#author("2023-07-21T16:15:47+09:00","default:user","user")
*小銃 / Rifle [#qf4ac9b4]

 個人携行の基本となる肩撃ち銃([[銃床>ストック]]を肩に当てて撃つ銃)の総称。もしくは、銃身にライフリング(施条)を有する肩撃ち銃の総称。
 小銃はその誕生から現代まで、形式を変えつつも歩兵の主力火器であり続けている。
 個人携行の基本となる肩撃ち銃([[銃床]]を肩に当てて撃つ銃)、もしくは銃身に[[施条(ライフリング)>ライフリング]]と呼ばれる螺旋状の溝を有する肩撃ち銃の総称。

 小銃の形式は前装式銃に始まり、後装式銃の誕生によって[[ボルトアクション]]、[[レバーアクション]]、[[ポンプアクション]]など様々な形式に派生し、20世紀に入ると新たに[[自動小銃]]や[[突撃銃]]といった自動装填機構によって連射能力を持つ形式の小銃が誕生している。
 さらには、特に射撃精度を求めた[[狙撃銃]]や猟銃、馬上での取り扱いのし易さを求めた[[騎兵銃]]など、用途によって派生した小銃も存在する。
 一般に英語の「Rifle(ライフル)」の日本語訳は「小銃」とされるが、実際には「小銃」と「Rifle」という2つの語はその由来上、意味合いが異なっている。

 また、小銃に使用する弾薬としては主に[[小銃弾>口径#RifleAmmo]]が挙げられるが、この他に[[拳銃弾>口径#RevAmmo]]や小銃拳銃両用の弾薬を使用する小銃も存在する。
 英語の「ライフル」の語源はやや複雑なものである。19世紀中頃に軍用として実用化された施条式銃身を有するマスケット銃を、滑腔式銃身を持つ従来の「マスケット(Musket)」と区別して「ライフルド・マスケット(Rifled Musket)」と呼んでいたが、施条によって射程や弾道の安定度が飛躍的に向上したことで従来のマスケット銃が衰退し、「ライフル(Rifle)」だけが残ったのが語源である。また、ライフルをライフルたらしめる施条のことを英語では「ライフリング」と呼ぶ。
//しかし、これは原義と照らし合わせると非常にややこしい単語である。というのも、この「ライフル」というのは、15世紀に施条技術を開発したドイツにおける「施条」の意味であり、''つまり本来英語で「ライフリング」と呼ばれているものが、ドイツ語における「ライフル」なのである。''((なお有名な話であるが、当のドイツにおける「小銃」を意味する単語は「Gewehr」である。))
//↑真偽不明のため一旦コメントアウト。

 このため当サイトでは便宜上、自動小銃と突撃銃を除いた全ての小銃を小銃カテゴリに分類している。
 国内外を問わず、近未来世界を描いたメディア作品で登場するレーザーやビームなどの実弾以外のものを発射する明らかにライフリングを有しないような兵器や、実銃であっても[[IWS2000>ステアー IWS2000]]のように実際にライフリングを持たない兵器も主に「ライフル」と呼ばれる事からも分かるように、現在ではそのような本来の起源とは関係なく言うなれば「ライフル型」の形状のもの全般を指す汎用的な単語となっている。

 なお、日本語の「小銃」と、英語の「ライフル(Rifle)」とでは言葉の由来が異なり、その理由から小銃とライフルとで意味合いが異なっている。
 一方、日本語の「小銃」は、戦国時代から江戸時代にかけて大砲を「大銃」とも呼び、その対比として個人が扱う銃の事を「小銃」とした事が由来である。このため、英語の「ライフル」が主に銃身に旋条を施された小銃を指すのに対し、日本語の「小銃」は旋条のないマスケット銃や[[火縄銃]]も原義として含む。

