*市ヶ谷シリーズ [#v107e1e1] RIGHT:講談社,福井 晴敏 戦後「軍事力」の保有を禁じられ、反共の防波堤と化した日本。自国内で展開される大国の諜報戦を看過しなければならない屈辱と、刻々と失われていく守るべき国益。その現実が生まれて間もない「軍隊」の片隅にある組織を生み出した。決して公にされずに、国家と国民、そして国益という時には矛盾するものを守るための組織。法を問わず、時には国益のために国家の最小単位である国民さえも手にかけるその組織は、本拠地にちなんで「市ヶ谷」とよばれた―――。 #contents ***川の深さは[#v107e1e1] 「彼女を守る。それが俺の任務だ」突然現れた手負いの少年と少女。彼らを匿うことになった警備員桃山はやがて、記憶の風化した地下鉄テロの裏に流れる「深すぎる川」に飲まれていく……。 |使用者|銃種別|銃器名|備考|h |桃山 剛|拳銃|[[グロック 17]]|保のを借用| |~|短機関銃|[[HK MP5SD>短機関銃/MP5SD]]|情報局員から奪取| |増村 保|拳銃|[[グロック 17]]|[[サイレンサー>減音器]]装着痕あり| |~|拳銃|[[シグザウアー P226]]|情報局員から奪取([[P228>シグザウアー P228]]?)| |~|短機関銃|[[HK MP5SD>短機関銃/MP5SD]]|−| |城崎 涼子|拳銃|[[ワルサー PPK>ワルサー PP]]|−| |治安情報局員|短機関銃|[[HK MP5>短機関銃/MP5]]|−| |~|対物火器|[[US M18]]|台車に乗って登場| |陸自二士|自動小銃|[[豊和工業 64式小銃]]|弾倉未装填| 著者が警備員時代に書いていたオリジナルのスペクタクル小説(というよりはストーリープロット)の発展作品。第43回江戸川乱歩賞で話題になり当時選考委員だった大沢在昌が特に絶賛した。この作品に登場する「市ヶ谷」の正式名は治安情報局――CSIS (Civilian Security Infomation Service)である。 ***Twelve Y.O.[#v107e1e1] あなた方の中で罪のない者が、まずこの者に石を投げよ ―― ヨハネの福音書 八 七 |使用者|銃種別|銃器名|備考|h |東馬 修一|拳銃|[[ベレッタ M92]]|−| |~|拳銃|[[ワルサー PPK>ワルサー PP]]|−| |ウルマ(東馬 理沙)|拳銃|[[ベレッタ M92]]|−| |~|短機関銃|[[HK MP5SD>短機関銃/MP5SD]]|−| |~|対戦車誘導弾|[[ヒューズ TOW]]|無線操作型| |~|対戦車ロケット|[[M72>TDS M72]]|炭素繊維装填弾頭&br;| |夏生 由梨|拳銃|[[グロック 17]]|−| |辻井 護|拳銃|[[グロック 17]]|−| |坂部 亨|短機関銃|[[イングラム>短機関銃/M11]]|サイレンサー付き| |井島 一友|拳銃|[[シグサワー拳銃>シグザウアー P220]]|−| |920SOF要員|短機関銃|[[HK MP5>短機関銃/MP5]]|−| |デビッド・ローグ|拳銃|[[コンバットマスター>コルト ガバメント バリエーション]]|−| |強襲偵察海兵隊|突撃銃|[[M16>コルト AR15]]|−| |~|短機関銃|[[HK MP5K>短機関銃/MP5K]]|−| 第44回江戸川乱歩賞を受賞作。今作品で市ヶ谷は治安情報局CSISから、防衛庁情報局――DAIS(Defence Agency Information Service)へ改名した。今作品は江戸川乱歩賞作として出版され作者の処女作になったが、内容は「川の深さは」の完全な続編である。((「川の深さは」自体は更に今作品の続編である[[亡国のイージス]]の出版後に文庫として世間に出たので、「本当の意味での第一作」が作者にとって「中期の作品」になっている。しかも「川の深さは」自体が作者の福井晴敏の趣味で書いていた2作の未発表作品(どちらも原稿用紙五千枚分!)の続編であるため、市ヶ谷シリーズの世界はかなり奇妙な広がり方をしている。)) ***6ステイン[#v107e1e1] 防衛庁情報局に所属する男女の6編の物語。 |登場話|使用者|銃種別|銃器名|備考|h |いまできる最善のこと|元工作員|拳銃突撃銃|[[USSR トカレフ]]|−| |~|~|突撃銃|[[USSR AKS74U]]|−| |畳算|堤 洋隆|拳銃|[[グロック 17]]|−| |~|加藤 芳雄|拳銃|[[マカロフ>USSR マカロフ]]|−| |サクラ|高藤 征一|拳銃|[[グロック 17]]|−| |~|伝法 真希|拳銃|ベレッタ21A|−| |媽媽|坂本 由美子|拳銃|[[グロック 19]]|−| |~|密輸漁船乗組員|小銃|[[88式アサルトライフル>USSR AK47]]|発砲無し| |920を待ちながら|須賀 義郎|拳銃|[[グロック 17]]|−| |~|~|拳銃|[[シグサワー拳銃>シグザウアー P226]]|回想シーン| |~|木村|拳銃|[[グロック 26]]|−| |~|~|拳銃|[[グロック 17]]|−| |~|~|小銃|[[AI AWS>AI アークティクウォーフェア]]|AWS(作中では「ASW」と表記)か?