失敗すれば……少なくとも英雄として死ねるだろう。''

 世界第二次大戦の中、ナチスの”アイゼンファウスト計画”の詳細を探るために、ナチスの要塞と化したホールハマー城へと潜入するBJ。だが任務は失敗し、BJは捕らえられ、強制収用所であるウルフェンシュタイン城へと放り込まれてしまう。今や秘密計画の手がかりを知る者はBJしかおらず、彼が死ねば全世界がナチスの恐怖に覆われる……。
 処刑の時が迫る中、BJは脱獄を決意。BJを連れ出しに房に入ってきた看守を素手で倒し、ナイフと拳銃を奪取。ナチスの計画を阻止し世界を救うため、そして”悪の権化”を始末し大戦に決着をつけるため、BJの戦いが今始まる……。

 ナチスの要塞に爆弾を仕掛けることが目的のゲーム、Castle Wolfensteinに影響を受け開発されたFPS(ただしCastle Wolfenstein自体はFPSではない)。
 Doomなどの後追い作品を生み出し、事実上FPSというゲームの一ジャンルを確立した傑作。当時としては非常に高い完成度を誇ったゲームであり、開発から15年以上経った今でも十二分に楽しめる不朽の名作である。
 さすがに最新の作品群と比べると見劣りは否めないが、アクション面にも抜かりはなく、銃撃戦、サバイバル、隠し部屋探しなど、様々な要素がふんだんに盛り込まれている。
 登場する敵は当然すべてドイツ兵であり、あのアドルフ・ヒトラーまでもがボス敵として登場するという一種の「不謹慎ゲーム」ともいえる。

 なお、その他のゲームにも散見されるように、[[ガトリングガン]]が[[チェーンガン]]と間違って呼ばれている。

 2009年現在は現行家庭用機のXbox360のダウンロード専用タイトル(Xbox Live Arcade=XBLA)としてリバイバルされている。ただし、日本国内では配信されていない。

|使用者|銃器名|備考|h
|ウィリアム・J "BJ"・ブラコヴィッツ|[[ピストル>ルガー P08]]|−|
|~|[[マシンガン>短機関銃/エルマベルケ MP40]]|−|
|~|[[チェーンガン]]|[[ガトリングガン]]の誤称|
|警備兵((SA(突撃隊)兵士とする設定もあるが、基本的に名称はGuardで統一されている))|[[ピストル>ルガー P08]]|−|
|SS(親衛隊)兵士|[[マシンガン>短機関銃/エルマベルケ MP40]]|−|
|ナチス将校|[[ピストル>ルガー P08]]|−|
|ミュータント|[[ピストル>ルガー P08]]|胸部に埋め込まれている|
|ハンス・グロッセ|[[チェーンガン]]|[[二挺拳銃]]|
|アドルフ・ヒトラー|[[チェーンガン]]|メカスーツ着用時は四連装&br;破壊時は[[二挺拳銃]]|
|オットー・ギフトマッヒャー|ミニロケットランチャー|−|
|グレーテル・グロッセ|[[チェーンガン]]|[[二挺拳銃]]|
|フェトゲジヒト将軍|ミニロケットランチャー|チェーンガンと[[二挺拳銃]]|
|~|[[チェーンガン]]|ロケットランチャーと[[二挺拳銃]]|

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***Spear of Destiny [#m3f57edd]
RIGHT:1992年、開発:id Software、発売:Apogee Software

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CENTER:''――『運命の槍』を手にする者は、いかなる戦にも破れることはないであろう――''

 電撃戦のさなかに流された数あるナチスの秘密計画に関する噂の中でも特に眉唾なのが、キリストの横腹を貫いたと言われる曰くつきの槍にまつわる伝説だった。無論そんな怪しげな迷信を本気にする者などなかったが、ヴェルサイユに保管されていたそれがナチスの不意の襲撃を受けて強奪された。その後まもなく、ヒトラーは運命の槍の魔力を盾に、世界へと戦いを挑んだ。
 槍の魔力などというおとぎ話を信じるなど正気の沙汰ではないはずだった。だが、もし本当だとしたら……?ヒトラーの狂気を孕んだ野望を阻止するため、連合軍はBJを送り込み、運命の槍を奪還する任務を一任した……。

 Wolfenstein 3-Dの正当かつ唯一の公式な続編(ただし物語の時間軸は本編よりも前)。
 前作と違いチャプター毎にゲームを開始するのではなく、1面から開始して最終面まで一気に突き進むタイプだが、隠し面含めて全21面と短くなっている。またボス敵も一新されたが、武器・アイテム・ザコ敵は据え置きであるため、続編と言うよりは一種の「トータル・コンバージョン」と受け取るべきかもしれない。