 日本語での小銃は、戦国時代から江戸時代にかけて大砲を「大銃」とも呼び、その対比として個人が扱う銃の事を「小銃」とした事、もしくは英語の「小火器(Small Arms)」の訳後を「小銃」とした事が由来と言われている。
 現代では、個人が扱う銃という他に肩撃ち銃であることも定義されているが、今もなおライフリングの有無に関わらず前述の条件にさえ当てはまれば小銃となる。
 小銃は、時代を経るに従い、その構造や用途に応じて様々に発展、派生しており、扱う弾薬も千差万別である。
 小銃の形式は前装式銃に始まり、後装式銃の誕生によって[[ボルトアクション]]、[[レバーアクション]]、[[ポンプアクション]]など様々な手動式の連発機構が登場し、20世紀に入ると[[ガスオペレーション]]などの自動装填機構を有した自動連発式の[[自動小銃]]や[[突撃銃]]へと派生した。用途によって派生したものには、長距離での精密射撃性能を求めた[[狙撃銃]]、取り回しを重視して銃身や銃床を切り詰めた[[騎兵銃]]などがある。また、小銃に用いられる弾薬は[[小銃弾>口径#RifleAmmo]]と呼ばれる大型の弾薬が知られているが、[[拳銃弾>口径#RevAmmo]]に分類される小型の弾薬を使用する小銃も古くから数多く存在し、使用する弾薬の種類によって(小銃か否か)は区別されない。

 英語でのライフル(Rifle)は、19世紀中頃に軍用として実用化されたライフリング(Rifling)を施したマスケット銃が、従来の「マスケット銃(Musket)」と区別して「ライフリング加工されたマスケット銃(Rifled Musket)」と呼ばれていたのが、マスケット銃の衰退と共に「ライフル(Rifle)」だけが残ったのが語源である。

 このため日本語では小銃に当てはまる火縄銃やマスケット銃であっても、それらにライフリングが無ければ英語におけるライフルには当てはまらない。



//以下旧版(2015.09.25)
// ライフル弾を使用する銃の総称。広義的には[[騎兵銃]]、[[自動小銃]]、[[突撃銃]]も含むが、狭義的に「連射能力が無い(あるいは乏しい)銃」を指す事が多い。
// 大(きい)砲との対比で小(さい)銃と言われているため、小銃といっても[[拳銃]]や[[短機関銃]]よりは大きい。銃器全般を表すSmall Armsの訳語から転じたものといわれる。また、英語のRifle(ライフル)が銃身に旋条(ライフリング)を施された小銃だけを指すのに対し、日本語でいう小銃は旋条のないマスケット銃(滑腔式小銃)も含む。

// 19世紀半ばに登場したいわゆる「ライフル銃」は、銃身内に旋条が施された事で、射程や弾道の安定度が飛躍的に向上した小銃だった。それ以前の弾幕程度の効果しかなかった銃とは一線を画し、各国はこぞってライフル銃を採用、それ以後の戦争(第二次大戦辺りまで)の歩兵主力火器となった。
// 第二次大戦後、技術の発達により、発砲時のエネルギーを利用して次弾を自動的に装填する[[自動小銃]]や[[突撃銃]]の登場すると、手動式の[[ボルトアクション]]小銃は主力火器の座からは降りることとなった。
// しかし、ボルトアクションは、自動式に比べて構造が単純ゆえ、低コストで高精度を保てるため、猟銃や[[狙撃銃]]などの精度が求められる際の銃として未だに使用されている。

// 大戦中の銃としては[[三八式歩兵銃>小銃/東京砲兵工廠 三八式歩兵銃]]、[[Kar98K>小銃/マウザー Kar98K]]、[[モシンナガン M1891>小銃/ロシア帝国 モシンナガンM1891]]、[[リー・エンフィールド>小銃/RSAF リー・エンフィールド]]。この4つで4大ボルトアクション機構として分類されることもある。
// 大戦後の銃としては[[レミントン M700>小銃/レミントン M700]]などが有名。
 当Wikiでは慣習的、あるいは銃器メーカーによる分類に従って小銃カテゴリの類別がなされている。先述のように広義的には自動小銃、突撃銃も小銃に含むが、いずれもすでに大規模な系統となっているため、便宜上、狭義的な「連射能力が無い(あるいは乏しい)銃」という小銃の分類にそって、小銃カテゴリには含んでいない。
 
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