| |~|草加 宗範|拳銃|[[シグサワー拳銃>シグザウアー P226]]|回想シーン| |~|920(結城 圭一)|小銃|[[AI AWS>AI アークティクウォーフェア]]|回想シーン| ***亡国のイージス[#v107e1e1] [[別項参照>亡国のイージス]] ***Op.ローズダスト[#v107e1e1] 「作っていかなきゃ。私たちの新しい言葉……」微笑んでくれた少女も、 「おれも一緒に戦ってやる!」叫んでくれた親友も、みんなみんな いなくなってしまった。 残されたのは、胸に刺さったままの悔恨の棘だけ。 それを抜いたら流れ出す血でぼくは死んでしまうかもしれない。 けれどそれでもぼくはそうするしか贖う方法を知らない。 |使用者|銃種別|銃器名|備考|h |並河 次郎|拳銃|[[ニューナンブ>ミネベア M60]]|−| |~|~|[[シグザウアー P226]]|729SOF要員から拝借| |丹原 朋希|拳銃|[[グロック 26]]|−| |~|~|[[ブローニングBDM>自動拳銃/ブローニングBDM]]|勝良から奪った物| |~|~|[[シグザウアー P228]]|AH-1のサバイバルキット| |~|短機関銃|[[HK MP5>短機関銃/MP5]]|回想シーン(ペイント弾使用)| |~|対戦車誘導弾|[[ヒューズ TOW]]|AH-1搭載| |~|重機関銃|[[M197>GE M61]]|AH-1の機銃| |入江 一功|拳銃|[[ベクター CP1]]|−| |~|短機関銃|[[HK MP5>短機関銃/MP5]]|回想シーン(ペイント弾使用)| |~|突撃銃|[[シュタイアー AUG]]|アクアシティで留美のを借用| |勝良 義和|拳銃|[[ブローニングBDM>自動拳銃/ブローニングBDM]]|−| |倉下 充|短機関銃|[[HK MP5K>短機関銃/MP5K]]|−| |真野 留美|拳銃|[[ベクター CP1]]|−| |~|突撃銃|[[シュタイアー AUG]]|左排莢| |~|対物火器|[[FIM92A1スティンガ>GD FIM92]]|−| |山辺 俊作|拳銃|[[ベクター CP1]]|−| |~|突撃銃|[[ガリル SAR>IMI ガリル]]|トリジコン製[[スコープ]]付き| |羽住 克広|拳銃|[[グロック 17]]|DAIS渋谷支部の局員から奪った物| |古森 和尋|拳銃|[[ベレッタ M92]]|−| |SIT班長|拳銃|[[HK USP]]|−| |SIT隊員|短機関銃|[[HK MP5>短機関銃/MP5]]|−| |SAT隊員|短機関銃|[[HK MP5>短機関銃/MP5]]|MP5J?| |陸自AH-1パイロット|機関砲|[[M197>GE M61]]|AH-1の機銃| |729SOF要員|拳銃|[[シグザウアー P226]]|−| |~|短機関銃|[[HK MP5>短機関銃/MP5]]|[[レーザーサイト]]| |~|突撃銃|[[コルト M4A1>コルト M4]]|40mm擲弾発射機付き(おそらく[[M203>コルト M203]])| |~|狙撃銃|[[AI AWS>AI アークティクウォーフェア]]|亜音速弾使用| 2003年5月-2004年12月まで、文藝春秋の『週刊文春』で掲載されていた作品。ネット財閥や半島有事、米中対立など最新の話題を取り込んでいる。連載途中で掲載が終わったものの、大幅な加筆((雑誌に掲載されなかった最終章の部分。主に戦闘シーンで構成され、その分量は原稿用紙700枚分強(「川の深さは」とほぼ同じ分量)に達する。))の後2006年三月に刊行された。 ***''防衛庁情報局特殊要撃部隊――SOF(Special Operation Force)の装備''[#v107e1e1] |拳銃|狙撃銃|軽機関銃|突撃銃|擲弾発射器|対物火器|h |[[SIG P226>シグザウアー P226]]&br;[[SIG P228>シグザウアー P228]]|[[AI AWS>AI アークティクウォーフェア]]|[[HK MP5>短機関銃/MP5]]&br;[[HK MP5 NAVY>短機関銃/MP5]]&br;[[HK MP5K>短機関銃/MP5K]]&br;[[HK MP5SD>短機関銃/MP5SD]]|[[コルト M4A1>コルト M4]]|[[M203>コルト M203]]&br;([[M4A1>コルト M4]]のアッドオン)|対戦車火器&br;(おそらく[[84mm無反動砲>FFV M2]]か&br;[[110mm個人携帯対戦車榴弾>DNAG パンツァーファウストIII]])| SOF要員はある程度の装備の個人裁量が可能で、この他[[ベレッタ M92]]や[[HK P7M13>HK P7]]を装備する者もいる。また一般の情報局員には[[グロック]]シリーズ([[9ミリ口径>9mmパラベラム弾]])が支給されている。 ---- #pcomment