 なおタイトルの「運命の槍」とはキリストの脇腹を刺したとされるロンギヌスの槍であると思われる。この槍には「所有するものに世界を制する力を与える」という伝承が存在し、また俗説ではあるがヒトラーはヴィーンのホーフブルク王宮で聖槍の霊感を受けたことから世界掌握の野望を抱いたとも言われており、本作のあらすじはあながち根も葉もないデタラメな創作とは言えないだろう。

|使用者|銃器名|備考|h
|ウィリアム・J "BJ"・ブラコヴィッツ|[[ピストル>ルガー P08]]|−|
|~|[[マシンガン>短機関銃/エルマベルケ MP40]]|−|
|~|[[チェーンガン]]|[[ガトリングガン]]の誤称|
|警備兵|[[ピストル>ルガー P08]]|−|
|SS(親衛隊)兵士|[[マシンガン>短機関銃/エルマベルケ MP40]]|−|
|ナチス将校|[[ピストル>ルガー P08]]|−|
|ミュータント|[[ピストル>ルガー P08]]|胸部に埋め込まれている|
|トランズ・グロッセ|[[チェーンガン]]|[[二挺拳銃]]|
|バーナクル・ヴィルヘルム|[[チェーンガン]]|ロケットランチャーと[[二挺拳銃]]|
|~|ロケットランチャー|チェーンガンと[[二挺拳銃]]|
|スーパーミュータント|[[チェーンガン]]|胸部に埋め込まれている|
|デスナイト|[[チェーンガン]]|[[二挺拳銃]]|
|~|ロケットランチャー|背中に二門装備|

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***Return to Castle Wolfenstein [#m3f57edd]
RIGHT:2001年、開発:id Software、発売:Activision

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CENTER:''1000年の時の後、我は再び蘇り、この世に恐怖をもたらさん。''

 1943年、ドイツの古城ウルフェンシュタイン城で不穏な動きを見せる、ハインリヒ・ヒムラー率いるナチス親衛隊。その全容を明らかにすべく、アメリカの極秘情報機関OSA((Office of Secret Action(隠密作戦指揮局。CIAの前身であるOSSがモデルと思われる架空の組織である)))は"BJ"ブラコヴィッツとエージェント・ワンを工作員として送り込むが、二人は捕らえられ、古城で捕虜として拘置されてしまう。エージェント・ワンは拷問の中、最後まで口を割ることなく息絶える。しかしBJは看守の隙をつき襲撃、拳銃を奪取。脱獄を開始する。
 果たしてヒムラーの計画とは何なのか?1000年前、この地で一体何があったのか?そしてそれを知ったBJの前に立ちはだかるものとは……?

 実に9年の時を経て制作された、Wolfenstein 3-Dのリメイク作品。
 完全なリメイクではなく、原作のプロットを下敷きに新たに書き起こされたスピンオフである。「死者を蘇生させ兵器とする」というナチスの秘密計画は同じだが、原作よりもSFおよびオカルト面が強調されていたりする。
 Wolfenstein 3-Dが当時非常な斬新なゲームであったのに対し、本作は発売された時期があまりにも遅すぎたために決して高い評価を得ることはできなかったが、本作のマルチプレイを抜き出し発展させたEnemy Territory(後述)は大人気を博している。

|使用者|種別|銃器名|備考|h
|ウィリアム・J "BJ"・ブラコヴィッツ|[[自動拳銃]]|[[Luger>ルガー P08]]|[[サプレッサー>減音器]]装着可|
|~|~|[[Colt>コルト ガバメント]]|[[二挺拳銃]]可能|
|~|[[短機関銃]]|[[MP-40>短機関銃/エルマベルケ MP40]]|−|
|~|~|[[Sten>短機関銃/エンフィールド ステン]]|[[サプレッサー>減音器]]装着|
|~|~|[[Thompson>短機関銃/オートオードナンス トンプソン]]|−|
|~|[[小銃]]|[[Mauser Rifle>小銃/マウザー Kar98K]]|[[スコープ]]装着可|
|~|[[自動小銃]]|[[Snooper Rifle>スプリングフィールド M1]]|[[サプレッサー>減音器]]、[[暗視スコープ>暗視装置]]装着|
|~|~|[[FG42 Paratroop Rifle>ラインメタル FG42]]|[[スコープ]]装着|
|~|[[散弾銃]]|[[ウィンチェスター M1912>散弾銃/ウィンチェスター M1912]]|Xbox版の『Tides of War』のみの登場|
|~|[[対物火器]]|[[Panzerfaust>HAS パンツァーファウスト]]|−|
|~|~|Venom Gun|個人携行用[[ガトリングガン]]|
|ナチス兵|[[自動拳銃]]|[[Luger>ルガー P08]]|−|
|~|[[短機関銃]]|[[MP-40>短機関銃/エルマベルケ MP40]]|−|
|~|[[小銃]]|[[Mauser Rifle>小銃/マウザー Kar98K]]|[[スコープ]]装着の個体もあり|
|~|[[軽機関銃]]|[[MG42>グロスフス MG42]]|固定機銃|
|エリートガード隊員(女性)|[[短機関銃]]|[[Sten>短機関銃/エンフィールド ステン]]|[[サプレッサー>減音器]]装着|
|ブラックガード隊員|[[自動小銃]]|[[FG42 Paratroop Rifle>ラインメタル FG42]]|[[スコープ]]装着|
|ヴェノム兵|[[対物火器]]|Venom Gun|−|
|ドクター・ジー|[[自動拳銃]]|[[Luger>ルガー P08]]|−|
|ケスラー|[[短機関銃]]|[[Thompson>短機関銃/オートオードナンス トンプソン]]|−|
|ヘルガ・フォン・ビューロゥ|[[自動拳銃]]|[[Luger>ルガー P08]]|カットシーンで使用|

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***Wolfenstein - Enemy Territory [#m3f57edd]
RIGHT:2003年、開発: Splash Damage

 Return to Castle Wolfensteinのマルチプレイモード(通称WolfMP)を発展させたスタンドアローンMOD。もともと出来の良かったWolfMPのシステムをさらに熟成させたもの。
 一般的なマルチプレイFPSにありがちな「スタンドプレー続出」「スナイパー合戦」「強力な武器で決着が着く」などといった事態をなくし、チームプレイ志向に徹した仕上がりとなっている。勝敗はあくまでスコアではなく「マップ毎に設定された目的が達成されたか否か」で決まるので、ただ単に撃ち合っているだけでは勝てないようになっている点が特に秀逸(撃墜数に囚われないよう、ゲーム中は撃墜数、死亡回数などは表示されない)。
 完全無料ということもあり、現在もっとも世界的なプレイヤー人口が大きいオンラインFPSのひとつ。国内でも高い人気を誇り、ほとんど全てのサーバーに何らかのMODが採用されている。

|陣営|クラス|種別|銃器名|備考|h
|連合軍|全クラス共通|[[自動拳銃]]|[[Colt>コルト ガバメント]]|[[二挺拳銃]]可能|
|~|Soldier|[[短機関銃]]|[[Thompson>短機関銃/オートオードナンス トンプソン]]|−|
|~|~|[[対物火器]]|[[Panzerfaust>HAS パンツァーファウスト]]|−|
|~|~|[[軽機関銃]]|[[Mobile MG42>グロスフス MG42]]|携行型|
|~|Medic|[[短機関銃]]|[[Thompson>短機関銃/オートオードナンス トンプソン]]|−|
|~|Engineer|[[短機関銃]]|[[Thompson>短機関銃/オートオードナンス トンプソン]]|−|
|~|~|[[自動小銃]]|[[M1 Garand>スプリングフィールド M1]]|[[ライフルグレネード>擲弾発射器]]装着可能|
|~|Field Ops|[[短機関銃]]|[[Thompson>短機関銃/オートオードナンス トンプソン]]|−|
|~|Covert Ops|[[自動拳銃]]|[[Colt>コルト ガバメント]]|[[サプレッサー>減音器]]装着|
|~|~|[[短機関銃]]|[[Sten>短機関銃/エンフィールド ステン]]|[[サプレッサー>減音器]]装着|
|~|~|[[自動小銃]]|[[M1 Garand>スプリングフィールド M1]]|[[サプレッサー>減音器]]、[[スコープ]]装着|
|~|~|~|[[FG42 Paratroop Rifle>ラインメタル FG42]]|[[スコープ]]装着|
|枢軸軍|全クラス共通|[[自動拳銃]]|[[Luger>ルガー P08]]|[[二挺拳銃]]可能|
|~|Soldier|[[短機関銃]]|[[MP-40>短機関銃/エルマベルケ MP40]]|−|
|~|~|[[対物火器]]|[[Panzerfaust>HAS パンツァーファウスト]]|−|
|~|~|[[軽機関銃]]|[[Mobile MG42>グロスフス MG42]]|携行型|
|~|Medic|[[短機関銃]]|[[MP-40>短機関銃/エルマベルケ MP40]]|−|
|~|Engineer|[[短機関銃]]|[[MP-40>短機関銃/エルマベルケ MP40]]|−|
|~|~|[[自動小銃]]|[[K43>ワルサー Gew43]]|[[ライフルグレネード>擲弾発射器]]装着可能|
|~|Field Ops|[[短機関銃]]|[[MP-40>短機関銃/エルマベルケ MP40]]|−|
|~|Covert Ops|[[自動拳銃]]|[[Luger>ルガー P08]]|[[サプレッサー>減音器]]装着|
|~|~|[[短機関銃]]|[[Sten>短機関銃/エンフィールド ステン]]|[[サプレッサー>減音器]]装着|
|~|~|[[自動小銃]]|[[K43>ワルサー Gew43]]|[[サプレッサー>減音器]]、[[スコープ]]装着|
|~|~|~|[[FG42 Paratroop Rifle>ラインメタル FG42]]|[[スコープ]]装着|
|>|その他|[[軽機関銃]]|[[MG42>グロスフス MG42]]|固定型|
|>|~|[[重機関銃]]|[[.30Cal>重機関銃/ブローニング M1917]]|戦車搭載型|

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